1 事業内容
鳥取県産牛肉に「熟成」という特長を付与するため、熟成庫導入及び熟成技術確立のための支援を実施し、県産牛肉の販路拡大を図る。
(1)事業項目及び内容
項目 | 内容 |
ドライエイジング熟成庫導入支援
(平成25年度) | 県内事業者が導入する熟成庫に助成し、ドライエイジング製造を支援する。 |
新熟成技術確立
(平成25〜26年度) | 県内事業者が豚肉等で開発した熟成技術を牛肉にも活用し、乳雄肥育牛を活用した新たな「熟成肉」商品開発を委託する(平成25年度は、緊急雇用基金事業を活用)。
・「熟成肉」の成分分析や菌検査の実施(畜産試験場、県家畜保健衛生所が協力)。
・「熟成肉」の旨味、やわらかさなどを評価する食味試験の実施。
・開発した「熟成肉」を消費者に試食してもらうPRの実施。
区分 | H25年度 | H26年度 | 計 |
委託費 | 千円 7,114 | 千円 8,798 | 千円 15,912 |
| (緊急雇用基金) | (単県) | |
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(2)事業費及び要求額等
項目 | 事業費
(千円) | 要求額
(千円) | 備考 |
ドライエイジン熟成庫導入支援 | 9,900 | 4,950 | (県1/2、事業実施主体1/2)
※2箇所分想定 |
新熟成技術確立 | 7,114 | 0 | 緊急雇用基金事業(県内事業者への事業委託)
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2 補正する理由
(1)現在国内の一部の業者が確立している牛肉のドライエイジング製法を導入し、県産牛肉の付加価値を高め販路拡大を図る。
(2)さらに、県産牛肉の熟成肉生産の定着を図るために、現在主流の熟成技術普及の足かせとなっているコスト高を解消する新たな熟成技術を鳥取県で独自に確立し、県産牛肉の有利販売をすすめる。
3 事業の背景及び目的
○牛肉を熟成させるとアミノ酸量が増加して肉の旨味が増し、肉も軟らかくなる。牛肉の熟成法の一つであるドライエイジング法で熟成された牛肉は、輸入肉の増加による減少が危惧されている霜降りの少ない牛肉でも高級牛肉として販売が行われている。
○このドライエイジング製法で県産牛肉の熟成を行えば、付加価値を高められることができ、販路拡大が図られる。しかし、通常の冷蔵庫とは異なる温度・湿度管理が行える特別な保管施設が必要となる。
○県内食肉関係業者に牛肉のドライエイジング熟成庫導入を支援し、早急に付加価値をアップした県産牛肉の販路拡大を図る。
○他方で、県内事業者が開発した豚肉、鶏肉で実用化されている酵素処理による熟成技術(特許出願中)は、熟成過程で生じる商品ロスが減少することが知られている。しかし、その技術は牛肉では確立されていない。
○この熟成技術が牛肉で確立されれば、商品ロスのみならず、高品質を保つチルドビーフとして長期輸送(輸出など)することができ、販路も大きく広がる。
○県産牛肉の生産頭数の安定を図り、畜産農家の将来の不安を解消するため、鳥取県独自の牛肉熟成技術開発の支援を行う。