1 要求概要
本県が有する農林水産資源を活用した6次産業化・農商工連携等の取組による付加価値の高い加工商品を生み出すための技術開発を支援するため、(地独)鳥取県産業技術センター食品開発研究所の機能強化に係る施設整備費を同センターに対し補助する。
2 背景
(1)県内食品産業の現状
○本県製造業のうち食料品製造業は、事業所数で2.5割、従業者数で2割、製造品出荷額で1.5割を占める基幹産業
○食料品製造業の事業所数は年々減少傾向にある。
○新商品開発への意欲の高まりにより、食品開発研究所への相談が激増(H19 2,200件→H23 4,050件)。
⇒ 設備が不十分で対応できない。
(2)食品開発研究所の機能強化
相談に十分対応できる設備を備えた新たな施設を整備する必要がある。
≪「商品開発支援棟」の新設≫
○商品開発支援ゾーン
衛生的な環境下で、原料加工から商品開発まで一貫した試作開発が可能
○食品品質評価支援ゾーン
差別化商品の開発のため、味・においの数値化や官能評価等が可能
≪既存施設「高機能開発支援棟」の改修等≫
○健康・美容商品開発支援ゾーン
未知の機能性成分の分析や美容商品開発のための高純度素材抽出等が可能
○起業化支援ゾーン
新しい分野へチャレンジした企業が食品開発研究所と密接に連携しながら研究開発が可能
4 要求額
7,423千円
(内訳)
・基本設計委託料 3,689千円
・地質調査委託料 3,734千円
5 施設の概要
≪「商品開発支援棟」の新設≫
(1)場所
同一敷地内に既存「実験棟」を建て替え
※「実験棟(289m2)」は、昭和53年建築(34年経過)で雨漏りや腐食等老朽化が著しく、ここ数年は修繕等を繰り返し行っている。
(2)規模、構造
・構造:木造1階建て
・延べ面積:457.2u
・総事業費
区分 | 金額 | 備考 |
基本設計料 | 3,689千円 | 7,423千円
(今回要求) |
地質調査料 | 3,734千円 |
実施設計料 | 12,270千円 | |
工事費 | 283,430千円 | 231,140千円
(参考:鉄骨造) |
工事監理料 | 6,673千円 | |
設計意図伝達 | 275千円 | |
計 | 310,071千円 | |
※財源に「地域活性化事業債」の活用を検討
(充当率:90%、交付税措置:元利償還金の30%)
※機器については、別途、センターにおいて国補助金等により整備予定
(3)施設内容
支援機能 | 室名 |
商品開発支援ゾーン | 冷凍冷蔵施設、原料処理エリア、素材化加工エリア、加熱加工エリア、乾燥素材化エリア、粉体加工室、包装・充填室 等 |
食品品質評価支援ゾーン | 加工食品開発室、官能評価室、品質評価室 |
(4)整備スケジュール
期間 | 業務区分 |
H24.10〜H25.3(6ヶ月) | 基本設計
地質調査 |
H25.4〜H25.12(8ヶ月) | 実施設計 |
H26.4〜H27.2(11ヶ月) | 建築工事 |
H27.4〜 | 業務開始 |
≪既存施設「高機能開発支援棟」の改修等≫
(1)改修内容等
支援機能 | 既存施設名 | 改修内容等 | 室名 |
健康・美容商品開発支援ゾーン | 高機能開発支援棟 | 既存の部屋を一部改修
※商品開発支援棟新築工事に併せて実施(県費) | 健康・美容機能評価室(細胞実験)
健康・美容素材開発室(抽出・精製) |
起業化支援ゾーン | 2室を増設予定
※地域企業立地促進等共用施設整備費補助金(経産省)(国1/2、県1/2)を活用予定 | 起業化支援室 |
※起業化支援ゾーンの国庫補助金申請(9月見込み)後、採択動向を確認し、県の11月補正要求予定
6 その他関連経費
・既存実験棟解体費用
(設計料、工事費、工事監理料合計概算約13,000千円)
※今後、センターへの補助金を予算要求予定
7 補助金交付のルール
センターの運営に必要となる経費の一部について、運営費交付金でまかなうには財政上影響が大きいものについて補助金を交付する。
・機器整備(研究備品)
原則50,000千円以上/件の場合、運営費交付金とは別に補助金で対応。
・施設整備・修繕
原則5,000千円以上/件の場合、運営費交付金とは別に補助金で対応。