事業概要
鳥取市福部町の岩戸海岸に位置する滝ヶ磯は、安山岩岩脈の柱状節理の地質を持つ優れたジオスポットであるが、平成17年1月に発生した土砂崩落により、歩道施設が破損したことから通行止めとなっている。
県としては、世界ジオパーク構想推進の観点からも歩道施設の再整備を行う。
現状・背景
(1) 当該歩道は国立公園事業に位置付けられているが、通行
止め以降は「休止」としている。
(2) 自然公園法の地種区分は「第1種特別地域」であるが、文化
財保護法の指定はない。
(3) 土砂崩落に伴い木製階段の殆どが破損している。一部区間
はロープを使って降りる必要があり、通行止めを解除できる状
況にない。
(4) 当該地域は、ハヤブサ(希少野生動物、国・県絶滅危惧U
類)が生息する地域に指定。
(5) 平成21年11月補正でルート選定と工法についての調査・設 計費を計上
経緯
(1) 昭和52年に県が鳥取市福部町岩戸から駟馳山(海岸側)
を経由して岩美町大谷に至る中国自然歩道として設置。
(滝ヶ磯へのアプローチは、この歩道の枝線として設置。)
(2) 平成17年1月に発生した土砂崩落により歩道設備が破
損したことから通行止。
(3) 平成21年8月26日、岩美町で開催された「伸びのびトークIN
岩美町」で世界ジオパークネットワーク加盟に向けた意見交換
が行われた際、「滝ヶ磯は地質的な見どころがあり、海岸に降り
る自然歩道の整備が必要。」との意見が寄せられた。
事業費
工事費 8,736千円
歩 道(木製階段・木製転落防止柵等) 6,434千円
廃材処分(木材・コンクリート) 193千円
解 説 板(2基) 2,109千円
スケジュール(予定)
平成22年4月〜6月 法定手続(文書申請)
平成22年7月〜8月 工事実施(6月補正予算要求)
平成22年9月 供用開始
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
歩道再設置に向けての調査・測量・設計を行ない、現ルート及び代替ルートを検討した結果、もっとも安全性が高く且つ眺望を妨げない現ルートでの復旧とした。
これまでの取組に対する評価
自然公園内には、自然に関する知識を深め、自然とふれあうために自然歩道等の公園施設が整備されているが、自然災害・老朽化により破損し適正な利用に支障が生じている施設については、利用者の危険性・景観への影響・利便性・緊急性等を考慮した点数評価を行い、全県下での優先順位を整理した上で整備を行っている。
本件は、世界ジオパーク構想推進の観点からも整備を行うもの。