生産者、JA、米子市及び境港市など関係機関と協働し、「弓浜農業未来づくり構想」の実現に向けたプロジェクト事業(H24〜26)をスタートし、白ねぎ栽培面積の増加など着実に成果を上げつつある。
1)弓浜地域の現状・背景
(1) 白ねぎ栽培面積が減少から増加に転換
・西部全域−H18:315ha → H23:244ha → H24見込:254ha
うち弓浜地域−H23:139ha → H24見込:148ha
(2) 新規就農者等が増加傾向
・弓浜地域−H18〜22:平均20名/年、H24見込:16名
うち白ねぎ関係−H18〜22:平均12名/年、H24見込:13名
(3) 生産者の高齢化(H20:70歳以上が58%)
(4) 耕作放棄地割合が突出(2010センサス:耕地の30%)
(5) 担い手への農地流動化の取り組み
JA遊休農地対策センターの農地利用集積円滑化活動が本格化
・耕作放棄地再生1.2ha、中間保有地1.2ha
2)新たな動き
(1) 白ねぎで企業的農家の動き
・販売額1千万円以上農家戸数H17:8戸→H22:32戸→H23:11戸
※H23は豪雪、台風直撃、秋冬ねぎ価格暴落が複合的に悪影響
(2) 干拓地営農組合の新たな動向
・彦名干拓地営農組合(米子市)
−担い手部会新設(H23年11月、サブソイラー試験、ニンニク試作等
・中海干拓地営農組合(境港市)
−作業受託開始(H24年1月)−移植受託4ha(H24年10月現在)
(3) JA遊休農地対策センター(H23年5月開設)の新たな活動
・農作業受託0.8ha
・特産農作物の試作:坊主知らず優良苗0.3ha、サツマイモ0.9ha
・新規作物(搾油ひまわり、スイートコーン)の試作0.2ha
弓浜農業の発展のため、現在増加している新規就農者、規模拡大農家の拡大・定着とともに、白ねぎ等特産農作物生産の維持・拡大、ブランド強化を図る。
このため、特産農作物の生産振興対策、担い手農家の育成・確保対策、これら農家への農地流動化の促進について、総合的かつ一体的に取り組む。
1)特産農作物生産向上対策
白ねぎ等特産農作物の生産向上、単収向上、温暖化対策等に資する新たな生産向上技術を実証するとともに早期の普及を図る。
(1)新技術実証−6月どり無トンネル栽培技術の実証
(2)生産向上対策
出荷量増加のため困難作型で連作障害・高温対策の重点取組
ア 線虫抑制緑肥の輪作の拡大(全作型)
イ 夕方散水による8〜10月どり作型の夏越し安定化
(3)地域組織活動推進
新規作物、新品種試作、新技術確立、農作業受託等の新たな取り組みに意欲的な地域組織活動を支援する。
・新規作物(ニンニク等)、新品種(甘藷等)の試作
・農作業受託組織化、オペレーター確保等
(4)優良苗緊急増殖