1 現状・背景
県内でも障がい者虐待が存在していると思われるが、本県では、障がい者の虐待防止対策の仕組みがない。
虐待という行為は重大な人権侵害でもあり、早急に対策を行う必要がある。
2 補正の理由
児童や高齢者の虐待については、法整備がなされている中、障がい者の虐待については、法整備が整っていない。本県においても、障がい者の虐待防止支援については、取り組んでいかなければならない課題となっている。
この度、障がい者虐待の防止や虐待を受けた者に対する支援を行い、地域における連携体制の整備や支援体制の強化を行うため、国において、平成22年度新規事業として、予算が計上された。
この事業を活用して、(1)障がい者の虐待防止や権利擁護に関して指導的役割を担う者の研修に参加するための経費、(2)@福祉サービス事業所職員等に対する虐待発生時の対応などの研修A窓口職員に対する虐待の通報を受けた時の対応などの研修を実施するための費用を今回の補正で対応する。
3 補正の内訳
(単位:千円)
| 予 算 額 | 財 源 内 訳 |
国 庫 | 一般財源 |
現計予算額 | 0 | 0 | 0 |
今回補正額 | 1,926 | 537 | 1,389 |
合 計 | 1,926 | 537 | 1,389 |
4 事業の内容
1 指導者養成研修
国において、実施される障がい者の虐待防止や権利擁護に関して指導的役割を担う者を養成するための研修等に参加するために必要な経費。
【受講者】各都道府県から5名程度推薦による
【研修の開催】年1〜2回程度(9月頃開催予定)
【財源】単県
2 障がい者虐待防止・権利擁護研修
障害福祉サービス事業所等の職員に対して障がい者虐待の防止や障がい者の権利擁護についての啓発を図るとともに、市町村等の相談窓口職員の専門性の強化を図る。
【実施主体】県(民間団体へ委託予定)
【財源】国1/2、県1/2
(1)障害福祉サービス事業所職員等研修
・施設従事者等に対する虐待防止に関する研修
【対象者】障害福祉サービス事業所や障害者支援施設の従事者等
(2)相談窓口職員研修
・相談窓口職員に対する虐待の防止や虐待を受けた者の支援等に関する専門的な研修
【対象者】市町村や相談支援事業所等において相談支援を行う者等
研修会を開催するに当たっては、検討委員会等を開催し、虐待防止対策に効果があり、全県的な広がりを期待できる研修会とするとともに、今後の体制のあり方についても検討する。
5 積算根拠
| 要求額 | 財源内訳 |
国庫 | 一般財源 |
特別旅費 | 851 | | 851 |
委託料 | 1,075 | 537 | 538 |
計 | 1,926 | 537 | 1,389 |
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
障がい者の虐待防止については、法整備が整っていないことから、このたび国において、平成22年度の新規事業として障害者虐待防止対策支援事業が予算化された。
各都道府県から5名程度指導的役割を担う者を養成し、地域における連携体制の整備や支援体制の強化を行う。
これまでの取組に対する評価
・相談対応窓口職員やサービス対象事業者に、障がい者の虐待についての基本的な考え方について研修を行い、相談窓口職員の専門性の強化を図る。
○障害福祉サービス事業所や障害者支援施設の従事者を対象とし、虐待発生時の対応や防止のための方策等についての研修を実施する。
○市町村や相談支援事業所等において相談支援を行う当に対し、虐待の通報を受けた際の対応方法や被害者に対する支援等に関する専門的な知識を得るための研修を実施する。