1 事業概要
現在、本県が推進している北東アジア交流に加えて、近年、中国に次ぐ世界の工場として世界からも注目され、発展目覚しい東南アジア地域との交流を促進するため、東南アジアの行政関係者等とのネットワークを構築し、今後の経済交流や観光客誘致の足がかりとする。
2 事業の目的・背景・効果等
〇近年、東南アジアは、日系企業の工場が相次いで進出するなど、中国に次ぐ世界の工場として注目されており、県内でも従来の中国、韓国に加え、東南アジアに進出する企業が徐々に増えるなど、新たな市場として、その関心はますます高まっている。
〇本県は「東アジア地方政府観光フォーラム(EATOF)」に参加し、タイやベトナム、インドネシア、マレーシアなどとの観光交流に取り組んでいるが、本県の知名度は依然として低いの現状であり、今後、経済交流、観光客誘致を進めていくためには、東南アジア地域での本県のプレゼンスを高める必要がある。
〇そのためには、まず本県の誇る産業技術や観光資源を知ってもらうことが重要であることから、今年度は東南アジア地域から地方自治体幹部を招聘するとともに、東南アジアの地方自治体も加入する「東アジア地方政府会合」に参加し、東南アジア地域での知名度向上と交流・協力関係の促進を図る。
3 事業内容
(1)東南アジア地方自治体幹部招聘(270千円)
自治体国際化協会が実施している「海外自治体幹部交流協力セミナー(地方交流事業)」を活用して、東南アジアから幅広く地方自治体の幹部を招聘する。
・事業概要 地方自治体の行政課題や施策等についての意見交換や視察を行うことで、相互理解を深めるとともに、今後の交流促進に向けた人的ネットワークの構築を図る。
・招聘地域 東南アジアの地方自治体(タイ・インドネシア等)
・テ ー マ 商工行政分野(例:産業技術、企業誘致等)
・受入人数 10名程度
・受入時期 11月頃(県内受入:3〜4日間程度)
※全体日程:約1週間(受入主体:自治体国際化協会)
・費用負担 本県:歓迎レセプション開催経費
※自治体国際化協会:国内移動費、宿泊費、食費、通訳料
(2)東アジア地方政府会合への参加(960千円)
奈良県が中心となって2010年10月に設立された「東アジア地方政府会合」に参加し、地方政府が抱える行政課題解決に向けた議論を行うとともに、東南アジアなど北東アジアの友好地域以外の地域との相互理解を深め、人的ネットワークの構築と交流促進に資する。
・開 催 地:中国陝西省
・開催時期:平成25年10月 ※出張期間:2泊3日
・参加人数:4名(知事又は副知事、担当課2名、交流員)
◎東アジア地方政府会合の概要
[目 的] 東アジア地域が抱える諸問題をテーマに率直な意見交換を行い、相互理解を深めるとともに、議論を通じて地域の課題を解決する行政能力を向上させる。
[設 立] 平成22年10月 ※本県加入:平成24年7月
[会 員] 63地方政府
(7カ国:日本、韓国、中国、インドネシア、フィリピン、マレーシア、ベトナム)
[内 容] テーマ別会合(部局長級)と全体会合(首長級)で構成され、それぞれ年1回会合を開催。
【今年度会合(第3回)の概要】
・開催時期:平成24年11月6日
・開 催 地:奈良市
・テ ー マ :(1)「少子高齢化時代の社会保障を考える」
(2)「税収確保に向けた取り組み」
(3)「地域振興」
(4)「人材育成」
4 所要経費
〇負担金、補助及び交付金 280千円
〇標準事務費 950千円
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
・東南アジア地域とは、これまで、本県が参加している「東アジア地方政府観光フォーラム(EATOF)」(国際観光推進課所管)で、観光面での連携・協力を推進してきた。
[参加地域(東南アジア)]
セブ州(フィリピン)、サラワク州(マレーシア)、チェンマイ県(タイ)、クアンニン省(ベトナム)、シェムリアップ州(カンボジア)、ルアンパバン県(ラオス)
これまでの取組に対する評価
・東南アジア地域との観光交流は思うように進んでおらず、本県の知名度は依然として低いのが現状。
・知名度向上のためには、観光面での協力関係に加え、東南アジアの行政関係者や企業等とのネットワークを構築するなど、多面的なアプローチが不可欠。