1 補正予算要求理由
とっとり子育て応援パスポート事業については、事業の円滑な運営のため、申請・登録等に係るシステムを構築し、保守管理を業者に委託している。
事業内容の見直しを行った結果、現行のシステムでは運用上問題が生じており、それを解消するためのシステム改修費用を要求するもの。
2 事業概要
企業、店舗と行政が連携して子育て家庭を応援するため、協賛店に提示するとお店独自のサービス(割引やポイント加算)を受けることができるパスポート(カード)を、子育て家庭の申請に基づき交付する事業。
<制度の枠組み>
項目 | 内容 |
事業主体 | 県 |
財源内訳 | 単県 |
交付方法 | (1)インターネット(携帯電話、パソコン)又は書面による申請に基づき、市町村に対象者であるか確認の上、県が郵送する。
(2)市町村窓口において対象者であるか確認の上、即時交付する。 |
対象世帯 | 県内在住で満18歳未満のお子さんが1人以上いる子育て家庭(妊娠中の方含む) |
対象世帯の認証方法 | カード(パスポート)、携帯画面
※携帯画面は事業連携を行っている関西圏で利用する場合に提示 |
3 現行システムの問題点
(1)インターネット申請における家族カード発行の対応ができない
事業開始当初は1世帯1カードという想定だったため、昨年8月から運用開始した家族カード(1世帯複数枚交付)のインターネット申請に未対応
(2)申請者の承認処理に時間を要する
インターネット申請の場合、週1回委託業者からの申請データのメール送付を待って確認を行っているため、申請からパスポート発行まで最長で3週間程度かかることがあり、発行に時間を要している。
(3)システムのデータベース情報をリアルタイムに把握できない
申請データ、既存登録データについて、現行のシステムでは委託業者の運用担当者を介さなければ確認することが出来ないため、リアルタイムでの状況把握が出来ない。
(4)協賛店へのメール一括配信未対応
協賛後のフォローアップ等のため、メール配信等の実施を検討するもシステム上未対応
4 システム改修の内容と改善点
(1)インターネット申請における家族カード発行の対応
現在市町村窓口でのみ発行可能な家族カードについて、インターネットでの申請を可能とすることで申請者の利便性の向上を図る。
(2)申請に対する承認処理等を県担当者が直接行えるシステムに改修
委託業者を介さないことで、申請からパスポート発行までの日数を最長で2週間短縮することができ、利用者の利便性の向上につながる。
(3)システムのデータベース情報を県担当者が直接確認できるシステムに改修
月に1度しか確認できなかった既存登録情報について、随時最新データを確認することが可能となる。
(4)協賛店へのメール配信
利用者と同様にメール一括配信を可能とすることで、当該事業に関する協賛店への情報提供等が容易となる。
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
○パスポート保有者及び協賛店の登録は着実に増加している。
(H21.4現在11,231世帯→H23.7現在25,548世帯
H21.4現在986店舗→H23.7現在1,917店舗)
○市町村窓口においては、母子手帳交付・出生届出時・子ども手当て申請時にパスポートの案内を行うなど、利用者の確保を着実に行っている。
これまでの取組に対する評価
○子育て王国鳥取県の実現を図るための機運醸成については、一定の成果が得られているところ。
○ただし、機運の醸成は、単年度で完成するものではないことから、今後も継続的に広報等に取り組んでいく必要がある。