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平成22年度予算
当初予算 一般事業  課長要求      支出科目  款:衛生費 項:公衆衛生費 目:衛生環境研究所費
事業名:

廃菌床の有効利用に関する研究

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生活環境部 衛生環境研究所 環境化学室  

電話番号:0858-35-5416  E-mail:eiseikenkyu@pref.tottori.jp

トータルコスト

  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 非常勤職員 臨時的任用職員
22年度当初予算額(最終) 2,000千円 7,261千円 9,261千円 0.9人 0.0人 0.0人
22年度当初予算要求額 2,000千円 7,261千円 9,261千円 0.9人 0.0人 0.0人
21年度当初予算額 2,000千円 7,457千円 9,457千円 0.9人 0.0人 0.0人

事業費

要求額:2,000千円  (前年度予算額 2,000千円)  財源:その他 

課長査定:計上   計上額:2,000千円

事業内容

1 事業の内容

きのこ菌床栽培から発生する廃菌床を原料として、エタノール及びL-乳酸の製造技術を開発することを目的として、次のことを行う。

    (1) 廃菌床の排出・処理実態調査
    (2) 化学的・物理的処理による糖化技術の開発
    (3) 廃菌床糖化液からのL-乳酸発酵技術の開発
    (4) グルコース・ペントース平行発酵技術の開発

    H19年度

    廃菌床の排出実態調査、化学成分分析
    糖化技術開発
    エタノール発酵技術開発
    乳酸発酵技術開発

    H20年度

    糖化技術開発
    エタノール発酵細菌開発及び発酵試験
    L乳酸発酵試験

    H21年度

    糖化技術開発
    糖化方法に応じたL-乳酸精製方法の確立
    発酵阻害等の課題整理と改良
    エタノール、L-乳酸生産システムの構築
    エタノール、L-乳酸市場調査

    H22年度

    糖化技術開発
    エタノール、L乳酸生産システムの構築
    連続処理装置の設計
    システムのコスト評価

2 これまでの成果


(1)県内廃菌床の排出量、化学組成及び資源潜在量を求めた。
(2)硫酸法の糖化処理条件を検討し、高収率で糖生成を行った。
(3)酵素糖化法の糖化処理条件の検討を進めた。
(4)遺伝子組み換えによりエタノール発酵細菌にペントース発酵性を付与した。
(5)ペントース資化性乳酸発酵細菌を探索し、ペントース発酵性を確認した。

3 事業の必要性


(1)きのこ菌床栽培から使用済みの廃培地(廃菌床)が大量に発生している。
(2)その主な再利用方法は堆肥等に限られていて十分に資源として活用されていない。
(3)産業クラスター事業の成果として新たにハタケシメジの菌床栽培が開始されたが、事業の拡大に伴い廃菌床発生量の増加が見込まれる。
そこで本事業の成果が必要となる。

4 事業の効果


(1)廃菌床からエタノール、L乳酸の生産技術を開発することで、採算性のある木質バイオマスの利用技術の確立に貢献できる。(2)堆肥等に限られていた廃菌床の新しい利用方法への転換が進めば、廃菌床の処理の問題が解決される。
(3)この技術を応用すれば、鳥取県で未利用のまま放置されている木質バイオマスの利用促進と、それに伴う、産業の活性化が期待できる。

5 平成22年度要求額の内訳


内訳

要求額(単位:千円)

研究発表等の旅費

     266

試験に要する医薬材料、消耗品費

    1734

通信運搬費

      0

合計

    2,000

6 事業期間及び経費

年度
内容
事業費(単位:千円)
H19
排出実態調査
糖化技術、発酵技術開発
  3,864
H20
糖化技術開発等  2,000
H21
生産システムの構築等  2,000
H22
連続処理装置の試作試験  2,000

7 共同研究機関

鳥取大学、民間企業

これまでの取組と成果

これまでの取組状況


(1)廃菌床排出実態調査により、県内の廃菌床の排出量は2834トンと推察され、理論上回収できるエタノールは328t/年、L-乳酸は636t/年と試算した。
(2)硫酸法による糖化条件を検討し、廃菌床単位重量あたりの回収量として、グルコースが0.4g/g、キシロース、マンノースの合計が0.2g/gの結果を得た。
(3)酵素糖化法において、使用酵素、糖化温度、糖化PHの各条件を決定した。さらなる最適化を実施中。
(4)高速エタノール発酵細菌であるザイモモナスに、キシロース発酵性遺伝子、マンノース発酵性遺伝子を組み込むことに成功した。
(5)バイオエタノール連続製造リアクターを開発した。
(6)ヘミセルロース由来のキシロース、マンノースを糖化できる、乳酸菌を探索した。この乳酸菌を用いて硫酸法による廃菌床糖化液からのL-乳酸発酵を実施し、L-乳酸生成を確認した。

これまでの取組に対する評価


(1)排出実態調査により、システム全体の検討を進める上で基礎的な試算を行った。

(2)糖化技術については、硫酸法、酵素糖化法に取り組んでいるが、糖収率向上のため、さらなる実験が必要である。

(3)エタノール発酵技術、L-乳酸発酵技術については、順調に開発が進んでいるが、廃菌床糖化液を用いた、発酵試験を早急に実施する必要がある。

財政課処理欄

要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
前年度予算 2,000 0 0 0 0 0 0 2,000 0
要求額 2,000 0 0 0 0 0 0 2,000 0

財政課使用欄(単位:千円)

区分 事業費 国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
査定額 2,000 0 0 0 0 0 0 2,000 0
保留 0 0 0 0 0 0 0 0 0
別途 0 0 0 0 0 0 0 0 0