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平成22年度予算
当初予算 一般事業  課長要求      支出科目  款:農林水産業費 項:農業費 目:園芸試験場費
事業名:

新しい販売チャンネルに対応した白ネギ栽培体系の確立

将来ビジョン関連事業(ひらく/食のみやこ鳥取県)

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農林水産部 農林総合研究所園芸試験場 弓浜砂丘地分場  

電話番号:0859-45-4616  E-mail:engeishiken@pref.tottori.jp

トータルコスト

  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 非常勤職員 臨時的任用職員
22年度当初予算額(最終) 491千円 4,841千円 5,332千円 0.6人 0.9人 0.0人
22年度当初予算要求額 491千円 4,841千円 5,332千円 0.6人 0.9人 0.0人
21年度当初予算額 491千円 4,971千円 5,462千円 0.6人 0.9人 0.0人

事業費

要求額:491千円  (前年度予算額 491千円)  財源:単県 

課長査定:計上   計上額:491千円

事業内容

概略説明

 中国産輸入食品の農薬混入事件以降、消費者の輸入食品に対する不信感が強まり、食の安心安全に対する関心が急速に強まっている。それに伴い、外食・中食産業等への対応で急速な伸びを示してきた中国産輸入白ネギは輸入量が大幅に減少してきている。併せて、国内産生鮮野菜においても化学肥料や化学合成農薬を使用しない有機栽培農産物や肥料・農薬の使用量を50%以下にした特別栽培農産物に対する関心も高くなってきている。このように消費者ニーズが大きく変化する中、農産物の販売チャンネルを増やし、農家収入の安定化を図ることは重要な課題である。

1 試験の必要性


(1)

加工業務用白ネギ
  県内における加工業務用白ネギは、産地の白ネギ生産の前提が青果出荷であるため、市場出荷用の一部が仕向けられているのが現状である。しかし、加工業務用白ネギの販売単価は生鮮品の1/2〜2/3と安価であり、青果出荷を前提とした栽培様式ではコスト高で収益性が低く、大幅なコスト削減を前提とした栽培様式を開発する必要がある。

(2)

特別栽培白ネギ
  消費者の食の安心安全に対する関心は高まる一方であり、それにあわせて有機栽培農産物、特別栽培農産物に対する関心も高まっている。しかし、県内の白ネギの有機農産物・特別栽培農産物の認証団体数は20団体(平成20年度実績、団体数は延べ)と他作物と比較して非常に少ない状態である。今後、有機農産物・特別栽培農産物の取り組みを拡大する上で、白ネギの栽培技術を確立し、栽培マニュアルを作成することが必要である。

2 22年度の試験内容


(1)

加工業務用白ネギ
・直まき栽培(苗を用いず、タネを直接圃場に播き、栽培する方法)による管理作業の省力化・コスト削減
・栽培技術の体系化、経営試算

(2)

特別栽培白ネギ
・各作型における有機質肥料等の施肥量の検討(堆肥利用における中小家畜試験場との連携)
・微生物農薬等の病害虫の防除効果の確認
・栽培技術の体系化 

3 試験の効果

 県産白ネギの販路が拡大し、消費者が求める安心安全な白ネギが安定供給され、白ネギ経営の安定が見込まれる。

(1)

加工業務用白ネギ
・加工業務用白ネギの収益性が向上する。
・国内産白ネギの利用が広がり、自給率が向上する。 

(2)

特別栽培白ネギ
・消費者ニーズに沿った安心安全な白ネギの供給が拡大する。
・環境にやさしい農業の取り組みが拡大する。

4 これまでの成果


(1)

加工業務用白ネギ
・L規格以上の収量性、資材費低減の観点から200穴セル成型トレイの1穴あたりの播種数を3粒にし、条間を90cmとすることが適当と考えられた。
・育苗コスト低減の観点から固定品種の利用が有効と考えられた。
・軟白長(白い可食部分)20cmを前提とした土寄せ管理および調製作業の簡略化により、両作業の6割が削減可能であった。
・収益性の向上にはより一層のコスト削減が必要であった。 

(2)

