現在の位置: 予算編成過程の公開 の 平成25年度予算 の 商工労働部の【経済・雇用振興キャビネット】素形材産業高度化総合支援事業
平成25年度
当初予算 一般事業(公共事業以外)  政策戦略事業要求      支出科目  款:商工費 項:工鉱業費 目:中小企業振興費
事業名:

【経済・雇用振興キャビネット】素形材産業高度化総合支援事業

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商工労働部 商工政策課 成長戦略担当  

電話番号:0857-26-7602  E-mail:shoukou-seisaku@pref.tottori.jp

  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 非常勤職員 臨時的任用職員
25年度当初予算額 65,979千円 7,944千円 73,923千円 1.0人 0.0人 0.0人
25年度当初予算要求額 65,979千円 7,944千円 151,169千円 1.0人 0.0人 0.0人
24年度当初予算額 77,246千円 805千円 78,051千円 0.1人 0.0人 0.0人

事業費

要求額:65,979千円  (前年度予算額 77,246千円)  財源:単県 

政策戦略査定:計上   計上額:65,979千円

事業内容

1 事業の方向性

【現状・課題】

    ・国内市場の縮小
    ・国内メーカーの新興国における現地調達化
    ・EV等へのトレンドによる部品点数の減少懸念
    ものづくり基盤産業支援の骨格
    1 ものづくりの源泉たる新素材・高度部材の生産技術を強化
     (1)新素材・高度部材の特性や塑性加工における研究テーマを絞り込むため、サポインコンソーシアムを設置
     (2)成長分野を意識した、日本でしかできない付加価値(軽量化・耐久性・耐食性)の高い技術への研究開発を支援
       ※成長分野(水ビジネス、原子力、医療用機器、航空機、ロボット、エコカーなど)
    2 グローバル化への対応
     (1)現地パートナー企業の発掘等に必要な、現地の企業情報、立地環境等への情報収集への支援
     (2)海外展開に必要なビジネススキルやコミュニケーション能力等を身に付けるために必要なインターンシップ等を支援
    3 現場を支えるものづくり人材の育成・強化
     (1)生産技術に関する人材を育成するため、個別企業ニーズに応じて専門家を派遣
     (2)マネジメント人材育成のためのセミナーを開催

2 背景

 平成22年以降の急激な円高により、最も悪影響を受けている素形材産業に対して、新素材等の成形に資する技術開発支援を行っているところ。
 しかしながら、技術開発のハードルが高いことや、国内市場の縮小などによる受注環境の悪化など課題が山積している。
 このことから、再度今年度に経済・雇用振興キャビネットを設置して、以下のとおりものづくり基盤産業支援(素形材産業の再生に向けた支援スキーム)を総合的に検討。
  ※素形材産業・・・・素材に形を与えること(成形)を「素形材」と呼び、川上(素材メーカー)と川下(最終製品組立メーカー)の川中に位置する鋳造、鍛造、金型など「ものづくり基盤産業」の業種・業態を指す。

3 課題

(1)新興国需要の取込と国際競争力拡大を踏まえた事業者の競争力確保

(2)人材・資金面において、単独では競争力確保に必要な設備投資、研究開発等の余力が不十分
(3)中小企業における省エネ対策の遅れ
(4)事業発展に欠かせないユーザーへの提案力・営業力

