1 事業概要
金融円滑化法の終了、大手事業者の事業再編など厳しい経済情勢の中、中小企業者の経営力の強化を図るため、販路開拓等の需要創出、企業間連携による競争力強化など、商工団体の経営支援活動を充実強化するとともに、複雑化する中小企業者の経営課題に適確に対応できるよう、商工団体の中小企業診断士資格者を育成増員する。
なお、本事業の成果・実績を評価した上で、将来的に商工団体の交付金事業として検討する。
2 背景・課題
県内中小企業の多くは、売り上げ減少・過剰債務といった経営課題を抱えており、需要創出や経営体質の強化など、実効性のある経営改善の取組が喫緊の課題となっている。
こうした取組を促進するため、従来の商工団体の助言・指導等を基本とした経営支援に加え、売上確保や販路開拓等の需要創出や企業間連携等による競争力強化への支援など踏み込んだ経営支援活動を可能とすることが必要。
3 事業内容
商工団体(商工会議所、商工会・商工会連合会及び中小企業団体中央会)が実施する中小企業者の需要創出や企業間連携支援等に要する経費を助成する。
◆事業期間 平成25〜27年度
◆対象事業及び所要経費
区分 | 内容 | 要求額 |
(1)需要創出等推進事業 | 商工団体のネットワークを活かした県内中小企業者の需要開拓等に資する取組に必要な経費を商工団体に対して助成する。
補助率 10/10(限度額 500万円)
<対象事業>
商工団体による中小企業等の需要開拓等に資する取組
<想定例>
○新たな受注発掘のための誘致企業や県外企業と地元企業の機会の設定
○商品開発等のニーズ発掘のための大学と企業グループの連携
○県外商工団体との連携による県内産品等の広域的な情報発信・商品PRの取組 など
<対象経費>
非常勤人件費、専門家活用費、職員旅費、取引候補企業等招聘費、委託費、事務費 など | 30,000 |
|
区分 | 内容 | 要求額 |
(2)企業連携推進事業 | 複数の中小企業者等が行う企業間、異業種間、産学連携等の取組に対して必要な事業費の一部を商工団体を通じて助成する。(商工団体が全体をコーディネート)
補助率 2/3(限度額 200万円)
<対象事業>
中小企業者間連携等による新製品開発等の取組
<想定例>
○新商品・サービスの共同企画・開発・試作(実証)、製造
○共同受注、共同販売事業の実施
など
<対象経費>
原材料費、使用料及び賃借料、専門家活用費、旅費、連携企業等招聘費、委託費、事務費 など | 12,000 |
⇒上記(1)(2)の事業については、実績評価(3ヶ年程度)に基づき、団体別に交付金化を検討。 |
(3)支援人材育成事業 | 商工団体の中小企業診断士を育成増員し、中小企業者へのコンサルティング機能の向上を図るため、資格取得に必要な経費の一部を商工団体に対して助成する。
補助率 1/2(限度額130万円/人)
<支援対象>
中小企業大学校へ派遣される商工団体職員の研修受講等に係る経費
<目標>
商工会議所(4人→8人)
商工会・商工会連合会(7人→14人)
中小企業団体中央会(9人→13人) | 2,600 |
計 | | 44,600 |
4 対象事業イメージ
(1)需要創出等推進事業 | ○県内商工団体の工業部会等が行うシーズ・ニーズ交流会
○県外商工団体との連携による県外企業等との商談機会の設定
○商工団体による大学と地元企業とのニーズ情報ネットワークの構築
○中国各県の商工団体が連携して行う、大型小売店への販路開拓 |
(2)企業連携推進事業 | ○大学と中小企業グループの連携による商品開発・試作・製造
○商工団体による企業の広域的連携での地域資源を活用した商品やサービスの開発
○中小製造業者による共同受注体制構築に係る組織の立ち上げ、勉強会開催、ビジネスマッチング |
(3)支援人材育成事業 | ○現在、一次試験合格者1名在職 |