1 事業概要
木材生産の増加に伴い発生する低質材を有効活用するために、木質バイオマス発電所の整備等、木質バイオマスのエネルギー利用に向けた取り組みを支援する。
2 要求内容
木質バイオマス発電所の整備を推進するため、必要な支援を行う。
1 燃料受入施設整備補助
補助内容 | 事業費 | 補助額 |
燃料受入施設整備補助 | 千円/箇所
300,000 | 千円/箇所
150,000 |
(必要性)
・太陽光など他の再生可能エネルギーと異なり、木質バイオマス発電は燃料受入施設が必要
・原木供給事業者の出材が厳しくなる冬期でも、燃料を安定確保しておく施設整備を山側としても期待
補助対象 | 県内等の森林から供給される燃料の保管に必要な燃料受入施設整備に要する経費 |
実施主体 | 鳥取県緑の産業再生プロジェクト事業を活用し25年度中に木質バイオマス発電所の整備に着手する事業者 |
補 助 額 | 対象経費の1/2(補助額上限は1.5億円) |
2 木質バイオマス発電所整備支援
補助内容 | 事業費 | 補助額 |
(ア)系統連系施設整備補助 | 千円/箇所
200,000 | 千円/箇所
100,000 |
(イ)利子相当額補助 |
*(ア)と(イ)を合わせて上限額100,000千円/箇所とする。
(ア)系統連系施設整備補助
補助対象 | 売電のため電力会社の電力系統への接続(系統連系)に必要な施設整備に要する経費 |
実施主体 | 鳥取県緑の産業再生プロジェクト事業を活用し25年度中に木質バイオマス発電所の整備に着手する事業者 |
補 助 額 | 対象経費の1/2 |
2 要求内容 (つづき)
(イ)利子相当額補助
補助対象 | 木質バイオマス発電所整備のため、事業者が金融機関より借入れた資金の工事着手から発電開始までに支払った金利 |
実施主体 | 鳥取県緑の産業再生プロジェクト事業を活用し25年度中に木質バイオマス発電所の整備に着手する事業者 |
補 助 額 | 県内事業者は全額、県外事業者は1/2。ただし、最長26年度末まで。 |
3 事業効果
(1)雇用創出効果
・木質バイオマス発電は、継続的な燃料供給が必要。
→発電所及び燃料供給分野(林業・木材産業)で、併せて50人程度の新規雇用が発生(林野庁分析結果)し、経済波及効果が他の再生可能エネルギーに比べ極めて高い。
(2)森林整備の促進による環境保全効果
・低質材の安定した需要が確保され、木材生産活動の下支えとなることから、林業経営が安定し、森林整備の促進につながる。
4 事業の背景
初期投資に多大な経費を要する木質バイオマス発電への支援は必要。
・他の再生可能エネルギーに比較して、初期投資額が多大。
・発電稼働初期の燃料も調達する必要があり、施設代に加え、燃料調達コストなど初期投資の負担が大きい。
・木質バイオマス発電は、他の再生可能エネルギー発電とは違い、安定的な燃料の確保が重要。このため、県内の燃料供給関係者と一体になって、燃料確保に努めているが、冬期やチップ工場の稼働休止時等、燃料供給ができない期間が発生する。このことから、燃料供給関係者が、安心して発電所への燃料供給を行っていくためには、燃料を受け入れ、保管するための施設が必要。
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
・木質ボイラー、ストーブ等の整備は、公共施設や製材所等を中心に進められるとともに、木質バイオマスの地域内利用に向けた取り組みも行政や地域住民が連携し、各地で取り組まれている。
・木質バイオマス発電等の大きな取り組みについては、燃料供給等から事業採算性が難しく、整備が進んでいなかった。
これまでの取組に対する評価
・再生可能エネルギーへのエネルギーシフトや製紙用チップの需要減に伴う低質材の新たな活用施設として、木質バイオマス発電所の整備への期待は高い。
・今後、木質バイオマス発電所の整備を推進するとともに、燃料安定供給体制づくりが必要。