○不妊治療技術の進歩により、一回の採卵で複数の卵子を採取し、受精させて凍結した胚を融解して子宮に移植する凍結胚移植が広く行われている。採卵にともなう母体への身体的負担が少ないため、年間3回程度の胚移植が安全に実施可能となった。個人差はあるものの、加齢とともに妊娠する可能性が低くなることから、初年度の助成回数を3回とし、早い時期により多くの治療を受けられるようにする。
○平成21年日本産科婦人科学会調べによると、(胚移植1回当たりの出生率は16.8%)
⇒ 鳥取県の21年度助成実績より全助成件数636件のうち胚移植まで至った件数は543件、511件×0.185=91.2・・・県内で年間91名が特定不妊治療費助成により出生したと推計できる。
○多くの夫婦が不妊に悩み、不妊治療を受ける夫婦も年々増加。
⇒ 平成17年国立社会保障・人口問題研究所調べでは4組に1組の夫婦が現在又は過去に「不妊を心配をしたことがある」と回答。
○不妊治療の内容として、タイミング法や排卵誘発等の薬物療法は保険適用される。また、体外受精・顕微授精については特定不妊治療費助成事業の対象となるが、一般不妊治療として広く行われている人工授精については、保険適用されず、かつ助成事業の対象とならないため、平成23年7月から、新たに人工授精助成事業を開始(自己負担額の1/2を、1年度当たり10万円まで、通算2年度まで助成)
○人工授精での妊娠の多くは3〜5回程度の治療で妊娠、それ以降は体外受精・顕微授精へのステップアップが検討される。 人工授精の一回の費用は1〜2万円程度。