県民が享受する地理情報化のメリット
(1)県民生活を支える生物多様性の保全への意識啓発
☆生物多様性地域戦略の策定
適正で的確な施策を定めるためには各種情報を複合的に解析する必要があり、関連する自然環境保全情報のGISによる一元化は有効
→(県民の安心・安全を保全)
(2)地域の生物生息状況の現状把握
☆レッドデータブック改訂の省力化・コストの縮減
各種モニタリング情報をGISデータベースへ蓄積することにより、改訂のたびに必要となる専門家への外注経費を圧縮
(3)潜在的生息場所のあぶり出し
☆保護管理団体の掘り起こしと保護管理事業計画の策定推進
関係者への解析結果の提供等の働きかけにより保護管理団体・保護管理事業計画の認定の促進と活動への支援
管理が必要な種:特定13種(既管理8種)
※放置され絶滅が危惧される種:5種
→(地域資源の掘り起こしと、地域活動の活性化に寄与)
☆外来種対策の効果的な防除計画策定
外来種の分布密度の高い地域のあぶり出しで、重点的な駆除施策の実施が可能
→(県民生活を取り巻く環境の改善、安心・安全の保全)
☆ツキノワグマ遭遇回避対策
追跡した位置データを元に、年間を通じた行動パターンや時期毎の生息環境を解析し、出没傾向等の把握や、より的確な情報提供が可能
→(県民の安心・安全を保全)
(4)分布情報の迅速な検索
☆開発の際の環境アセスメントを迅速に評価・支援
事業者が実施する環境アセスメントの際、一層の適切な指導及び助言が可能
→(客観性と信頼性を補完、県民への説明責任)
○平成22年度は、愛知県名古屋市において「生物多様性条約第10回締約国会議」が開催されるなど環境政策において“生物多様性”は大きくクローズアップ
○第三次生物多様性国家戦略、生物多様性基本法で、地方公共団体の責務や生物多様性地域戦略策定の努力義務を規定
○現在RDB改訂に着手しており、平成22年度末にはリスト及びブックの刊行を予定。現在様々な情報を集めやすい状況にあり、並行してシステムの構築を行うことが効率的かつ時宜にかなっている。
○自然環境保全施策の検討に資するため、各種情報等と一元管理が可能なGISによるデータベースを構築することが必要。