1 事業内容
県有施設の公用車(軽トラック)の一部をEVに改造するとともに、普及を図るために展示・試乗する機会を設けて軽トラックユーザーにPRする。併せて、EVに関する人材育成の一環及び実践的な環境教育の推進を図るため、自動車整備士の受験資格を取得できる機械科及び電気をつくる・役立てる技術を学ぶ電気電子科を有する境港総合技術高校に改造EVを導入し、太陽光発電による充電コンセントをモデル的に設置する。
2 補正要求の理由
○県内で保有率の高い軽貨物自動車(世帯当たりの保有率全国2位)は量産型EVが現時点では市販されていないことから、この分野のEV化への対応はEV普及を進める上でも課題。
○特に県の主要産業である農業において使用される機会が多く、県内の軽貨物自動車販売台数のうち約57%と半数以上を占める軽トラックのEV化を推進するため、県有施設の一部の公用軽トラックをモデル的にEVに改造し適性の検証を行うとともに、航続距離の増大など性能向上やコスト削減に取り組んでもらう。
○EV軽トラックの普及を図るために展示・試乗を通じたPRとともにユーザーへのアンケートを行って結果を関係事業者へフィードバックし、より普及しやすい改造EVへ活かしてもらう。
3 改造予定公用車
改造予定の軽トラック一覧
配置箇所 | 初度登録年 | 備考 |
布勢総合運動公園 | 平成8年 | エンジンの故障が多い |
東郷湖羽合臨海公園 | 平成13年 | エンジンの故障が多い |
とっとり花回廊 | 平成10年 | エンジンの故障が多い |
境港総合技術高校 | 平成11年 | 太陽光発電装置とセット導入 |
4 要求額の積算
○改造経費 1,500千円/1台
(内訳:改造基本料1,300千円+エアコン設置200千円)
○代車賃借料 98千円/1台 改造期間中(1ヶ月)の代車賃料
1台あたり経費1,598千円×4台=6,392千円・・・@
○太陽光発電装置一式(3kW) 2,800千円・・・A
要求額@+A=9,192千円
5 改造EV導入のメリット
○限られたエリア内を短距離走行することが多い軽トラックは、航続距離の短いEVの適性と適合する。
○エンジンが劣化し、通常であれば廃棄される車体を有効活用することが可能となるほか、リサイクルバッテリーを使用しており、より環境にやさしい車となる。
○維持費の低減(新車に買い換えた場合との比較で、約8年の使用によりEV化の方がトータルコストが低くなる)。
○将来的にはコスト低下を図って農業分野への普及を進め、環境にやさしい観点からの付加価値につなげる。
○県内の新車販売台数、自動車保有台数が減少傾向の中にあって自動車整備工場等における新たな事業分野として需要を喚起することにより産業振興にも寄与できる。