1 事業概要
気高町瑞穂地区の種しょうがを使った「いなばショウガ」を鳥取県東部地域の特産品として位置づけるために、生産面積の拡大を図るとともに、販路確保や消費者へのPRを支援し有利販売できる体制を整備する。
2 事業内容
1 生産振興対策(継続)
(1)種ショウガ助成事業 600千円(H22 1,200千円)
・事業主体:生姜生産組織、集落営農組織等
・新規取組、拡大面積分 20a×600千円×1/2=600千円
(2)優良モデル圃場の設置(県) 40千円(H22 20千円)
・記帳手当 20千円×2箇所=40千円
(3)栽培研修会・販売交流会の開催(県)
・講師謝金、特別旅費 152(33)千円
・標準事務費(枠外) 84(84)千円
(4)保管方法の実証(県)
・導入した低温保管庫に適した保管方法の検証を行う
2 販売対策事業(新規)
(1)販売PR及び情報発信事業 191千円
・事業主体:生姜生産組織、集落組織等
・補助対象
ショウガの市場や加工実需者に対するPR経費
(試食サンプル、パッケージ等)
消費者PRのための「ショウガパンフレット」の作成等
・補助率:1/2
3 事業の目的
県東部の隠れた逸品として生姜及び生姜せんべいを特産品として販売し、生産振興及び生姜の需要拡大を狙いとする。
4 背景
鳥取県東部の隠れた特産品である瑞穂生姜は400年の歴史をを誇る産地である。保管穴を使って年間供給を行っており、「生姜せんべい」にも使用されており、学校給食や地元スーパー、県外の実需者にもニーズがあり生産が追いつかない状況である。
そこで、生姜を東部の特産品として育成するため、新規栽培者を募って生産拡大を図り、「いなば生姜」として一つの産地化を目指していく。
4 要求額 1,067千円
(単位:千円)
内訳 | 実施内容 | 実施主体 | 補助率 | 要求額 |
生産振興 | 種苗費助成
栽培・販売研修会
展示ほ設置 | 農家生産組織等
農協、県
県 | 1/2
−
− | 600
152
40 |
販売対策 | パンフレット作成
商品サンプル費
パッケージ版下費 | 農家生産組織等 | 1/2 | 100
16
75 |
標準事務費 | | | | 84 |
※種苗費助成は、2a以上新規取組か規模拡大に取り組む個人栽培農家から共同出荷、保管を前提とした生産部等を事業主体とするよう要綱改正の予定。
5 事業期間
平成21年度〜23年度(23年度で終了)
6 事業の現状と課題
◎現 状
<平成22年度栽培面積>新規41a、瑞穂地区105a
<取組農家>新規16戸、瑞穂地区15戸
新規栽培農家の出荷見込み量は3.2トン
市場出荷や直売所等へ大半は出荷される予定。
瑞穂生姜は約10トンが見込まれるが、既にスーパーや学校給食、加工
業者等に販路は確保されている。
◎課 題
・東部一円としたショウガの産地化には安定生産が不可欠。
・栽培技術は個人差が大きく、品質も一律でない。
・保管庫が11月末までには導入予定だが、初年めの保存には保管方法
や保管限界期限についても十分検証が必要である。
・市場出荷、直売所に限定せず、有利な販売先を確保し、取組農家が所
得の向上が図られるよう誘導が必要。
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
1 ショウガ生産面積の拡大
新規栽培者の募集(広報誌ハローいなば、事業説明会)によりH22には栽培面積が41a拡大。
2 栽培研修会の実施(年3回)
3 農協の低温保管庫の整備(H22、23チャレンジプラン支援事業)
4 販売研修会の実施
・生産者と加工事業者の交流会(鳥取いなばショウガのこれからを 考える会等)
・新規生産者に対する出荷調整研修会
5 市場担当者との打ち合わせ会
6 鳥取市のイモコンフェスタへの参加
・瑞穂協議会と新規生産者グループが共同で収穫した新ショウガや生姜ごはん販売、 はちみつショウガ湯の試飲によるPR
これまでの取組に対する評価
1 ショウガの生産拡大について
・新規生産者15戸が生産に取り組んだ。
H22収穫出荷量見込みは3.3トン
2 ショウガの販売関連の動きについて
・生産者が実需者と交流したり、消費者に対し直接対面PRすること でお互い生産意識が高まったり、販路の確保にも寄与できた。
・ショウガを使った加工品づくりに積極的に取り組む業者が県内外に 現れてきた。
○今後の課題
・生産者間の技術格差
・産地化を目指した安定した生産量と品質
・新たな保管庫でのショウガ保存方法の確立
・生産部の立ち上げ
・「食のみやこ販売拠点」等活用した通年直売での安定した単価で の取引先、販売量調整が必要
・生産部の設立(H22年度末予定)