(1)里地里山再生地域モデル事業【公園自然課事業実施】
地域において自然環境に配慮した里地里山再生の取組を進めるための計画を策定し、その計画を具現化するための以下の活動を行うのに必要な経費を支援する。
※里地里山対策を総合的根幹施策として実施
里地里山再生計画の策定
◎事業主体:鳥取県(大学等に取りまとめを委託)
《進め方の例》
○市町村による里地里山再生のモデル地域の指定
○市町村・関係機関・住民・大学等による再生会議の立ち上げ
○再生会議と土地所有者との里地・里山活動協定の締結
○里地里山再生計画の策定
里地里山再生事業
地域の里地里山再生の取組を支援する。実施にあたっては既存事業の優先実施や新規補助事業の立ち上げにより対応。
◎事業主体 : 市町村、集落
《事業の例》
○生物多様性学習会の開催
○里地里山再生ボランティアの活用
○里地里山再生・体験ツアーの開催による地域間交流の創出
○山間地古民家の修景改修経費の助成、嵩上げ
○野生鳥獣肉の有効活用
また、以下の事業との協働で、総合的に里山環境整備を推進
(2)集落型里山林整備モデル事業【森林・林業総室事業実施】
放置され荒廃した里山の公益機能や景観の悪化等の課題に対して、集落等が主体となって取組を行い本県の里山林の環境を整備する。
事業名 | 事業内容 |
| 鎮守の森等整備事業 | @修景林整備事業(造林事業対象外、新規:単県)
・景観向上のための花木、果樹、紅葉する木の植栽、広葉樹林内の整備等
A広葉樹林整備事業(造林事業を活用)
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| 鳥獣防止緩衝帯整備事業 | 森林内における刈り払い、除伐等(新規:単県)
※国庫補助の対象とならない部分 |
| 集落周辺整備事業 | 簡易施設(展望台、木製ベンチ、木製標識の設置等)、作業道の整備(散策路、歩道等)等 |
里山復活対策事業
| @竹林整備事業(森林環境保全税を活用、一部単県)
・竹林の抜き伐り、循環利用型皆伐及びアクセス道整備に要する経費を助成
・防竹帯の整備(新規:単県)
A里山資源活用推進事業(新規:単県)
・竹等の利活用に向けた取組を行う経費を助成(薪割り機、炭窯等)
Bナラ枯れ対策事業(新規:単県)
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◎事業主体 : 集落、森林整備を実施する団体、NPO法人
◎事業実施要件等
@事業実施計画を策定すること
A補助対象箇所数:5箇所
B対象事業実施区域:集落の周辺約1Km以内で面的な広が持った区域
C事業採択要件:森林整備又は竹林整備を1ha以上行う
(1)里地里山再生地域モデル事業(公園自然課要求)
要求額 858千円(委託料 1地区)
(2)集落型里山林整備モデル事業(森林・林業総室要求)
要求額 16,000千円(3,200千円/年×5箇所)
(単位:千円)
事業名 | 一般財源 | 森林環境
保全税 | 要求額計 |
鎮守の森等整備事業
※補助率:8/10 | (400)
400 | − | (400)
400 |
鳥獣防止緩衝帯整備事業
※補助率:8/10 | 800 | − | 800 |
集落周辺整備事業
※補助率:8/10 | 4,200 | − | 4,200 |
里山復活対策事業
※補助率:竹林8.5/10
資源活用8/10
ナラ枯れ10/10 | 5,864 | <4,336>
− | <4,336>
5,864 |
合 計 | (400)
11,264 | <4,336>
− | (400)
<4,736>
11,264 |
(注)( )内額は造林事業予算対応。
<>内額は森林環境保全税を活用したとっとり環境森づくり事業予算対応
(3)事業期間 平成23年度〜25年度
【参考:3年間の要求額】
◎里地里山再生地域モデル事業
区分 | 初年度 | 2年目 | 3年目 | 計 |
| 里地里山再生事業 | 千円
0 | 千円
5,000 | 千円
5,000 | 千円
10,000 |
◎集落型里山林整備モデル事業
事業費 12,000千円(3年間)×5箇所=60,000千円
予算額 9,600千円(3年間)×5箇所=48,000千円
(1)背景(現状)
☆中山間地域の過疎化・高齢化などにより耕作放棄地や手入れがなされない森林が増加し、地域の人々の生活や生産活動によって育まれてきた自然環境や里山環境が失われつつある。
この結果、以下の問題が発生
@植物の生息・生育環境の質の低下
A人と野生鳥獣の軋轢の深刻化
クマの大量出没、イノシシやニホンジカによる鳥獣被害の発生
B景観や国土保全機能の低下
耕作放棄、ナラ枯れ、竹林拡大による生物多様性や公益的機能の低下
C管理の担い手の活力低下
☆「生物多様性国家戦略2010」では、平成24年までに全都道府県が「生物多様性地域戦略」策定に着手することを目標としている。
(2)目的
地域における自然環境意識の醸成、地域のイメージアップ等を図るため、集落周辺森林の継続的維持管理や里山林の再生などの地域特有の生物多様性を保全する取組を進め、「人と自然が共生する地域」を目指す。