旧太宝鉱山は、昭和35年に鐘打鉱業(株)が鉱業権を取得し、事業休止まで8トン程度の銅鉱石を採取した。
本坑坑口からは常時pH3.4程度の酸性の坑廃水が流出し、この坑廃水を処理するために平成10年4月以降、財団法人資源環境センターが事業主体となり消石灰による中和処理を行っている。
財団法人資源環境センターは、鉱害防止事業を行うため、全国の最終鉱業権者(旧太宝鉱山の最終鉱業権者である鐘打鉱業(株)を含む。)が拠出して設立された法人で、経済産業大臣の指定を受け、最終鉱業権者に代わって鉱害防止事業を実施している。
<経過>
昭和35年3月
鐘打(かねうち)鉱業(株)が鉱業権を取得し、銅鉱石を採取
昭和37年8月
事業休止
昭和53年7月
鉱山保安法第26条命令の発動
鐘打鉱業(株)が鉱業権を放棄
昭和56年
鐘打鉱業(株)が鉱害防止事業を開始
平成10年4月
財)資源環境センターが、金属鉱業等鉱害防止対策特別措置法に基づく鉱害防止事業機関の指定を受け、鉱害防止事業を実施