1 事業概要
空港の消防カテゴリーは、国際民間航空条約により、その空港に就航する航空機の規格によって定められており、鳥取空港の消防車両数は(国交省基準「空港における消火救難体制の整備基準」)3台となる。そのうち1台を耐用年数の17年を超えて使用していることから更新を要求するもの。
2 査定内容
現在の車両は、耐用年数は超えているものの、国際基準は満たしていることから、計上は見送ります。
3 整備の必要性
現在、鳥取空港はICAO基準(救難消防に関する空港カテゴリー8等級)では、化学消防車3台が必要である。
3号車は平成5年購入で、製造メーカーが消防車事業から撤退しており、交換部品も製造停止になっているため、部品交換が必要な故障が発生すると使えなくなる状況であるので更新を要求する。消防車は受注生産であり制作に2年弱必要なため、2年間の債務負担行為で行う。
現在の車両
化学消防車1号 (6,000リットル級 1台)
化学消防車2号 (12,500リットル級 1台)
化学消防車3号 (8,500リットル級 1台)
4 所要経費
化学消防車の規格は、10,500ℓ級、6,000ℓ級、3,000ℓ級であり、消防水量は規定を満たしており、台数を満たすだけであれば追加整備する規格は3,000ℓ級となるが、今後の経費を考慮した場合、6,000ℓ級を整備することが有利であることから、6,000ℓ級を整備することとする。
年度 | 経費 | 備考 |
平成24年度 | 77,490千円 | 前金相当 |
平成25年度 | 180,810千円 | |
計 | 258,300千円 | |
5 故障した場合の影響
故障が発生した場合、「消防力が落ちていること」を航空情報として発信しなければならない。航空会社はリスクを承知の上で空港に着陸することになる。
鳥取空港に就航する最大の航空機はB767であり、鳥取空港は空港区分8であるため、化学消防車3台が必要であるが、空港の消防力が落ちればB767が就航できなくなる可能性がある。
さらに、化学消防車を1から製造した場合、約2年かかるため、その期間B767が就航できなくなる可能性がある。