1 概要・背景
「日本一の鳥取砂丘を守り育てる条例」(平成21年4月施行)の取組を推進する中心的組織として、平成21年1月に設置された鳥取砂丘再生会議が、各イベント主催者に「鳥取砂丘新発見伝イベント事業補助金」を交付して事業実施。
- 鳥取砂丘は年間約145万人(平成21年度実績)の観光客が訪れる、本県を代表する観光地。その鳥取砂丘の新たな魅力や楽しみ方を広く県内外へ情報発信し、砂丘を訪れていただく契機を作りだすため、砂丘を活用したイベントを広く民間から公募、実施。もって、鳥取砂丘周辺を初めとした県東部圏域観光の促進・活性化に寄与。
- 当事業については、砂丘利用者の自主的な取組、利活用促進の観点から、今後も継続していく必要があるが、実施体制の充実や新たなイベントの具体化等、利活用部会との連携支援が不可欠。
※鳥取砂丘再生会議・・・従来の鳥取砂丘景観保全協議会、鳥取砂丘新発見伝実行委員会を母体に改組した保全再生部会、利活用部会とその全体会で構成される官民協働連携組織
2 事業の内容
鳥取砂丘再生会議利活用部会が、鳥取砂丘の新たな魅力を発見する様々なイベントを民間から公募。各イベント主催者に「鳥取砂丘新発見伝イベント事業補助金」を交付して事業実施。
※鳥取砂丘再生会議利活用部会の構成
(部会員)県、鳥取市及び民間
(事務局)県及び鳥取市
3 補正予算を要求する理由
平成23年度に開催するイベントの公募・決定を本年度中に行わなければ、準備・広報などの充分な期間が取れないため。(手作りのイベントのため、決定から実施までの準備期間が必要であり、特に年度当初に行われるイベントにおいては間に合わない。)
4 昨年度からの見直し事項
新発見伝事業の募集について、より応募しやすい雰囲気とするため、平成22年度の採択基準・審査の視点を見直した。
- 新たなアイディアの発掘を目指して、従来のイベント募集に併せて「アイディアコンテスト」を実施し、実施者の募集について検討している。
- 魅力あるイベントへの改善を目指して、イベント終了後にイベント実施者と利活用部会との意見交換会を実施した。
5 事業の成果
県民主導のイベント展開で、新たな砂丘の魅力の認知、定着化
鳥取砂丘イリュージョン・・・砂丘の冬の風物詩として定着、冬季の砂丘に県内外から約7万人超の誘客をもたらす。
サンドボード・・・国内唯一の全国大会として6回目を数え、体験試乗会と共に、関西を中心に全国各地からの参加者がある。
ゆるキャラカップ・・・H21に新たに採択、全国的な知名度の高いイベントで雨天中断がありながらも約4千人の集客があった。
鳥取砂丘・山陰海岸ジオパークのマルチメディア体験型観光・・・昨年実施した砂丘博物誌の資料を基に、砂丘の自然・歴史・文化等について学べる映像機器・携帯端末等を用いた展示イベントで、ジオパークの機運を高める効果も期待できる。
鳥取砂丘ウオーク・・・5回目を迎える今年度は、ジオウオーク特別コースを設定するなど、山陰海岸ジオパークと連携した新たな展開を予定している。
6 要求内容
鳥取砂丘新発見伝事業負担金(15,000千円)
鳥取県負担金 15,000千円
鳥取市負担金 15,000千円
合計 30,000千円
7 スケジュール
10月下旬 県議会での予算議決、鳥取砂丘再生会議利活用部会での議決
11月上旬〜12月下旬 イベント公募期間
1月中旬〜2月中旬 応募イベントの審査、開催イベント決定
2月中旬〜4月 各イベントの準備、広報開始
4月以降 各イベントの実施
債務負担行為要求書
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
<政策目標>
砂丘における魅力的な情報発信イベントの実施
・砂丘の多角的な魅力の発掘・情報発信を行う。
・新発見伝事業による年間を通じたイベントの実施:10事業
<これまでの取組>
○平成12年度から行っている鳥取砂丘新発見伝事業により、県民主導のイベント展開で、新たな砂丘の魅力の認知、定着化を図っており、平成22年度は10イベントが行われている。
○新たな新発見伝イベントの掘り起しを目指し、旧来のイメージにとらわれない新たなアイディアを広く募集する「アイディアコンテスト」を実施。優秀作品に選定されたアイディアを活かして、多鯰ヶ池に着目した活性化策を検討している。
○砂丘に関わりの深い人々に広く集まっていただき、イベントの企画や運営、鳥取砂丘の利活用の促進について、様々な形で参加・協力をいただくため「砂丘応援団」を立上げ。
これまでの取組に対する評価
<自己分析>
○新発見伝事業のこれまでの展開により、鳥取砂丘イリュージョンやサンドボード大会など、砂丘の新たな魅力として広く認知されるイベントとして定着してきている。
○また、学習的な要素の強いマルチメディア体験型観光が砂丘博物誌を引き継ぐ形で採択されるなど、新たなイベントも発掘されている。
○アイディアコンテストにより生まれた新たなアイディアの実現に向けて砂丘応援団の活用を図るなど、新規イベントの発掘及び既存イベントの活性化に向けた方策を今後とも検討していく。
※鳥取砂丘への来訪者数の推移
平成21年の来訪者数は約145万人であり、現在のカウンターによる集計方法が始まった平成16年と比べて約14万人の増加。