4 現場の声

キャビネット委員等の声

〔現状〕
・円高の影響により、電気機械関連、情報通信機械関連等の関係は、受注先がほとんど海外にシフトしており、国内では戦えない。(鍛造、鋳造、金型、金属プレス企業)
・国内での需要が縮小しており、海外進出により受注を獲得する必要性を強く感じている。(金型企業)
〔競争力強化への検討〕
・チタン、コバルト、マグネシウム等、新たな素材の成形技術を確立し、競争力強化を図りたい。(鍛造、鋳造、金型、金属プレス企業)
・新興国ではできない新素材、鉄の代替材料などへのチャレンジしか、国内生産の生き残る道はない。(鍛造、鋳造、金型、金属プレス企業)
・水ビジネス、原子力、医療用機器、航空機、ロボットなどが素形材産業としての成長分野であり、それに向けては、軽量化、耐久性、耐食性に対する新素材のイノベーションが重要。(鍛造、鋳造、金型、金属プレス企業)
・研究開発をスムーズに促進するためには、新素材の特性や加工における問題点を勉強できる場等、仕組みを作ってほしい。(鍛造、鋳造、金型、金属プレス企業)
〔グローバル化対応への検討〕
・今後は、タイ、インドネシア等のASEAN諸国においてマーケットが拡大していく。(鍛造、鋳造、金型、金属プレス企業)
・国際分業体制の確立には、国内工場の役割と海外工場の役割の仕分けが必要。(鍛造、鋳造、金型、金属プレス企業)
・海外企業との取引には、専門用語を現地語で話す事ができる人材が不可欠。また、海外へのインターンシップへの支援が必要。(金型企業、鋳造企業)
〔現在を支えるものづくり人材の育成・強化への検討〕
・団塊世代が次々と退職していくため、若い世代へ生産技術等の承継がされず現場の生産技術力が低下。現場の生産技術力を低下させないための対策が必要。(鍛造、金型企業)
・いくら設備投資をしても、機材を扱える人間、それを指導する人間が不可欠。(鋳造企業)
・鍛造協会等の開催するセミナー等は、開催地が東京都等県外であり、旅費等の費用負担が大きいうえに時間も有し生産活動に影響が生じることから、鳥取県内でセミナーを開催する方がより多くの社員が参加でき効果的。(鍛造企業)
・ものづくりの中小零細企業の人材面における最大の課題は、社長のブレーン等マネジメント能力のある人材がいないこと。社長にとって変わる人材を育成する事が大事。(鉄構工業会)

5 事業概要

<事業内容一覧>
区分
支援メニュー
予算額
新素材・高度部材の成形技術の確立等【拡充】1 サポインコンソーシアム
  (新素材等の探求に資する研究会)の創設(新規)
 素材ごとに、特性や塑性加工等に向けた課題を整理
【対象素材】 スーパーハイテン、マグネシウム、アルミニウム、 チタン、二相ステンレスなど
【所要経費】 講師謝金、旅費

2 素形材産業高度化支援事業費補助金(拡充)
 支援メニューの拡充
対象事業補助金技術開発支援(継続)
 基礎研究・応用研究・実証研究
海外調査支援(新規)
グローバル人材育成支援(新規)
補助金額上限20,000千円×5件程度(企業)=100,000千円
・最長平成27年3月末まで(2年事業)
補助率2/3以内
(千円)
4,187




50,581
※平成25年度は、補助金額の50%を要求
製造中核人材の育成支援【新規】※高等技術専門校が実施
1 生産技術等の人材育成(委託事業)
(1)生産技術セミナーの開催(対象:全素形材企業)
 (テーマ)世界の素形材産業における技術開発の現状

(2)個別企業のニーズに応じた専門家派遣
  (鍛造企業) チタン合金の冷間鍛造の生産技術
  (金属プレス企業) サーボプレス機を使った生産技術
【所要経費】 委託料

2 マネジメント人材の育成
【想定テーマ】 収益確保と原価企画の重要性、生産計画と生産統制の手順
【所要経費】 講師謝金、旅費
5,341



5,870
65,979



●新素材・高度部材の成形技術の確立【拡充】
  新素材等の探求に資する研究会を創設し、研究シーズ探求から研究開発までの支援を、一貫したスキームとして構築。

1 新素材・高度部材のサポインコンソーシアムの創設【新規】 予算額:4,187千円
 新素材ごとの特性や性質等、及び日本国内での技術水準や動向、今後の研究等を的確に課題整理するための研究会を設置。

〔サポインコンソーシアムの概要〕
想定する
研究会
・スーパーハイテン研究会
・マグネシウム研究会
・アルミニウム研究会
・チタン研究会
・二相ステンレス研究会
・コバルト研究会
講師と
役割
・大学 → 学術指導(物理学、化学等)
・産総研 → 技術指導(日本国内の技術水準や動向等)
テーマ材料特性・性質、成形技術、切削技術 など

