事業名:
中山間地基幹品目及び土地利用型野菜の栽培法確立
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農林水産部 農林総合研究所園芸試験場 日南試験地
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事業費(A) |
人件費(B) |
トータルコスト (A+B) |
正職員 |
非常勤職員 |
臨時的任用職員 |
| 25年度当初予算額 |
2,510千円 |
23,038千円 |
25,548千円 |
2.9人 |
2.6人 |
0.0人 |
| 25年度当初予算要求額 |
2,510千円 |
23,038千円 |
25,548千円 |
2.9人 |
2.6人 |
0.0人 |
| 24年度当初予算額 |
2,510千円 |
23,333千円 |
25,843千円 |
2.9人 |
2.6人 |
0.0人 |
事業費
要求額:2,510千円 (前年度予算額 2,510千円) 財源:単県
一般事業査定:計上 計上額:2,510千円
事業内容
概略説明
中山間地の基幹品目であるトマト、白ネギ、ピーマンの永続的な産地の維持、拡大のために低コストで省力な安定栽培技術を確立するとともに、土地利用型野菜の作型や栽培法の確立により中山間地農業の活性化と遊休農地の解消を図る。
1−1 基幹品目の栽培安定化技術の確立(トマト)
| 1)試験の必要性 | 産地再生のために試験導入中の新品種‘桃太郎ギフト’は裂果が多く花落痕が大きい等の欠点が多く、高温期に開花する中位段の着果安定化とともに対策確立が急務である。また、近年増加した開花していない苗(未開花成苗)の定植と収量低下の因果関係についても検証が必要である。 |
| 2)試験の内容 | 高品質多収な新品種の検索と安定生産技術の確立 |
| 3)これまでの成果 | ・葉カビ病抵抗性の新品種‘りんか409’は裂果等の障害果が少なく多収で、江府町において全面導入(H22〜)。桃太郎シリーズでは‘桃太郎サニー’が有望(H23、24)
・低段密植栽培では裂果発生が少なく果実品質が良好となり高収益が見込まれる(H22、23)ほか、挿し木苗の利用により低コスト化が可能(H23、24)
・未開花成苗定植は慣行の大苗定植と比べて、中位段以降の草勢が早期に低下するが(H21)、主枝更新栽培により盛夏期以降の草勢を良好に維持できる(H23)。 |
| 4)H25の試験内容 | ・葉カビ病抵抗性を有し高品質多収な桃太郎シリーズ新品種の特性解明
・中位段安定生産技術の検討
密植栽培による裂果軽減効果
・低段密植栽培による9月集中出荷技術の検討
・未開花成苗定植における安定生産技術の検討 |
1−2 基幹品目の栽培安定化技術の確立(白ネギ)
| 1)試験の必要性 | 夏ネギは山間部の産地が主体であるが、春の気温上昇が緩慢な高標高地においては、現在主流となっている稚苗移植では盆前出荷が困難である。また、連作により土壌病害の発生も増加しており安定栽培技術の確立が望まれている。 |
| 2)試験の内容 | 夏ネギ前進化技術と低コスト、安定多収技術の確立 |
| 3)これまでの成果 | ・夏どり、秋冬どりの高収量・高品質品種を選定(〜H24)。
・盆前出荷のためのセルトレイ大苗生産技術において、定植後の初期生育の確保のためにセルトレイの早期剥ぎ取りと液肥施用が有効(H23)。は種時期は12月から1月、苗床施肥窒素量は4.8kg/10a以下が適する(H23)。芽だしを行う場合はは種時期を1ヵ月前進化できる(H24) |
| 4)H25の試験内容 | ・セルトレイ大苗育苗技術の改善及び栽培技術の安定化
・夏どり、秋冬どり適品種選定
・土壌消毒効果実証(現地試験) |
1−3 基幹品目の栽培安定化技術の確立(ピーマン)
| 1)試験の必要性 | 夏秋どり栽培の主力品種‘京波’は果実形状が悪く新品種導入への期待が高い。また、定植時期の低温により初期生育が停滞し、収穫時期は7〜10月の長期にわたるなど草勢維持が難しく、青枯病の発生を招くほ場が散見される。一方で、単価の高い6月収穫技術の確立について強い要望がある。 |
| 2)試験の内容 | 高品質多収品種の選定と安定栽培技術の確立 |
| 3)これまでの成果 | ・有望品種‘京ひかり’を選定するとともに、青枯病対策として接ぎ木栽培の実用性を確認(H23)。
・初期保温、株元への有機物施用による増収効果を確認(H20〜22)。
・トンネル早熟栽培では収穫時期が慣行に比べて収穫期が3週間早まり、6月、7月の増収及び2L比率向上におり総収量が増加することを確認(H23、24)。
・栽植密度、剪定技術を確立(〜H19)。 |
| 4)H25の試験内容 | ・新品種の接木栽培法の確立
・早期出荷技術の検討 |
2 土地利用型野菜の作型開発(ブロッコリー・キャベツ)
| 1)試験の必要性 | (ブロッコリー)
高単価な夏どり作型におけるは種期及び品種の選定、低温期定植作型となる秋冬どりでは定植後の生育安定対策が求められている。
(キャベツ)
秋冷の早い中山間地域の気象条件を有利に活用した新しい作型により産地化をすすめるための支援を求められている。 |
| 2)試験の内容 | (ブロッコリー)
・夏期冷涼な気象条件を有利に活用できる初夏・初秋どり安定栽培技術の確立
(キャベツ)
・冬春どり作型の開発と栽培技術の確立 |
| 3)これまでの成果 | (ブロッコリー)
・秋冬どりブロッコリーの適品種及びは種期を解明(〜H20)
・有望品種‘SK3-081’のは種期別収穫時期を解明(H21)
・7月上旬、9月上中旬収穫を可能とする品種の検索を行った(H24)
(キャベツ)
・降霜期結球作型における高糖度品種‘とくみつ’を選定し、日最低気温5℃以下の遭遇日数が多いほど糖度が上昇することを確認(H22) |
