・製品の国際的な分業体制が進む中、環日本海航路や韓国航路で結ばれた境港の優位性に着目し、韓国大手電機メーカー向けの電機・電子部品供給企業の進出が決定。県内には液晶部品企業の集積など、対韓国向けの部品供給拠点港としての潜在力がある。
→事業者から、基本港(阪神港など)から境港への振替えは、韓国納入先までの輸送時間、安全性に不安、との声(港から先の実態について実情把握)。
・環日本海航路が開設されたことで、韓国、ロシア極東への小口冷蔵・冷凍混載輸送の需要が創出された。
→事業者から、小口貨物集荷代理店の確保、コンテナ保管・回収、温度管理・納期の調整が不安、との声(港から先の実態について実情把握)。
・県内生産・消費貨物の境港利用率は25%と少ない。境港を利用する場合の課題を整理、改善し、他港利用と比較した陸送距離短縮に伴う物流コスト削減、低炭素型国際物流など、企業にとっての付加価値を引き出すことで、境港の利活用を再認識させ、利用率を向上させる。
→事業者から、既存物流ルートの変更は、親会社(受注元)や納入先への具体的な説明根拠が必要、との声(港から先の実態について実情把握)。
(2)小口冷蔵・冷凍混載サービスの構築に向けた検証(事業費 6,335千円)
(想定貨物)
地域 | 想定貨物 |
韓国(東海、ソウル等) | 蒲鉾など水産加工品、鮮魚等 |
ロシア(ウラジオ、ハバロフスク等) | 農産物(二十世紀梨、あたご梨、すいか、ぶどう、柿、みかん、葉野菜、生花)等 |
○輸送上の課題(集荷代理店の確保、コンテナ保管・回送など)を調査し、実験輸送することで、小口冷凍・冷蔵混載サービスの流れを構築し、新規利用者に対し情報を提供することで利用促進に繋げる。
※大口だと売り捌きのリスクを伴うため、小口から輸送することによってメリットを体験して貰う。
<旅費>国際交流員、職員派遣旅費 1,665千円
<委託料>実験輸送経費 3,000千円
(韓国向け1,500千円、ロシア向け1,500千円)
○県等が韓国、ロシアで行う商談会等の機会を活用した商社、バイヤー等へ小口混載サービスをPR、商談。
<旅費>国際交流員、職員商談会等派遣旅費 1,224千円
<役務費>PR用パンフ 韓、ロ翻訳、印刷製本費 257千円
<委託料>PR用パンフ 版下作成 189千円
(3)県内外企業への境港利活用の再認識(事業費 1,000千円)
○境港利活用課題検討会の設置
阪神港利用の多い東部地域企業で、境港利用の課題等について意見交換を行う検討会を設置。課題等を整理し、利便性向上の施策に反映。
(構成メンバー及び検討内容)
・東部地域企業5社程度、(財)鳥取県産業振興機構、境港管理組合、商工労働部
・境港利用のための課題、改善点(ソフト・ハード)、利活用に向けての提案、東部地域企業の共同モデル実験などの実施。
○東部地域企業をモデルケースとして、コスト削減、低炭素型国際物流に繋がるような共同モデル実験輸送の実施。
<委託料>実験輸送経費 1,000千円
※境港港利活用優位性向上検証事業での調査、実験輸送については、H23年度限りとし、以後、境港利用促進事業の中で利用促進に取り組む。