当初予算 一般事業  課長要求      支出科目  款:衛生費 項:環境衛生費 目:環境保全費
事業名:

持続可能な地下水利用検討事業

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生活環境部 水・大気環境課 水質担当  

電話番号:0857-26-7197  E-mail:mizutaikikankyou@pref.tottori.jp

トータルコスト

  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 非常勤職員 臨時的任用職員
22年度予算要求額 5,619千円 15,329千円 20,948千円 1.9人 0.0人 0.0人
21年度当初予算額 4,954千円 15,742千円 20,696千円 1.9人 0.0人 0.0人

事業費

要求額:5,619千円  (前年度予算額 4,954千円)  財源:単県 

事業内容

1 事業内容

平成19年度から21年度に鳥取大学の専門家とともに実施してきた鳥取平野及び大山南西麓の地下水の量や流動及び水収支の共同研究で得られた知見を基に、平成21年度に立ち上げる「持続可能な地下水利用に係る制度検討会(仮称)」の中で、地下水規制等の制度の必要性やあり方を検討する。

     この調査研究で観測を開始した大山南西麓の河川流量、降水量等は、長期的なデータが必要で今後の推移を監視する必要があることから、継続監視し、データを蓄積するとともに、塩水化が確認された鳥取平野の地下水質の継続調査や地盤沈下の現況を把握するために水準測量を行う。
     なお、共同研究を行ってきた「地下水研究会(鳥取大学、衛生環境研究所、水・大気環境課)」は存続し、継続調査・監視データを踏まえ、必要に応じて再評価を行い、規制の見直しの判断材料とする。

2 要求額

                               (単位:千円)
要求内容要求額
(1)持続可能な地下水利用に係る制度検討会(仮称)運営費
109
(2)観測機器保守点検委託費
945
(3)(新)鳥取平野の地盤沈下調査のための一級水準測量委託費
1,932
(4)標準事務費
2,633
合 計
5,619
 
  


3 経過と目的等

(1)大山周辺地域に地下水利用を目的とした企業の進出が相次いだことを契機に、県議会でも取り上げられる等、地下水を「資源」として捉え、その量や収支等への関心が高まった。

 これを受け、鳥取大学の地盤・地質、水理等関連分野の専門家とともに「地下水研究会」を設置し、企業進出が相次いだ大山南西麓と、過去に地盤沈下が発生して問題化した経緯がある鳥取平野を対象に、平成19年度から21年度の3年間、地盤・地質の構造、水系(河川、地下水)の流量・水質等の調査や情報収集を「共同研究」として実施中

(2)現在までに得られた知見・成果等は次のとおり
鳥取平野・不圧地下水の帯水層は複雑で、地下水位は長期的に変動がなく安定
・被圧地下水は徐々に上昇、鳥取平野北〜中心部で塩分濃度が上昇、深部地下水の影響による可能性が高いことが判明
大山南西麓・大まかな地層・帯水層の構造を推定
・水収支は概算で年間降水量10億6600万立方メートルに対し、深層地下水浸透量が4億9600万立方メートルと比較的豊富

(3)この共同研究によって対象地域の地下水の水脈、流動や水収支等を把握した上で、「制度検討会」で、地下水利用に係る規制等の必要性やあり方を検討する(平成21年度〜22年度)。

(4)大山南西麓の河川流量、降水量、地下水位、融雪水量は、今回観測して1、2年のデータしかなく、気象の年変動を鑑み、計測観測をしてシミュレーションの精度を高めるとともに、進出企業の増設計画もあることから、河川流量や地下水位等を継続監視する必要がある。

(5)鳥取平野については、塩水化の現況と原因を推定できたが、その後の推移を継続監視する必要がある。また、地下水規制要因の一つである地盤沈下の現況を把握する必要がある。


これまでの取組と成果

これまでの取組状況


 「地下水研究会」のメンバーとして、鳥取大学の専門家と衛生環境研究所と協力して、地下水の流動機構、水収支に係る現地調査、揚水量を把握するためのアンケート調査、フォローアップ調査を行ってきた。

<これまでの研究成果>
○大山南西麓
・地層・帯水層の構造の推定した
・河川等の水質調査・解析によって、5種類の湧水が存在している
・水収支を概算で算出(年間降水量:10億6600万m3に対し、深層地下水への浸透量が4億9600万m3(47%))

○鳥取平野
・不圧地下水の帯水層は非常に複雑。地下水位は長期的変動がなく安定
・被圧地下水の帯水層は、大きなものは2枚。地下水位は徐々に上昇
・鳥取市街地の北〜中心部の被圧地下水で発生している塩分濃度の上昇が海水によるものではなく、深部地下水の影響の可能性が高いことが判明

 これまでの調査研究を取りまとめ、続いて立ち上げる「持続可能な地下水利用に係る制度検討会(仮称)」で、地下水利用に係る規制等の必要性やあり方を検討する予定。

これまでの取組に対する評価

共同研究では、大まかであるものの、水収支の算定を行うために必要な知見が得られつつある。

 大山南西麓では、比較的豊富な地下水が存在していることも判明し、今後、研究成果を総合して、さらに水収支シミュレーションを行う。

 鳥取平野では、21年度に実施した塩水化の原因調査により、当初想定していた海水の流入ではなく、深部地下水の影響が高いことが示唆された。水収支シミュレーションを行う上でも、非常に重要な研究成果となった。

要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
前年度予算 4,954 0 0 0 0 0 0 0 4,954
要求額 5,619 0 0 0 0 0 0 0 5,619