| 4)H25の試験内容 | (ブロッコリー)
・初夏どり作型における作期拡大(6下旬〜7月中旬どり)
・初秋どり作型における作期前進化の検討(8月下旬〜9月中旬どり)
(キャベツ)
・降霜期結球キャベツ有望品種‘とくみつ’の栽培マニュアルの作成 |
3 試験の効果
基幹品目
1)トマト
・品種変更、裂果発生軽減及び中位段着果安定化による高品質多収化
・低コスト・省力化 | 平均反収6.5t/10a
可販率70%前後 | 平均反収8.0t/10a
可販率80% |
2)白ネギ
・夏ネギ前進化技術の確立
・低コスト・安定多収 | 盆前出荷数量割合3%
平均反収2t/10a | 盆前出荷数量割合10%以上
平均反収2.5t/10a |
3)ピーマン
・長期草勢維持技術確立
・低コスト・省力化 | 追肥回数6回
平均反収3.5t/10a | 追肥なし
平均反収5t/10a |
土地利用型野菜
1)ブロッコリー
・初夏どり、秋冬どり作型安定化 | 初夏どり 2.2ha
秋冬どり 1.6ha | 栽培定着・面積拡大 |
2)キャベツ
・冬春どりのは種期、定植期、品種特性解明 | 冬どり 4ha
春どり なし | 栽培定着・面積拡大 |
4 平成25年度要求額内訳
平成21〜25年度(5年目)
内容 | 要求額 |
| 全国会議出席等の旅費 | 236 |
| 野菜の栽培管理・試験資材費 | 2,235 |
| 通信費等 | 39 |
合計 | 2,510 |
5 試験実施期間
平成21〜25年度(5年目)
年度 | H21 | H22 | H23 | H24 | H25 | 総額 |
事業費 | 2,510 | 2,510 | 2,510 | 2,510 | 2,510 | 12,550 |
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
<目標>
H21工程表政策目標 高品質果実・野菜生産技術の確立
・中山間地基幹品目及び土地利用型野菜の低コスト、省力、高品質安定生産技術確立
<取り組みの内容>
・夏秋トマトの葉カビ病抵抗性品種の検索と生理障害軽減技術の開発
・白ネギ作型前進化と低コスト・安定栽培技術の確立
・夏秋ピーマンの高品質多収品種の選定と高付加価値・省力安定栽培技術の確立
・ブロッコリーの高品質安定栽培技術の確立
・冬春どりキャベツの作型開発
<現時点における達成度>
・トマトは裂果などの障害果が少ない‘りんか409’を江府町に全面導入、日南町は‘桃太郎サニー’の試験栽培を開始
・白ネギ作型前進化については、‘夏扇パワー’を用い、セルトレイ直置育苗、12月〜1月は種、苗床施肥窒素量4.8kg以下、はぎ取り後の液肥かん水により安定生産が可能。は種後、芽出し作業を行うことでは種時期を1ヵ月前進化可能。
・ピーマン有望品種‘京ひかり’は高温乾燥期の尻腐れが多い傾向を確認するとともに接木特性を調査、トンネル早熟栽培の実用性を確認
・ブロッコリーは初夏どり、秋冬どり品種の作期拡大を目指しは種時期別適品種の選定を実施
・キャベツ有望品種‘とくみつ’は8月中下旬定植で降霜期の収穫となり高糖度化が実現、日最低気温5℃以下の遭遇日数が多いほど糖度が高まることを確認
これまでの取組に対する評価
○外部評価の結果
@事前評価(H20.8.5) 評点 16.7/25(評点12以上で試験が実施できる)
A中間評価(H23.9.15) 評点 12.83(◎)
○外部評価委員の主な意見
@事前評価
・中山間地は高齢化しており、負担の少ない野菜生産が望まれる。
・地元産が少なくなる初夏どりブロッコリーに期待。
・中山間地域全体で技術を活用してもらうよう普及してほしい。
A中間評価
・全体的に研究の成果が高く、受益者に還元できており、評価は高い。
・中山間地での栽培効率の向上に更なる研究を期待する。
<自己分析>
・トマトは桃太郎シリーズでの品種転換が望まれてるなか、‘桃太郎サニー’の試験栽培に取りかかった。
・露地野菜は作柄が天候に左右されやすく、年次変動をふまえたデータ蓄積が重要である。
・ブロッコリー、キャベツは徐々に栽培面積が増加している。
<改善点>
・新技術、新品種の現地導入とともに新たな問題点を抽出し、次年度以降に課題として実施する。
工程表との関連
関連する政策内容
安全・安心、高品質な農産物の生産技術の確立
関連する政策目標
高品質野菜生産技術の確立
財政課処理欄
要求額の財源内訳(単位:千円)
| 区分 |
事業費 |
財源内訳 |
| 国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
| 前年度予算 |
2,510 |
0 |
0 |
0 |
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0 |
0 |
0 |
2,510 |
| 要求額 |
2,510 |
0 |
0 |
0 |
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0 |
0 |
0 |
2,510 |
財政課使用欄(単位:千円)
| 区分 |
事業費 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
| 計上額 |
2,510 |
0 |
0 |
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0 |
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2,510 |
| 保留 |
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| 別途 |
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