〔要求内容〕
 講師謝金 1,473千円
 講師旅費 2,714千円


2 素形材産業高度化支援事業費補助金【拡充】
  (新素材・代替資源に着目した技術開発への支援) 予算額:50,581千円(77,246千円)
※平成25年度は、補助金額の50%を要求
 日本でしかできない付加価値の高い技術への研究開発を促進するため、成長分野(水ビジネス、原子力、医療用機器、航空機、ロボット)を意識し、新素材等の成形のために必要な研究要素(軽量化・耐久性・耐食性)の向上を図る。
 また、国内メーカーの新興国での現地調達化(市場近接型調達戦略)が進展する中で、成長著しい海外需要を取り込むため、県内素形材産業の国際分業体制の構築を目指すための海外調査やグローバル人材育成を支援。

〔補助事業の概要〕
【対象企業】 県内中小企業
【対象業種】 素形材産業(鋳造、鍛造、金型、金属プレス、熱処理など)
【対象事業】
1 技術開発支援(基礎研究、応用研究、実証研究)【継続】
 (素材対象)スーパーハイテン、マグネシウム、アルミニウム、チタン、二相ステンレス など
2 海外調査支援【新規】
 海外展開に必要不可欠な現地パートナー企業の発掘等を支援するため、現地の企業情報、立地環境、商習慣などの情報収集に必要な経費の一部を助成。
3 グローバル人材育成支援【新規】
 上記の支援に加え、現地で活動していく上で必要なビジネススキルやコミュニケーション能力等を身に付けるために必要なインターンシップ等の経費の一部を助成。

【補助金】 上限20,000千円×5件程度(企業)=100,000千円⇒ 最長平成27年3月末まで(債務負担行為)
【補助率】 2/3以内(※リスク・新規性が高いため)
【外部審査関係経費】 581千円(審査及び事業評価)

※素形材産業高度化支援事業費補助金の枠組み
(これまで)
経費区分
補助率
補助金上限
技術開発
2/3以内
20,000千円



(今後)
事業区分
経費区分内の補助上限
補助率
補助金上限
技術開発事業
なし
2/3以内
20,000千円
海外調査事業
1,000千円
グローバル人材育成事業
2,000千円



● 製造中核人材の育成支援【新規】
 団塊世代の退職による生産技術力低下への対応や、受注受身型企業から提案型企業への転換のために必要なマネジメント人材育成への対応を支援。
1 生産技術等の人材育成【新規】 予算額:5,341千円
  ※高等技術専門校が実施 
生産技術力向上のために、生産技術セミナーの開催及び事業者のニーズに基いたオーダーメイドによる専門家派遣を実施。
【生産技術セミナー】
(想定テーマ)
 世界の素形材産業における技術開発の現状

【事業者のニーズに基づくオーダーメイドによる専門家派遣】
(想定テーマ)
 (鍛造企業)チタン合金の冷間鍛造における基礎的論理
 (鋳造企業)耐食鋼鋳鋼の材質特性、製造技術
 (金属プレス企業)サーボプレスを使った成形精度向上事例
 (金型企業)自動車用ハイテン材料の適用技術
 (熱処理企業)熱処理による変形低減の技術

〔要求内容〕
 委託費 5,341千円

2 マネジメント人材育成【新規】 予算額:5,870千円
  ※高等技術専門校が実施 
高いマネジメント能力を有する幹部候補生育成を目的とし、セミナーを開催。
【想定テーマ】
収益確保と原価企画の重要性
財務分析と早期分析法
生産計画と生産統制の手順
5Sと製造現場の「見える化」
ヒューマンエラー対策と工場マネジメント
金型、プレス生産における品質改善と収益改善等生産のあり方
〔要求内容〕
 講師謝金 5,544千円
 講師旅費   326千円






 

これまでの取組と成果

これまでの取組状況

平成23年度6月補正(政策戦略)で、新素材等の成形技術開発支援制度を予算化。現在、3件が研究開発中。

これまでの取組に対する評価

国内受注を確保するためには、新素材等の研究開発に取り組む事業者を増やしていく事が課題。
今後、研究開発の取り組みを増やしていくための仕組みづくりを作っていく必要がある事から、地元素形材産業界とキャビネットを通じて、研究シーズを生み出す仕組みを検討してきたところ。

財政課処理欄


要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
前年度予算 77,246 0 0 0 0 0 0 0 77,246
要求額 65,979 0 0 0 0 0 0 0 65,979

財政課使用欄(単位:千円)

区分 事業費 国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
計上額 65,979 0 0 0 0 0 0 0 65,979
保留 0 0 0 0 0 0 0 0 0
別途 0 0 0 0 0 0 0 0 0