◆機構は平成25年4月に公益法人への移行を予定しており、平成24年度予算において、業務の適正化と財務基盤の強化を図る必要がある。
◆県は、平成22年3月、第三者による「(財)鳥取県農業農村担い手育成機構経営検討委員会」(以下「委員会」という。)を設置。経営状況の評価、組織の必要性、今後の業務展開等について、平成23年3月に検討結果報告書が提出された。
<検討結果報告書で提言された機構が今後行うべき重点業務>
・担い手への戦略的な農地集積
・新規就農者を対象としたインキュベーション機能の強化
・農業会議等の関係機関との連携強化
・中海干拓地の取扱いについての抜本的見直しと干拓農地の
有効活用
・ 機構の人員体制の強化と財源の確保
◆委員会の検討結果報告書を踏まえ、県は、県農業の担い手育成の基本方針に沿って機構のミッションを明確化するとともに、経営改革の指針として「改革プラン」を作成中。
◆機構は、委員会での検討経過を踏まえながら、担い手や新規就農者の個別のニーズに対応した農地の利用調整活動を展開する等、自主的な業務改善に努め現場主義を実践。各市町村における担い手への農地集積に係る課題解決活動への参画や、法制度の効果的な運用についての専門的アドバイスの実施、アグリスタート研修生の着地のための農地の直接斡旋等に取り組んでいるところ。
◆しかし、これらの機構の活動に対しては、従前十分な財源措置がなされておらず、主たる収益事業を有さない中、毎年度、約20,000千円の自主財源の取崩により赤字補填がなされてきた経過がある。機構は、公益法人として、本来県が行うべき担い手育成及び農地行政の推進に関する業務を担うという面から、その活動に見合った必要な予算を県が措置することが必要。