事業費
要求額:1,261千円 (前年度予算額 1,414千円) 財源:単県
事業内容
1 事業概要
県内での不正軽油の製造及び流通の阻止を図ることにより、悪質な脱税行為のみならず、正常な商取引を阻害する不正軽油を撲滅するための取組を行う一環として、調査により採取した軽油に灯油やA重油の混和が疑われるものについて、外部の公的機関に分析を依頼するもの。
【主な分析依頼内容】
○地方税法上の軽油規格への適合性
○灯油及びA重油の含有率
○バイオディーゼル燃料への他油種の含有率
○添加剤(クマリン)の含有率
○硫黄濃度 等
2 事業の背景
○不正軽油の脱税は、近年の税法改正による罰則強化や各自治体の監視体制の強化により、やや沈静化の傾向を見せる一方で、不正業者の脱税手口が以前にも増して巧妙化。(例:硫酸ピッチの発生を伴わない添加剤除去等。)
○地域経済の落ち込み、燃油価格の上昇傾向により、運送業者や建設業者等による燃料コスト削減のための不正行為の増加の懸念。(例:自社事業場内における、車両への灯油やA重油の直接給油による車両燃料使用等)
○環境に配慮したバイオ燃料(BDF)の利用については、今後拡大することが想定されるため、バイオ燃料に軽油を混和した場合など軽油引取税の適正な課税について、一層の調査や指導が必要。
3 事業の効果
不正軽油と疑われるものについては、公的分析機関でのより詳細な分析結果を基に、脱税行為者に対しては軽油引取税の賦課処分のほか、告発を視野にいれた厳格な対応を行うことにより、正常な商取引を阻害する不正軽油の県内への流入及び不正軽油の車両燃料使用を阻止し、税収増を図る。
4 事業の見通し
(1)平成22年度実績と今後の見込
○路上抜取調査が不正事案が確認されなかった(ただし、11月に1件実施予定)ため、現時点で不正軽油事案(分析委託件数)は例年に比べ少ない。
○しかし、今後、建設業者や大口需要家への調査も予定しており、結果として、例年と同水準の分析件数になると思われる。
(2)平成23年度の見込
引き続き平成22年度と同様の調査を行う予定。
主な事業内容及び所要経費
区 分 | 要求額 | 内 容 | 摘 要 |
そ の 他 | 967 | 委託料 | 軽油定量分析等委託料
(定性分析の結果、不正軽油の疑いが高いものについて専門機関に分析を委託する。) |
標準事務費 | 294 | | |
計 | 1,261 | | |
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
○これまでの取組状況
@平成22年度10月末までの採油本数
・路上抜取調査39本
・販売業者・需要家等調査 82本
A業界への周知・・・チラシ配布9月、3月(予定)
これまでの取組に対する評価
<自己評価>
不正軽油対策協議会の会員となっている各業界団体や国、県の関係課の地道な啓発活動により不正軽油の防止意識は浸透しつつある。現に、昨年度及び今年度の路上抜取調査では不正嫌疑のあるものは確認されていない。(例年1回あたり1本くらい確認されている)
しかし、需要家の中には隠れて混和をしている者もあり、昨年度は通告処分を行うまでに至った。また不正軽油販売に関する情報は毎年それなりに寄せられている。
全国的な状況として、従来は主に販売者が不正を働いていたが、近年は需要家(購買者側)も不正に手を染め、「不正のすそ野」が広がっている状況にあり、本県においても、今後一層の不正軽油撲滅の取り組みが必要である。
<今後の取組み〉
「不正軽油ホットライン」の活用、協議会会員相互の情報交換、路上抜取及び需要家等の地道な調査で、不正に対して監視の網を広げていく。
要求額の財源内訳(単位:千円)
区分 |
事業費 |
財源内訳 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
前年度予算 |
1,414 |
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1,414 |
要求額 |
1,261 |
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1,261 |