これまでの取組と成果
これまでの取組状況
・鳥取・島根両県が連携した観光誘客事業は、平成20年度に設立した「山陰文化観光圏協議会」において推進してきたが、この計画期間満了(平成25年3月31日まで)に伴いこれを廃止し、平成25年度以降は、これまで構築したネットワークを活かして、両県連携で、鳥取・島根全域(=「山陰」)を対象とした観光誘客を進めていくこととする。
【棚卸しの評価結果】
山陰文化観光圏推進事業
[採点結果] 必要性2.6 効果性2.2 実施主体2.4
[評価結果] 改善継続
[総括]
・従来の取組は必ずしも効果が出ているとは認めがたいが、構築し
たネットワークや資源を活用することが必要。
・H25年度以降の事業については抜本的な検討が必要であり、P
R、滞在型観光コース設定、レンタカー利用想定、中山間地地域資
源の活用など、県としての取組を特化、特徴化するとともに各地域
での取組など民間主体で行うべき事業をより民間に移していくべき
である。
【対応】
・これまで構築したネットワークや資源を活かして、両県連携で、鳥取・
島根全域(=「山陰」)を対象とした観光誘客を進めていくこととする。
・新たに設立する連携組織では、平成25年3月の鳥取自動車道、松江
自動車道の開通など、高速道路網の拡充を契機とした「山陰大周遊
ルート」の提案、PRなど「山陰」のスケールメリットをいかした積極的
なプロモーションを展開していく。
・また、民間団体(NPO、観光協会、交通事業者など)が行う受け地整
備(おもてなし、二次交通整備、体験メニュー造成など)を進めるた
め、こうした「個別事業」の支援は継続して実施する。
これまでの取組に対する評価
【山陰文化観光圏の取組】
・山陰文化観光圏整備計画(H20年.8月〜H25年3月)に沿い、エリア内観光地間が連携し、圏域内で2泊3日以上の滞在型観光を推進するため、事業を実施してきた。
(観光圏協議会における実施事業)
(1)観光旅客の移動の利便の増進
観光地間の二次交通に関する時刻表を記載した二次交通マップ
を作成
(2)観光情報発信
圏域内の周遊マップ作成、ポータルサイトの運営
(3)調査分析
観光客を対象とした、観光圏のイメージや二次交通に関する調
査分析
観光消費が及ぼす経済波及効果測定など
(4)人材育成
着地型商品造成などにかかる研修実施
(5)個別事業
協議会構成員が実施する、滞在型旅行商品造成事業などの支援
【山陰文化観光圏の評価】
・2泊3日以上の滞在型観光を目指しながら、計画に位置づけた誘客にかかる数値目標のうち、「一人当たり平均宿泊数」、「年間総宿泊客数」では芳しい成果は上がっていないものの、観光誘客において最も重要な「観光消費額」が、平成22年、目標値を大きく(20億円超)上回る実績となっていることは大きな成果といえる。
(観光圏整備計画と実績)
一人当たり平均宿泊数(泊):
計画策定時1.40→H24目標値1.54(H22実績1.24))
年間総宿泊客数(千人):
計画策定時4,795→H24目標値5,275(H22実績4,849))
観光消費額(百万円):
計画策定時158,813→H24目標値168,658(H22実績170,727))
・また、両県連携の意識が芽生え、「山陰」としての発信をすすめていく素地ができたこともひとつの成果である。
・ただし観光客の視点では、県境はなく「山陰」はひとつであり、広域情報が望まれていること、「山陰」としての広域的な発信が認知の可能性が高いことから、エリアを拡大して両県連携していく必要を確認したところ