概略説明
ブロッコリーなど野菜の品種は毎年、種苗メーカーから100近い品種が発表され、各生産地がその中から適した品種を選定、栽培することで安定生産、有利販売が可能となる。そこで、国内の各種苗メーカーが推奨する発表前のブロッコリーの最新品種を栽培し、本県での適応性、品種特性を明らかにし、本県に適した有望品種を選定する。
1 事業の必要性
1)県内のブロッコリーは作付け面積430ha、販売額12億円の主要野菜であり、生産現場では作型毎に適品種を選定し、周年に近い出荷体系で栽培されている。
2)冬期に収穫する作型は低温で花蕾が紫色に変色するなど品質に問題が生ずるため、栽培できる品種が限られている。
3)現在、この作型には他の品種と比較して収量、品質が優れる品種が導入されているが、収穫時期の変動が大きく、毎年、出荷計画と乖離することが問題となっており、収穫時期が安定した品種の選定が望まれている。
4)そこで、(社)日本種苗協会が主催する全日本野菜品種審査会の本年度の開催を打診されたことを活用し、未発表の品種を比較することで、迅速に本県に適した品種を選定する。
2 事業の内容
12月どり(8月播種、12月収穫)の作型について、未発表の品種を栽培し、本県での適応性、生育特性を明らかにし適品種を選定する。
3 期待される効果
1)本県の12月どり作型に適した品種を発表前に先駆けて選定することができる。
2)冬期の出荷を安定化することで、本県産ブロッコリーのブランド強化が図られる。
4 これまでの成果
本審査会で選定された品種が本県の品種選定に大きく寄与しており、近年では平成17年に実施した審査会で秋冬どりの優れた品種が見つかり、素早く現地に導入され現在の主力品種として栽培されている。
5 平成24年度の要求内訳
内訳 | 要求額(千円) |
| 報酬 | (135) |
| 栽培資材等消耗品費 | 133 |
| 燃料・光熱水費、印刷製本費 | 30 |
| 通信運搬費 | 2 |
| 合計 | 165 |
※報酬は管理運営費で要求。
6 実施期間
平成24年度
7 全日本野菜品種審査会の概要
1)(社)日本種苗協会が主催し(農林水産省後援)、優良種苗の普及、育成の推進を目的に全国の公的機関に栽培託し実施される。
2)供試品種は種苗協会が各種苗メーカーから開催地域の目的とする作型に適すると考えられる育成中の未発表品種を募集する。
3)審査は公立試験研究機関、大学、種苗メーカ−関係者が行い、最も優れた品種は農林水産大臣賞に推薦される。
4)開催地は新品種や優良品種を他県に先駆けて栽培、普及に移すことができる。
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
〇品種比較試験
作型に応じた品種選定のため、毎年、発表された品種を中心に種苗を取り集め有望品種を選定。
〇品種審査会
通常の品種比較試験に加え、定期的に開催を受託し有望品種を選定。
ブロッコリーはじめ20年以上前から必要に応じて開催を受託。近年は平成17年、19年、20年にブロッコリー秋冬どり、平成22年に4月どり作型で開催。
これまでの取組に対する評価
通常の品種比較試験では現地で実施しているいる品種比較と同じ品種が有望品種とされることが多く、新規性がみられないことがある。また、既存品種数が膨大なため、その中から的確に品種を供試することが困難である。
品種審査会を活用して発表前あるいは育成中の品種の本県での適応性を明らかにすることが可能で、迅速に適品種を選定することができる。定期的に開催を受託することで効率的に適品種の選定が行われていると考えられる。