1 事業概要
韓国ドラマ「アテナ:戦争の女神」の放送を契機に増加が見込まれる外国人観光客(特に韓国からの個人旅行者)が容易に県内を移動・周遊できるようにするため、二次交通の整備、案内看板の整備、ロケ地の演出、観光周遊のための情報ツールの整備を行う。
2 事業内容
(1)空港リムジンバスの実験運行
米子鬼太郎空港及び境港国際ターミナルと県内各地域を直結するリムジンバスを実験運行する事業者に対して助成する。
@ 運行期間 2011年1月〜3月(3か月)
A 運行路線 2路線(米子空港等〜県東部・中部地域)
B 運行主体 旅行会社、バス会社等交通事業者など
C 助成方法 運行コストから運行収入を除した経費を県が直接助成
D 役割分担 各地域に到着してからの観光地周遊について
(2)各圏域における二次交通整備への支援
各圏域内を周遊する二次交通(ループバス等)を整備する事業主体に対して運行経費を助成する。
@ 助成対象 個人旅行者が各圏域の観光地を円滑に周遊で
きるようなループバスなどの運行コストから運行
収入を除した経費
A 圏域 県東部、中部、西部の3地域
B 助成先 市町村、広域連合、観光関係団体
C 補助率 1/2(事業主体 1/2)
(3)移動円滑化、ロケ地案内のための看板整備
米子空港等から県内主要交通拠点(4市各駅、各駅前バスターミナル等)経由でロケ地へ公共交通機関を利用して円滑に移動できるようにするために必要な案内看板(多言語標示)等の設置に係る経費を助成する。
<市町村設置分>
@ 助成対象 案内看板(多言語標示)の整備経費・・・A看板
A 助成先 市町村
B 設置市町村 A看板 鳥取市、倉吉市、湯梨浜町
<県設置分>
@ 整備か所 とっとり花回廊内
(4) 韓国ドラマ「アテナ」ロケ地の演出
ロケ地ツアーで本県を訪れた観光客に満足していただくため、空港等にロケ地の雰囲気が感じられる演出をする「ロケ支援委員会」に対して助成する。
@ 演出方法 大型ロケ地マップの設置、ドラマが感じられるパネルの設置、その他必要な演出。
A 制作物 不足が予測されるロケ地マップを増刷する。
B 助成方法 @及びAを実施するロケ支援委員会に対して、所要経費を10/10助成する。
(5)観光情報アプリの提供
ロケ地を含めた鳥取県の観光情報をi-phoneを通じて提供するアプリや観光ナビを観光客に対して提供する。
@ 観光情報収集・データ化
鳥取県の観光地(ロケ地等)、宿舎、交通機関等の情報をデータ化し、アプリ搭載することができるようにする。
Aアプリの作成
観光情報が閲覧できるアプリの作成を行う。
※ 県情報政策課が運営中のAIR-MAPと連携を図る。
→ AIR-MAPとのデータ共有、相互ソフトでアプリ紹介
(6)鳥取観光ナビゲーションの作成・設置
県内観光情報が搭載された持ち歩き可能なナビゲーション端末を整備し、県内の主要交通拠点に配備・貸し出しする。
@ ナビゲーション端末に、県内観光コースを登録し、周辺の観光情報と共にアイコンをクリックすると表示する。
A ナビゲーションの基本操作メニューや、地図、観光情報などの韓国語版を作成する。
3 所要経費
(1)空港リムジンバスの実験運行 6,240千円
@ 運行コスト
A 運行収入
利用者負担 片道1千円×往復(2)×12週×4往復×10人=960千円
B 県補助金
(2)各圏域における二次交通整備への支援
4,410千円
@ 運行コスト
A 運行収入(想定)
500円×10人×12週×7日×3圏域=1,260千円
B 県補助金
(3)移動円滑化、ロケ地案内のための看板整備
6,100千円
<市町村設置分>
@ 整備コスト
A 県補助金
<県設置分>
@ 整備コスト
(4) ロケ地としての演出 8,400千円
@ 掲示用ロケ地マップの設置
200千円×2か所=400千円
→ 米子鬼太郎空港、境港国際ターミナル
A パネル等の設置
1,500千円×2か所=3,000千円
→ 米子鬼太郎空港、境港国際ターミナル
B ロケ地マップ増刷等
50千円(1,000部)×100=5,000千円
→ 本県を訪れる韓国からの観光客に配布。
(5)観光情報アプリの提供 7,000千円
@ 情報収集・データ化経費
A i-phone用アプリ作成費
(アプリケーション搭載手数料も含む)
4,725千円
→ 国内のソフト開発会社に委託予定
(6)鳥取観光ナビゲーションの作成 16,000千円
@ アプリケーション開発費用 11,000千円
・ アプリケーション開発 7,000千円
・ コース作成評価 4,000千円
A ナビ端末本体経費 50千円×100台=5,000千円
[鳥取観光ナビ 100台の予定配布先]
米子空港、境港国際旅客ターミナル、JR米子駅(米子市観光協会案内所)、JR倉吉駅(中部ふるさと国際観光サポートセンター)、JR鳥取駅(鳥取市観光協会案内所)
4 背景・効果
(1)韓国から日本への旅行者のうち7割は、飛行機のチケットとホテルのみを予約して来訪する個人旅行者が占めている。
(2)アテナの視聴者の多くは個人旅行を好む若者であることが見込まれ、受け入れ態勢の整備が必要。
(3)韓国の個人旅行専門旅行会社から、空港等から県内各地域へのアクセスが不便で高いとの意見。
→ 当該アクセスを改善すれば、県西部から東部・中部へ観光客を誘導することができ、県内滞在期間を増やすことが可能。
(4)ロケ地巡りツアーに参加した観光客が最初に降り立つ米子空港等で、ロケ地の雰囲気を感じることができない。
→ ロケ地マップの掲出により、県内観光地への誘導を図ると共に、ロケ地の雰囲気を感じられるような演出をすることにより、観光客の満足度を高める必要がある。
(5)観光情報アプリや観光ナビゲーションの作成により、韓国の個人旅行専門旅行社や、業界紙、鳥取県韓国向けブログなどを通して普及を図ることにより、個人旅行者が「行ってみたい鳥取」をつくる。