現在の位置: 予算編成過程の公開 の 平成25年度予算 の 農林水産部の水環境を守る肥料の低投入・低流出稲作技術の開発
平成25年度
当初予算 一般事業(公共事業以外)  一般事業要求      支出科目  款:農林水産業費 項:農業費 目:農業試験場費
事業名:

水環境を守る肥料の低投入・低流出稲作技術の開発

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農林水産部 農林総合研究所農業試験場 環境研究室  

電話番号:0857-53-0721  E-mail:nogyoshiken@pref.tottori.jp

  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 非常勤職員 臨時的任用職員
25年度当初予算額 3,061千円 3,972千円 7,033千円 0.5人 1.7人 0.0人
25年度当初予算要求額 3,311千円 3,972千円 7,283千円 0.5人 1.7人 0.0人
24年度当初予算額 2,059千円 8,046千円 10,105千円 1.0人 1.6人 0.0人

事業費

要求額:3,311千円  (前年度予算額 2,059千円)  財源:単県 

一般事業査定:計上   計上額:3,061千円

事業内容

1 事業の背景

○県内の主な湖沼では富栄養化物質の窒素、リンが多く、特にリンは近年増加傾向にある。農業分野においてもさらなる環境負荷低減努力が必要。

    ○リン酸肥料の価格高騰により、リン酸肥料の施肥法改善は生産コスト低減技術として生産現場から注目されている。
    ○水稲作では、(1)リン酸の過剰施用による生育障害は現れ難いことによるリン酸肥料の多投入(2)代かき水を落水することによる肥料流出等の改善が求められている。

2 事業の目的

水稲作においてリン酸投入方法の改善及び窒素・リンなどの富栄養化物質の流出低減技術を確立し、環境保全型農業の推進と水環境の向上と生産コストの低減を図る。

3 事業の内容

(1)リン酸投入量の低減化技術の確立
リン酸肥料の施用法の改善試験
○リン酸資材の施用基準の見直しについて検討を行う
→土壌中有効態リン酸含有量およびリン酸肥料の施用量の違いが水稲の生育、収量に与える影響を調査

水質汚濁が少ないリン酸肥料の検討
○熔りん等の水溶性リン酸が少ない緩効性リン酸肥料の施用効果を検討する。
→水田からのリン酸流出について調査を行い、富栄養化物質の低減について検討


(2)河川への排水量を減らす栽培法の栽培法の確立
節水代かき栽培導入時の圃場管理手法の確立
○節水代かき栽培技術を実生産現場で普及する上での問題点等を検討する
→水稲の生育、収量への影響と圃場の保水力に及ぼす影響を調査

○水質汚濁物質の低減について検討し、環境保全型農業を推進する地域での技術メニューとして検討する
→節水代かき栽培の水管理での水田排水を調査

4 事業の効果

(1)リン酸資材の適量投入による環境負荷および生産現場での生産コストの低減が図れる。
(2)県内の各湖沼での水質管理計画の水質浄化対策として活用できる。
(3)湖沼周辺地域の水田農業に限らず、環境保全型農業を推進する地域での技術メニューとして活用できる。

5 これまでの効果

(1)リン酸資材を慣行栽培の投入量より減量した圃場(3年目)おいて生育・収量への影響が見られず、リン酸資材削減の可能性について示唆された。
現地試験が同一圃場で3年経過し、土壌中のリン酸含有量の年次変化を把握した。
(2)河川への排水量を減らす栽培法の確立については、一部ほ場の代かきを行う部分代かき技術、従来の8割程度の入水で代かきを行う節水代かきで汚濁物質のほ場外への流出を低減できた。
(3)湖山池で発生したヒシ堆肥の分析を行い、ラッキョウでの施肥試験を実施したが、収量は慣行より減少した。

6 年次計画

調査内容
H22
H23
H24
H25
1.リン酸投入量の低減化技術の確立
リン酸肥料の施用法の改善
水質汚濁が少ないリン酸肥料の検討
2.河川への排出量を低減する栽培法の確立
無代かき栽培導入時の圃場管理手法の確立
既存の暗渠排水を利用した地下灌漑システムの活用
3.水草を含む堆肥の有効利用
堆肥の特性把握

これまでの取組と成果

これまでの取組状況

・鳥取農業改良普及所との連携により鳥取市金沢地区の現地圃場を中心とした試験を実施し、現地説明会等による生産者への普及PRを行っている。(H22年10月、H23年2月:地元生産者への成績報告会、H23年5月:代かき実演会、H23年11月:圃場均平実演会、H24年2月:地元生産者への成績報告会、H24年5月:代かき実演会)
・リン酸投入量の低減化技術の確立については、リン酸施用量削減と収量の関係について調査を実施した(H22〜H24金沢地区:5圃場)。
・河川への排水量を減らす栽培法の栽培法の確立については、一部圃場周辺のみ代かきを行う部分代かき技術、従来の8割程度の入水で代かきを行う節水代かき技術について調査を実施した。H22の調査結果から部分代かき技術で収量が減少したため、H23、H24は節水代かき技術について調査を実施した(H22:金沢地区2圃場、H23〜H24:堤見地区 1圃場)。
・圃場外への肥料成分流出量調査を実施し、環境への負荷実態の把握を行った(H24:金沢地区6圃場、堤見地区1圃場)。

これまでの取組に対する評価

・リン酸投入量の低減化技術の確立については、3年間同一圃場で実施したリン酸肥料の施用法の改善試験で、リン酸投入量を削減しても収量に影響が少ない可能性がみられた。生育だけではなく、土壌中のリン酸含有率の推移を把握できた。今後も収量、土壌中のリン酸含有量の経年変化について検討が必要である。
・現在の調査結果から土壌診断と合わせたリン酸施肥の改善が可能であると予想される。
・河川への排水量を減らす栽培法の栽培法の確立については、部分代かき技術、節水代かき技術について検討を行っているが汚濁物質の圃場外への流出が低減できると予想される。

工程表との関連

関連する政策内容

自然環境と調和した資源循環システムの開発

関連する政策目標

水環境を守る肥料の低投入・低流出稲作技術の開発

財政課処理欄


 備品購入費について精査しました。

要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
前年度予算 2,059 0 0 0 0 0 0 0 2,059
要求額 3,311 0 0 0 0 0 0 0 3,311

財政課使用欄(単位:千円)

区分 事業費 国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
計上額 3,061 0 0 0 0 0 0 0 3,061
保留 0 0 0 0 0 0 0 0 0
別途 0 0 0 0 0 0 0 0 0