1 概要
鳥取市出身の世界的漫画家谷口ジロー氏の作品「遥かな町へ」の映画化が本格的に動き出した。
この映画は、平成24年11月開催予定の国際まんがサミット鳥取大会に合わせた全国公開が可能で、同サミットのPRやまんが王国とっとりの全国並びに世界に向けた情報発信に千載一遇のチャンスとなることから、映画を通じた鳥取県の積極的なPRとともに谷口ジロー氏の顕彰のため、漫画の舞台となった倉吉市と一緒になって映画化を支援していく。
<支援により期待できるPR(今後制作サイドと要協議)>
- 俳優を介した情報発信(制作発表、完成披露試写会等)
- 映画予告帯、ポスター、チラシ、新聞等でのPR
- 映画館でのロケ地マップ配布
- 販売DVDへのリーフレット同封
- ロケ地セット、コンテンツ活用の無償提供 など
2 事業内容
東映、小学館などで構成する制作委員会に対して、倉吉市と同額の1千万円を協力支援する。(対象は宣伝プロモーション経費)
○倉吉市 10,000千円
○県 10,000千円
※地元協力金は2千万円が上限額。制作費等も2億でほぼ確定。
<制作イメージ>
・制作主体 東映、小学館などで構成する制作委員会
・制作費 2億円(制作費1億、宣伝費1億)
<スケジュール>
・H23年5月 制作発表(予定)
・H23年夏 映画ロケスタート
・H24年3月 完成
・H24年秋 国際マンガサミットに合わせた全国公開
(東映系、最大100館予定)
3 現状・背景
(1)「遥かな町へ」の概要等
- 平成10年にビッグコミック(小学館)に連載された谷口ジロー氏の代表作
- 白壁土蔵群等、昭和38年の倉吉の町並みを舞台とした作品で鳥取市なども登場
- ヨーロッパでは権威のある「アングレーム国際漫画フェスティバル」で最優秀シナリオ賞を受賞(2003年)、バルセロナ国際コミック展で最優秀外国作品賞を受賞(2004年)する等、国際的にも高評価
- フランスで初めて実写映画化され、2010年11月にフランス、ベルギー等で公開
- 映画の日本語版の権利が平成19年にフリーとなって以降、日本での映画化第1号で話題性の点でも有利
- 谷口氏の作品は、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、アメリカ、韓国、台湾など世界各国で翻訳出版され、数々の国際的漫画賞を受賞したほか、谷口氏自身も2010年 韓国 富川(プチョン)国際マンガフェスティバルで海外作家賞を受賞
(2)これまでの地元の活動、映画化に向けた動き
- 倉吉市において「遥かなまち倉吉」創造プロジェクト取り組み開始(H15年〜)
- 倉吉オリジナル観光商品「遥かな町へ倉吉探訪ツアー」開始(H18年4月〜)
- 地元NPO法人による映画化に向けたシンポジウム開催(H18年、20年、21年)
- 制作サイドがシナリオハンティングで来倉(H22年3月)
- とっとり梨の花温泉郷広域観光協議会による中部まんがサミット(H22年11月〜翌1月)
(3)倉吉市の対応状況
- 「映画を成功させる会(仮称)」を設置予定
- 地元協力金10,000千円の予算化を6月議会で提案予定