1 事業の概要
平成24年度(6月補正予算)に要求した次の事業について、平成25年度も継続して要求する。
(1)秋イカ漁場探索調査
イカ釣り漁船の操業の効率化を図るため、本県沖合のスルメイカの漁場探索調査を実施する。
(2)漁業経営能力向上促進事業(燃油高騰対策)
省エネ型沿岸漁業への転換を促進するため、漁船用作業照明灯及び白イカ用集魚灯のLED化に対する支援を行う。
2 現状等
(1)秋イカ漁場探索調査
燃油価格が高止まりし、イカ釣り漁業者が自ら行う漁場・魚群探索が行えないなど、不効率な操業を強いられており、漁業者の自助努力ではどうにもならない状況となっている。
(2)漁業経営能力向上促進事業(燃油高騰対策)
燃油価格が高止まりし、漁業収支に占める燃油経費が高い状況が続いて漁家経営を圧迫している。
3 課題・ニーズ等
(1)秋イカ漁場探索調査
的確な漁場形成・漁獲量情報をもたらす秋イカの漁場探索調査は漁業者の遠方漁場への出漁判断に有効であり、イカ釣り漁業者から強い要望がある。
<19トン型イカ釣り漁業者の声>
・異常な燃油高騰時(H21年)、県が実施した探索調査は非常に有り難かった。秋漁に合わせて再度実施してほしい。
(2)漁業経営能力向上促進事業(燃油高騰対策)
燃油削減効果が高く、漁業経営の効率化につながる漁船用作業灯及び白イカ用集魚灯のLED化は、コストが高いことから導入が進んでいない。
<LED化済の小型底びき網漁業者の声>
・県の支援があれば、LED化が進むと思う。
4 要求内容
(1)秋イカ漁場探索調査
委託料:1,200千円
・秋スルメイカ漁場調査委託(イカ釣り漁船用船料)
10トン未満 @ 90,000円×8回=720千円
10トン以上 @120,000円×4回=480千円
(2)漁業経営能力向上促進事業(燃油高騰対策)
補助金:11,667千円
・沿岸漁船用作業灯LED化経費(30隻分)
50千円×6個=300千円/隻
300千円×1/3×30隻 =3,000千円
・白イカ用集魚灯LED化経費(2隻分)
250千円(電源ユニット付集魚灯)×4基=1,000千円
1,000千円×1/3×隻=667千円
・沖底漁船用作業灯LED化経費(8隻分)
3,000千円/隻
3,000千円×1/3×8隻 =8,000千円
5 関連事業
<H25年要求事業>
・(国)漁業経営セーフティネット構築事業
・(県)沖底漁業生産体制存続事業
(県1/3、市町村1/6)
・(県)漁業経営能力向上促進事業
(県1/3、上限7,000千円)
<その他>
○軽油引取税の免税
・漁業用軽油の免税措置延長(H27年3月31日まで)
○石油石炭税の免税
・漁業用国産A重油の還付措置及び輸入A重油の免税措置延
長(H26年3月31日まで)
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
(1)秋イカ漁場探索調査
・平成20年度から22年度にかけて、県がスルメイカ漁場探索調査を実施した。
・平成24年度調査は、今後実施する予定。
(2)漁業経営能力向上促進事業(燃油高騰対策)
・平成24年10月末現在、本事業を利用して沿岸漁船1隻及び沖底漁船2隻が、漁船用作業灯をLED化した。
これまでの取組に対する評価
(1)秋イカ漁場探索調査
・平成21年の異常な燃油高騰時に、県が実施した探索調査は、漁業者から非常に評判が良かった。
・最近も、燃油が高止まりする中、秋漁に合わせて再度実施してほしいという声がある。
(2)漁業経営能力向上促進事業(燃油高騰対策)
・平成24年度の事業実施後に時間が経過していないため、燃油削減にかかるデータは収集できていないが、本事業を利用した漁業者からのLED作業灯取り付け後の評判は良い。
工程表との関連
関連する政策内容
経営が安定し、収益性の高い儲かる水産業を実現する。
魚を絶やすことなく、資源を大切(有効)に利用するための漁獲方法の開発(資源管理の推進)。
関連する政策目標
経営能力の向上。
沿岸漁業及びまき網漁業にとって重要な魚種であるマアジの資源回復を図る。