これまでの取組と成果
これまでの取組状況
<目標>
H21工程表政策目標
化学農薬に代わる環境にやさしい病害虫防除技術の開発
・スイカ、ホウレンソウ輪作体系において、カラシナ、ブロッコリー等収穫残渣の鋤き込みを利用した新しい土壌消毒法を確立する。
<取り組みの内容>
・遠沈管を用いた室内試験により、アブラナ科植物の種類、処理量、処理温度、処理期間等について検討した。
・スイカにおいて、カラシナ及びブロッコリー残渣の鋤込みを利用した生物的土壌くん蒸の防除効果を検討した。
・ホウレンソウにおいて、カラシナ及びブロッコリー残渣の鋤込みを利用した生物的土壌くん蒸の防除効果を検討した。
<現時点における達成度>
・室内試験及びほ場試験の結果から、地温と処理期間についての目安が分かった(達成度20%)。
・スイカの急性萎凋症に対して、カラシナ及びブロッコリー残渣の鋤込みを利用した生物的土壌くん蒸は防除効果が認められた(達成度30%)。
・ホウレンソウ萎凋病に対して、カラシナ及びブロッコリー残渣の鋤込みを利用した生物的土壌くん蒸は、病原菌に対する殺菌効果が認められた(達成度10%)。
これまでの取組に対する評価
<外部評価>
農林水産省の平成21年度から実施する委託プロジェクト事業「地域内資源を循環利用する省資源型農業確立のための研究開発」に採択された事業で、鳥取県も21年度より参画している。
<自己分析>
・最適処理条件として、地温及び処理期間について目安がついたが、確定にはさらに試験の積み重ねが必要であり、アブラナ科植物の種類ごとの最適処理量についても検討が必要である。
・スイカの急性萎凋症に対して、カラシナ及びブロッコリー残渣の鋤込みを利用した生物的土壌くん蒸は防除効果が認められたが、最適な処理条件について検討が必要である。
・ホウレンソウ萎凋病に対して、カラシナ及びブロッコリー残渣の鋤込みを利用した生物的土壌くん蒸は、病原菌に対する殺菌効果が認められたが、防除効果は不明であり、さらに検討が必要である。
<改善点>
・最適処理条件を明らかにするための室内試験では、使用器材等の改善が必要である。
・ほ場試験では、被覆資材等について再検討が必要である。