(1)本事業により、330名(9月末現在、23年度採択28名)の新規雇用が創出され、農業経営への常時雇用の導入において、約70%が定着し、継続雇用されるなど一定の成果があった。
(2)継続雇用する事業体の約3割にあたる39経営体で77名、さらに2年目研修を終了した25名の約7割にあたる17名が3年目の継続研修を行っている。
(3)引き続き雇用による規模拡大や新部門導入等を行う農業法人等を支援することにより、新規就農者の確保と農業の持続的発展に資する。
新規就業希望者等を雇用し、以下の事業を行う雇用主に対し、研修実施等に要する経費を助成する。
(1)新規就業者早期育成支援事業【80,110千円(うち23年度採択48,484千円)】 (H23 131,578千円)
農の雇用事業(国庫)を活用し、県独自の対象拡大、助成額の上限アップを行う。(事業実施主体:農業会議)
<H23からの変更点> |
○ 雇用創出目標
100名(うち基金50名)
→70名(基金なし) | ・ 農業法人等の受け皿の実情を踏まえ規模を見直し
・ H24については基金を利用すると2年目研修以降の県負担が大きくなるため基金利用しない |
○ 研修経費助成の増額 | ・ 1年目137,000円→138,000円(最低賃金改正に伴う)
・ 2年目 65,000円→100,000円(国に準ずる)
・ 3年目 40,000円→ 65,000円(2年目増額、雇用継続・拡大推進) |
○ 積算基礎を実態にあわせて変更 | ・ H23は4〜3月として12か月分
→支払い実態に合わせ、H24は当年度の支払い月数を計算し、残りを後年度予算とする |
○ 事業推進費に人件費を追加 | ・ ふるさと雇用基金事業が終了。
・ 農業会議に設置、事業実施に係る事務(書類点検、助成金支払)や現地活動(現地確認、トラブルへの助言)が多く、プロパー職員だけでは対応できない。そのため専門の非常勤職員を配置する |
○ 事業要件の緩和 | ・ 県独自の要件で退職補充を不可としていたが、新規就業者をより多く確保するために、国事業にあわせて退職補充を認める |
【1年目】
新規就農希望者等を新たに雇用する農業法人等に対し、OJT研修等を行うための経費を助成
● 研修生1人当たり助成額
研 修 費 : 138,000円/月(国庫事業採択後は38,000円)
● 雇用創出目標 : 70名
【2、3年目】(拡充)
新規就業者を継続雇用し、5年後の具体的な所得向上を目標に掲げ規模拡大や新部門導入等に取り組む農業法人等に対し、人材養成のための研修経費を助成
● 研修生1人当たり助成額
2年目 : 100,000円/月、3年目 : 65,000円/月
【農業インターンシップ助成金】(1,400千円)
新規就農希望者の定着率向上のために、事業要件の正規雇用前の一定期間(体験期間1週間以上)の事前農業体験を行った体験受入農業法人等に助成金を交付する。
● 研修生1人当たり1回2万円(70名分)
【事業推進費】(6,156千円)
農業会議の指導人件費、旅費、事務費等
<内 訳>
費目 | 金額 | 摘要 |
人件費 | 4,242千円 | 非常勤単価V2名 |
654千円 | 共済費 |
事務費 | 1,260千円 | 出張旅費等 |
合計 | 6,156千円 | |
(2)県産農林水産物加工業者雇用支援事業【35,700千円(うち23年度採択17,700千円)】 (H23 46,165千円)
県産農林水産物を利用した加工品等の開発、生産拡大等を行うために新たな雇用をする食品加工業者に対し、研修経費等を助成。
<H23からの変更点> |
○雇用創出目標の見直し | ・20名→10名 |
○研修経費助成の増額 | ・ 137,000円→138,000円(最低賃金改正に伴う) |
● 研修生1人当たり助成額
研 修 費 : 138,000円/月
住居手当等 : 33,000円/月
● 雇用創出目標 : 10名
(3)農林水産コラボ研修支援事業(農業版)【33,120千円】(新規)
雇用受け皿拡大と地域産業維持のため、農業で通年雇用が困難な場合、他産業と連携して新規就業者のOJT研修(出向研修含む)等を行うための経費を農業法人や農業参入を目指す一般企業等に対して助成。
● 研修生1人当たり助成額
研 修 費 : 1年目 138,000円/月、2年目 100,000円/月
● 雇用創出目標 : 20名
(4)雇用拡大経営体緊急支援事業【8,000千円】 (H23 20,087千円)
新規就業者早期育成支援事業実施法人等がチャレンジプラン支援事業(6次産業化事業含む)を活用して、施設・機械等の整備を行う場合に、事業費の1/6を上乗せ助成する。
※ チャレンジプラン支援事業とあわせて、県1/2、市町村1/6を助成
(5)耕作放棄地等活用経営体支援事業(仮称)【4,500千円】(新規)
雇用受け皿拡大と地域貢献経営体への支援のため、耕作放棄地等を活用する経営体が新規雇用した場合、新規就業者に対する研修費を耕作放棄等が解消された面積に応じて増額助成する。
● 研修費助成増額 : 30,000円/10a×15ha×2年
● 助成下限面積 : 30a
● 補 助 金 上 限 : 研修生1人あたり 300,000円
● 補 助 対 象 者 : (1)新規就業者早期育成支援事業 および (3)農林水産コラボ研修支援事業(農業版)の実施経営体
◆ 農業法人等の雇用受け皿の実情を踏まえ規模を見直したが、知事アジェンダである4年間で1万人雇用創出を実現するため、新規就業者早期育成支援事業の要件緩和とともに農林水産コラボ研修支援事業(農業版)の創設により雇用受け皿の拡大を図り、さらに耕作放棄地等活用経営体支援事業(仮称)の創設により雇用受け皿の基盤安定を推進する。
◆ 農業への定着促進を図るため、鳥取県農業会議、(財)農業農村担い手育成機構、JA、農業委員会、市町村、県とが連携し、新規就農者(独立就農、雇用就農)および雇用経営体のサポートを図る。
◆ 特に雇用就農から独立就農する場合など、一般的な支援体制ではスピンアウトしてしまうため、(財)農業農村担い手育成機構でフォローアップできる体制を整備する(別要求)。
◆ 独立就農のための支援と雇用就農のための支援を整理し、就農研修支援事業を「鳥取発!アグリスタート研修支援事業」に移管。