1 事業の概要
県中部圏域における血管内治療(※)等の円滑な実施のため、厚生病院の手術室に血管造影装置(アンギオ)を整備する。
(※)カテーテル等の器具を血管内に挿入して行う治療。一般の手術に比べ患者に対する侵襲が少ない、入院期間が短い等の利点がある。
2 現状
厚生病院では、アンギオを放射線室に1台設置しているが、同装置は血管内治療のほか心臓カテーテル検査等の検査にも多く用いられることから常に使用されている状況。
- また、厚生病院では、先進医療として、大動脈瘤ステントグラフト内挿術をH20年度から行っているところであるが、この手術はアンギオの使用が不可欠であり、手術に長い時間を要するため、この間のアンギオの他への使用は制限せざるを得ない。
- このため、検査が必要な救急患者等が搬送された場合に対応できず、他の医療機関に搬送しなければならないケースも生じている。
- 大動脈瘤ステントグラフト内挿術を行う場合、放射線室に麻酔器、手術器具を持ち込むが、準備に時間・労力がかかるのに加え、清潔な環境が維持しにくく、また、患者の急変時は手術室への移送が必要となるため効率的でない。
3 効果
手術室にアンギオを整備することにより、救急患者を他の医療機関に搬送するような事例を減少させることが期待できる。
鳥大医学部附属病院や県立中央病院の手術室には放射線室とは別に血管造影装置が整備されており、厚生病院にも手術室に整備することにより、中部医療圏も東部・西部医療圏と同様の医療体制を整備することができる。
4 所要経費及び財源
(単位:千円)
区分 | 金額 | | 財源 | |
| | 補助金(※1) | 企業債(※2) | 内部留保 |
アンギオ
(1台) | 70,000 | | | |
計 | 70,000 | 35,000 | 35,000 | 0 |
※1 地域医療再生基金事業補助金(補助率1/2)を活用
※2 企業債元利償還金の2分の1について、一般会計からの
繰出しを要求する。