1 事業概要
公共事業費の減少に伴い、建設事業者は競争激化など厳しい経営環境に直面している。これらの状況を緩和し、持続可能性を高めるため、経営分析、新分野進出、企業合併、雇用の確保について支援を行う。
2 現状と課題
○公共事業費は年々減少しており、今後、増加する見込みは少ない。建設業者数は減少しているものの公共事業費の減少に比して業者数の減少率が低く、建設業者の供給過剰となっている。
○鳥取県は民間の建設投資が少なく、公共事業費減少が建設業者の経営状況悪化に直接影響を及ぼしており、また建設産業は県内経済の約1割を占め影響が少なくない。
○H14年度以降全体倒産件数の約半数を建設業が占めている。
現在は、昨年度の補正予算対応等により工事量が確保されているところであるが、今年度後半には公共事業費の削減による影響が出てくることも懸念されることから、セーフティネットとして補正予算要求を行うものである。
公共事業費・建設業許可数推移
区分 | H10 | H22 | 減少率 |
鳥取県公共事業費 | 1,658億円 | 545億円 | 67.1% |
建設業許可業者数 | 2,844者 | 2,425者 | 14.7% |
企業倒産に占める建設業者の割合
区分 | H12 | H14 | H20 | H21 |
全業種 | 78件 | 83件 | 91件 | 48件 |
うち建設業 | 21件 | 45件 | 38件 | 23件 |
建設業倒産割合 | 27% | 54% | 42% | 48% |
3 事業内容
事業名 | 補助率 | 必要額 | 要求額 | 備考 |
専門家派遣経費補助 | 10/10 | 2,520千円 | 2,520千円 | |
合併促進事業費補助 | 1/2 | 3,000千円 | 3,000千円 | |
新分野従業員雇用継続費補助 | 1/2 | 24,000千円 | 0円 | 債務負担行為 |
建設業離職者雇用支援 | 一部補助 | 13,500千円 | 0円 | 債務負担行為 |
計 | | 43,020千円 | 5,520千円 | |
4 事業の概要
(1)専門家派遣経費補助 2,520千円
産業振興機構の経営革新アドバイザー派遣事業の企業負担分を助成
・謝金、旅費の企業負担分補助
(2)合併促進事業費補助 3,000千円
経営基盤強化を促進するため、企業合併に要する経費の1/2を補助
・上限75万円
(3)新分野事業従業員雇用継続費補助 24,000千円
H22支出額 0円 H23支出額24,000千円(債務負担行為)
新分野進出企業が、従業員を解雇せず新分野に従事させた場合にその経費の一部を補助
・人件費1/2補助 上限1人1ヶ月5万円、1社当たり2名を限度
・補助金の支出時期 6ヶ月経過後と12ヶ月経過後に支出
(4)建設業離職者雇用支援事業 13,500千円
H22支出額 0円 H23支出額13,500千円(債務負担行為)
建設業以外の企業が建設業離職者を新たに雇用した場合、当該企業に対して助成金を支給する
・雇用1人当たり90万円を助成
・補助金の支出時期 6ヶ月経過後と12ヶ月経過後に支出