これまでの取組と成果
これまでの取組状況
【現況】
本県における結核の状況は次のとおりである。
<新規登録患者数>
平成16年 127人(29,736人)
平成17年 122人(28,319人)
平成18年 111人(26,384人)
平成19年 91人(25,311人)
平成20年 82人(24,760人)
※( )は全国の数
<人口10万人に対する罹患率>
平成16年 20.8(23.3)
平成17年 20.1(22.2)
平成18年 18.2(20.6)
平成19年 15.2(19.8)
平成20年 13.8(19.4)
※1( )は全国の数
※2平成20年は、全国で10番目に罹患率が低い。
【取組状況】
○定期外健診・管理健診
例年、400件〜500件の検診を実施しており、感染者の発見と感染源の追求や治療を終了した者の再発を早期に発見などに努めている。
○医療費の公費負担
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第37条及び第37条の2に基づき、年間1,200件程度の結核に係る医療費を負担している。
○結核対策特別促進事業
結核対策に関する研修会等へ参加し、知識を深め、結核対策施策に反映させている。また、医療従事者を対象にした医療従事者研修会を県内3箇所で開催しているが、それぞれ100名近くの参加がある。
○結核予防費補助金
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療費関する法律第53条の2第1項の定めにより、私立学校、民間社会福祉施設がその生徒・学生、または入所者の結核健診を実施する際、その費用の一部を補助し、結核患者の早期発見等を図る。
平成20年度には、52施設(4,573名)に対し補助金を交付した。
○ 地域で取り組む結核患者服薬支援事業
結核治療において、治療薬の確実かつ継続的な服用は非常に重要な要素である。
しかし、患者の自己判断による途中中断や、飲み忘れなどをすると、結核菌が薬に耐性を持ち、治療がより困難になったり、第三者への感染リスクが大きくなるなど悪影響が生じる可能性がある。
このため、県が、主に在宅の患者に対して、保健師等を派遣するなどして、確実かつ継続的な服薬を支援・指導する。
これまでの取組に対する評価
○定期外健診・管理健診
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第17条及び第53条の13に規定される検診であり、結核の早期発見等に効果を発揮している。
○結核対策特別促進事業
各種研修会等に参加することで、先進的な結核対策の施策や他県の状況を学ぶことができ、『地域で取り組む結核患者服薬支援事業』などに反映することができている。
○結核予防費補助金
経済的負担を軽減することで、生徒、学生、入所者等に対する健康診断の促進を図ることができた。
○ 地域で取り組む結核患者服薬支援事業
服薬支援が必要な対象者ごとに計画等を策定し、支援を実施している。対象者の状況を勘案し、服薬確認のために訪問したり、電話確認するなどの方法をとり、治療完遂を目指している。