特別栽培白ネギ
・クリムソンクローバーと発酵鶏糞を用いた秋冬どり栽培で、慣行施肥と同等の収量が得られ、肥料費の約5割が削減された。
・微生物農薬、パラフィン系固着剤等にネギアザミウマの密度抑制効果が認められ、化学合成農薬の削減に有効であった。

5 要求額内訳(千円)

内訳
要求額
旅費
49
資材等消耗品費
442
合計
491

6 年次別事業内容と事業費

試験研究期間:平成20年度〜22年度

年度

試験内容

事業費
(千円)

20

(1)加工業務用白ねぎの栽培技術の確立
  ・多収栽培に向けた栽植密度の検討
(2)特別栽培白ねぎの栽培技術の確立
  ・緑肥を用いた施肥量削減
  ・食酢等を用いた農薬削減

491

21

(1)加工業務用白ねぎの栽培技術の確立
  ・直まき栽培の検討
  ・経営試算
  ・栽培体系の確立
(2)特別栽培白ねぎの栽培技術の確立
  ・堆肥、緑肥を用いた化成肥料の削減
  ・微生物資材を用いた農薬の削減
  ・栽培体系の確立

491

22

(1)加工業務用白ねぎの栽培技術の確立
  ・直まき栽培の検討
  ・経営試算
  ・栽培体系の確立
(2)特別栽培白ねぎの栽培技術の確立
  ・堆肥、緑肥を用いた化成肥料の削減
  ・微生物資材を用いた農薬の削減
  ・栽培体系の確立

491

合計


1,473


これまでの取組と成果

これまでの取組状況

 
<目標>
H21工程表政策目標 高品質果実・野菜生産技術の確立
・加工業務用白ネギの栽培技術の確立
・特別栽培白ネギの栽培技術の確立

<取組内容>
(1)加工業務用白ネギの栽培技術の確立
・省力技術の開発
・栽培技術の体系化
(2)特別栽培白ネギの栽培技術の確立
・各作型における有機質肥料等の施用量の検討
・微生物農薬等の病害虫の防除効果確認
・栽培技術の体系化

<現時点における達成度>
(1)加工業務用白ネギ
・土寄せ、調製作業等の労働時間の削減が可能
・栽植密度の改善により収量が増加、種苗費の削減が可能
・所得率の向上には一層のコスト削減が必要
(2)特別栽培白ネギ
・クリムソンクローバー、発酵鶏糞を利用し、収量が確保され、肥料費が5割削減
・微生物資材等のネギアザミウマ密度抑制効果を確認

これまでの取組に対する評価


<外部評価>
平成19年度鳥取県農業技術協議会野菜部会白ネギ研究会外部評価(新規)の結果(7月17日、19日)
○評点 4.0(評点4以上、計画のとおり課題化)
○評価委員の主な意見
・加工業務用ネギについて、業者によって異なる規格を統一することはできないか。

平成21年度外部評価(中間)の結果(9月7日、9日)
○評点 13.43(評点12以上で試験が実施できる)
○評価委員の主な意見
・余りに研究費が少ないのでは。普及を目指した栽培技術マニュアルまでの作成を視野に。
・業務用栽培のみでは経営が難しいのが現状。

<自己分析>
・加工業務用白ネギの得られた成果を基に経営試算を行ったが、所得率が低く、一層のコスト削減を図る必要が判明した。これまでとは異なる視点でのアプローチが必要。
・有機質肥料を用いた特別栽培白ネギの栽培は十分可能だが、化学農薬を用いない病害虫対策についてはさらなる検討が必要。

<改善点>
・加工業務用白ネギにおける直播栽培の実用化、労力削減に取り組む。
・特別栽培白ネギにおける作型別施肥法の検討および各種資材の病害虫防除効果の確認を行う。

工程表との関連

関連する政策内容

安全・安心、高品質な農産物の生産技術の確立

関連する政策目標

高品質果実・野菜生産技術の確立

財政課処理欄

要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
前年度予算 491 0 0 0 0 0 0 0 491
要求額 491 0 0 0 0 0 0 0 491

財政課使用欄(単位:千円)

区分 事業費 国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
査定額 491 0 0 0 0 0 0 0 491
保留 0 0 0 0 0 0 0 0 0
別途 0 0 0 0 0 0 0 0 0