1 調整要求理由
平成24年5月17日の降雹により被害を受けたブロッコリー、梨の緊急防除、再生産・販売促進に係る取り組みを支援する。
2 事業内容・要求額
(1)ブロッコリー、梨の緊急防除
葉、幼果などの雹による損傷箇所からの病害拡大を防止するため、被害を受けた農家が緊急防除を行う場合の経費を補助する。
要求額:500千円
内訳
・ブロッコリー
45ha×1,500円/10a×1/3=225,000円
(被害面積×農薬価格×補助率)
・梨
55ha×1,500円/10a×1/3=275,000円
(2)ブロッコリーの再生産支援
雹害により、初夏採りブロッコリーが品質低下、収量低下を受けた農家に対して、販売金額の減収程度に応じて次の表のとおり再生産経費を補助する。
減 収 程 度 | 再生産に要する経費(A) | 助成割合
(B) | 補助基準額(円/10a) (A)×(B) |
80%以上 | 76,000円/10a(種苗費、肥料代、農薬代) | 0.6 | 45,600 |
60%以上80%未満 | 0.4 | 30,400 |
30%以上60%未満 | 0.2 | 15,200 |
※被災したブロッコリーの販売も行うため、販売金額の減少程度に応じた支援とする。
要求額:6,000千円
内訳
・80%以上減収
18ha×45,600円/10a×1/3=2,736,000円
(被害面積×基準額×補助率)
・60%以上減収
32ha×30,400円/10a×1/3=3,242,667円
※今後、被害が拡大することも予想されるため、被害面積は50haとして積算。
(3)被害農作物の販売促進対策
雹害により通常の規格では販売できない農産物の販売促進費を補助する。
要求額:500千円
内容
販売先や消費者に対しての販売活動経費(旅費、宿泊費、 会議費、試食宣伝費、宣伝資材作成費等)
事業費:1,000千円、補助率1/2
3 被害状況
品目 | 被害面積 | 被害状況 | 主な市町村 |
葉たばこ | 28ha | 葉の破れ | 米子市、大山町 |
ブロッコリー | 45ha | 葉の破れ、花蕾の損傷 | 米子市、大山町、日吉津村 |
梨 | 55ha | 葉の破れ、果実の損傷 | 米子市、大山町 |
※5月22日現在の推定被害面積
※葉たばこはJTの被害支援制度により対応(販売代金の最大1/2を支給)
4 平成24年度の気象災害への県支援
(1)4月3日の暴風被害対策 (単位:千円)
項目 | 事業内容 | 事業費 | 県費 |
予備費充当
(H24.4.17) | ・農作物の再生産
・緊急防除
・施設・漁具の復旧 | 30,000 | 10,000 |
(2)4月21日〜22日の暴風被害対策 (単位:千円)
項目 | 事業内容 | 事業費 | 県費 |
予備費充当
(H24.5.11) | ・施設の復旧 | 120,000 | 40,000 |
6月補正
(要求中) | ・農作物の再生産 | 9,000 | 3,000 |
合計 | | 129,000 | 43,000 |
(3)5月17日の降雹被害対策 (単位:千円)
項目 | 事業内容 | 事業費 | 県費 |
6月補正(調整) (今回要求) | ・緊急防除
・農作物の再生産
・販売促進 | 20,500 | 7,000 |
5 支援の必要性
近年、ブロッコリーにおいては気象災害などによる減収が続いて経営体力が弱っていることから、再生産経費の支援を臨時的に行う。
〈参考:近年のブロッコリーの減収要因〉
1.平成21年の秋冬ブロッコリーの価格安(約1億円の減収)
2.平成22年末年始の雪害(約2億5千万円の減収)
3.平成23年春の低温・豪雨(約9千万円の減収)
4.平成23年台風12号による被害(約2億円の減収)
合計6億4千万円の減収