1 事業概要(継続3名+増員3名)
地域に密着した出前型講習及び高齢者宅訪問講習等の交通安全教育を実施するため、鳥取、倉吉、米子警察署にシルバー・セイフティ・インストラクター(警察OB等の非常勤職員)を各2名配置する。(現在各1名配置)
2 シルバー・セイフティ・インストラクターの任務等
(1)任務
・高齢者に対する運転適性診断機器等を使用した交通安全教育
・高齢者宅訪問による交通安全個別指導及び反射材貼付活動
・関係機関、団体と連携した出前型の交通安全教室等の開催
・高齢者交通安全教育に関する情報の発信及び収集等
(2)活動方法
・現在、3名のインストラクターが、鳥取・倉吉・米子署を拠点に活動
・高齢者宅訪問活動、各機関からの要請に基づく交通安全教室の開催、各種イベント等での広報活動
3 本県における高齢者が関わる交通事故の状況
(1)交通事故死者全体に占める高齢者の割合は平成22年中45.2%(42名中19名)と全国平均50.04%を下回ったが、平成23年9月末現在で63.2%と高率となっている。
(2)平成22年中の高齢者が第一当事者の交通事故発生件数は、前年比マイナス22件であったが、第一当事者に占める高齢者の構成率は0.2ポイント増加し、18.6%と過去12年の最高率を更新した。
4 増員要求理由
鳥取県では、高齢者人口及び高齢者の運転免許保有者の割合が年々増加している。また、交通事故のうち高齢者が第一当事者(加害者)となる事故の割合が上記のとおり過去10年間で増加推移していること等から、高齢者の関わる交通事故を減少させることが、当面の重点課題であり、高齢者を対象とした交通安全教育を一層充実させる必要がある。
5 所要経費の内訳
(1)人件費(報酬等6名分) 12,969千円(6,471千円)
(2)活動用車両購入費(3台)等 5,833千円(0千円)
(3)標準事務費 1,236千円(1,173千円)
なお、標準事務費の旅費は全て費用弁償
※( )内の数値は前年度当初予算額
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
増加傾向にある高齢者の加害事故及び依然高率である高齢者の被害事故を防止するため、また、高齢化の進む鳥取県における先制的な高齢者対策の必要から、シルバー・セイフティ・インストラクターを採用し、出前型の体験実践型高齢者講習や高齢者宅訪問活動を実施し、交通安全の啓発や反射材貼付活動を実施している。(平成19年度から採用。平成19年度及び20年度は2名、平成21年度から3名。)
これまでの取組に対する評価
高齢化の進む鳥取県において、交通事故死者に占める高齢者の割合は依然高い水準である。23年も、9月11日に発生した交通事故までの年間死者累計は19人であり、うち12人が高齢者であった。今後も各種シミュレーターを活用した出前型の体験実践型の高齢者講習、高齢者宅訪問活動による交通安全の啓発や反射材貼付活動等の各種高齢者事故防止対策を積極的に展開し、交通死亡事故抑止を積極的に推進する必要がある。