1事業概要
境港の定期航路で、新規に大量貨物(定期的に一定量以上)を輸送する荷主に対し輸送経費の一部を一定期間助成するとともに、当該貨物を誘致・獲得した集荷業者・商社等へ報酬を支払う。
2目 的
集荷事業者、商社等から利用の可能性がある精度の高い情報を収集と自発的営活動を誘発を促すとともに、競合する境港近隣の貿易港に対抗可能な環境を整備し、環日本海航路の安定・発展を図る。
3 現況・課題
@環日本海航路の安定・発展には、境港と競合する近隣の貿易港(大阪・神戸・水島・下関等)からの誘致が不可欠
A境港は、地理的条件、航路本数・便数の規模、インフラ等で競合する近隣の貿易港より機能的・コスト面で不利な状況
B特に、今年度新設したDBS航路の安定化は、航路運営の経営基盤となるベースカーゴの確保が必須であるが、利用実績がないことから荷主・集荷業者は航路の安定性・機能性を不安視
C現行支援制度は、小口貨物案件のみの効果に止まり、地域間で競争するベースカーゴ獲得には力不足
D企業の貿易物流情報が公開されることはごくまれで、情報の収集が困難な状況
E貿易物流情報に収集は、貿易港の出入口情報を掌握する集荷業者・商社等からの情報収集が効果的
4 内 容
大量貨物の要件
@ 境港利用の新規貨物の獲得・誘致
※境港既存航路からの一部組替・変更は除外
A 20FC(フィートコンテナ)での年間利用量が100本以上
※40FCを利用する場合は、20FC2本に換算
(1)荷主等への輸送経費補助
○実施期間
平成22年度〜25年度
○支援対象
県の事業認定を受けた荷主
○支援期間
3年間(1年間毎の実績払い:最大3年間)
○補助内容
20FC本当たり 15,000円
○年間補助限度額
750万円
(2)集荷業者・商社等への成功報酬
○対象
境港への大量貨物の獲得・誘致を行った集荷事業者・商社で、年間100本(20FC換算)以上利用計画の基づく県の事業認定を受けた者
○報償内容
20FC1本当たり1,000円 (限度額:50万円)
○支払方法
年間実績に基づく実績払い
5 債務負担行為要求額 [H23〜H25:3年間]
要求額 69,000千円 (内訳:別紙のとおり)
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
◆平成21年6月29日、韓国・東海港から境港に向け、貨客船航路の正式就航を実現。
◆航路の周知等に向けた各種事業を重点的に実施中。
<貨物確保に向けた取組>
・航路利用促進懇談会の開催
岡山市(2回)、広島市、大阪市、高松市
・境港視察ツアーの実施
津山商工会議所、大阪商工会議所、京都工業会
これまでの取組に対する評価
◆昨年6月、予定どおり正式就航が実現できた背景として、緊急プロジェクトチームによる活動など、鳥取県による各種取組が下支えとなったものと認識。よって、その歩みを減速させることなく、継続した取組を行うことが必要。
◆延べ乗客数は12月17時点で19千人を超え、旅客面では順調に推移している一方、貨物利用は低調なまま。
来年度以降も継続して、特に、貨物利用に資する取組を強化して行くことが必要。