1 現状・背景
ハワイトライアスロンin湯梨浜大会は、鳥取県内では初めてのオリンピック・ディスタンスの競技大会として平成21年度に第1回大会が開催された。
第2回大会からは、中国地方で唯一のJTUエイジランキング対象大会に指定され、全国から強豪選手の集う高ランクの大会として評価を高め、第4回大会では、過去最高の参加者を記録するなど、一定の知名度を獲得してきた。
【開催実績】
回 |
年度 |
開催日 |
参加選手(うち県外) |
ボランティア |
第1回 |
21 |
5月24日 |
256人(218人) |
470人 |
第2回 |
22 |
5月23日 |
299人(232人) |
435人 |
第3回 |
23 |
6月19日 |
317人(216人) |
466人 |
第4回 |
24 |
6月17日 |
325人(232人) |
440人 |
一方で、財政面では、第2回以降3年連続赤字となっており、増収や経費節減を検討しているものの、事務局職員の雇用、安全確保対策のための支出増が見込まれる中、決定的な解決に至っていない
2 事業内容
次のとおり経費の一部を助成し、大会の開催を支援する。なお、H24年度予算要求の際、実行委員会の財政基盤が確立するまでの間、当面2年程度を目処に補助としており、H25年度を補助の最終年度とする。
(1)県補助対象経費 大会運営費のうち、広報及びボランティアに 係る経費
(2)補助率 1/2
(3)補助額 100万円(ただし、地元自治体(湯梨浜町及び広域連合)が負担する補助額見合いを上限とする。)
【大会概要】
・実施主体 ハワイトライアスロンin湯梨浜大会実行委員会(大会長:湯梨浜町長、実行委員長:温泉旅館組合長)
・開催日 平成24年6月16日(日)※開会式は前日
・開催場所 東郷池及び周回道路、ハワイ夢広場など
・参加者数 定数350名であるが、警察、地域住民の了解を得る必要があるため未確定。)
・中国地区予選会に選定されるかどうかは、12月にトライアスロン協会の会合で決まるので、現時点では未定
【参考1】
○JTUエイジランキングとは
・JTU主催・共催大会のエイジランキング対象大会に出場した選手がポイントを獲得する年間ランキング制度。上位選手には、ITU世界トライアスロン選手権への公費派遣(総合1位)、アジア選手権、世界選手権の優先出場権授与(年代別3位まで)などの特典がある。
3 事業の効果(県の支援が必要な理由)
(1)東郷池及び周辺観光地の知名度向上
・全国から選手、関係者が参加する大会であり、「泳げるくらいきれいな東郷池」、風光明媚な周回コースをアピールする絶好の機会
(2)スポーツ・ツーリズムの受け皿としての希少性
・県内唯一のオリンピック・ディスタンスの大会であり、各種全国大会の中国地区予選会も兼ね、また第2回大会からは、JTU(日本トライアスロン連合)エイジランキング対象大会に指定され、全国から強豪選手の集う競技性の高い大会として貴重
・トライアスロンの発祥地である皆生大会とあわせて鳥取県をトライアスロンの聖地として全国に発信する上で欠くことのできない重要な大会
・湯梨浜大会は、風光明媚な東郷池を舞台に、温泉などの観光資源に恵まれていること、比較的楽なコースで初心者が参加しやすいという特徴があり、今後、スポーツツーリズムや海外とのスポーツ交流を進める場合の絶好の受け皿となる大会
(3)地域間競争の中で鳥取県の存在感の維持
・トライアスロンの人気上昇を背景に、平成23年度から岡山県倉敷市でも類似の大会が開催されることとなり、今後、中国予選会を県内で開催するには、さらに運営の改善、魅力向上を図っていく必要がある。
※平成25年度から、トライアスロンが国体の正式種目(隔年開催)となることが決定しており、今後、さらに競技人口が増え、競技への認知度が高まることが期待できる
【参考2】
○オリンピックディスタンスとは
・2000年9月シドニーオリンピックでトライアスロンが正式種目となった際に採用された、スイム1.5km、バイク40km、ラン10kmのコース。
・ロングディスタンス(スイム3.8km、バイク180km、ラン42.195km)と比べて過酷さは少なく、市民アスリートも参加しやすい。現在は競技大会の主流。
(皆生大会はロングディスタンス)
○中国地方で開催されているオリンピック・ディスタンスの大会
(2012年)
・ハワイトライアスロンin湯梨浜大会(6月17日、鳥取県)
・倉敷国際トライアスロン大会(7月29日、岡山県)
・第22回トライアスロンさぎしま大会(8月19日、広島県)
○湯梨浜を予選会としている大会
・(H21、22、24)中国ブロック国体予選(H23は国体種目でなかっ たため)
・(H22〜)日本選手権中国ブロック予選会
・(H22〜)日本学生トライアスロン選手権大会中国地区予選会
・(H24〜)中国ブロックジュニア選手権大会
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
○これまでの取組状況
第1回(平成21年5月24日開催)、第2回(平成22年5月23日開催)、第3回(平成23年6月19日開催)、第4回(平成24年6月17日開催)の大会の運営を支援するため、経費の一部として各年度1,000千円を補助金交付
これまでの取組に対する評価
○これまでの取組に対する評価
東郷池を周回するコースは、風光明媚でレベルの高いコースとして競技関係者から高い評価を得、第4回大会では過去最高の応募があるなど、地域のイメージアップに貢献している。
協議会としても、JTUエイジランキング大会への指定、各種大会の中国予選会に選ばれるなど、ステイタスを向上してきた。
一方で、地元住民の巻き込み(大会開催への協力、応援など)、宿泊など地元への経済波及の増大を一層図っていく必要がある。