障害者自立支援法の施行に伴い、障がい者が地域で自立した日常生活、社会生活を送りたいという希望に対し、地域移行を推進するために各施策を行っているところである。
地域生活の受け皿となるグループホーム・ケアホームでは、夜間における緊急対応ができるよう、夜間スタッフが配置されることにより、利用者の安全・安心に繋がっている。
しかしながら、医療行為が必要で四肢麻痺等、障がいの程度が重い重度者に対する支援には、スタッフとして看護師の配置が必要となるが、現状では、体制が整っているグループホーム・ケアホームはない。
重度者の生活の場は、施設や病院または自宅に限られ、特に自宅においては家族介護・看護によっているため、介護(看護)者の年齢的体力的な問題による将来の生活への不安がある。
これを解消するため、重度者の受入れのため看護師を配置したグルーホーム等の体制整備が求められているが、まず前提として看護師人材の不足により、配置が容易ではない現状がある。
このため、現実的な方策として、たんの吸引、経管栄養等を行うことができる現状スタッフの支援技術を向上させること、及び24時間切れ目のない支援を行うための支援スタッフ(生活支援員)の加配が必要である。
そこで、本事業においては、夜間における世話人の配置支援を引き続き行うととともに、重度者の支援に当たるスタッフ(生活支援員)の加配支援を行うことにより、障がいの軽重に関わらず、誰もがいきいきと生活できる地域の基盤づくりを進め、障がい者が安心して生活できるグループホーム、ケアホームの設置促進を行っていくものである。