1 事業の目的
湖山池やその周辺を利用した各種の催しなど、幅広い世代の多くの方々が湖山池にふれあい、関心をもっていただくため、湖山池の持つ魅力をビジュアルかつリアルタイムに情報発信し、市民、県民のみならず、全国からの来訪者を誘引し、環境活動や学習、親水利用など、湖山池の利活用の促進を図る。(副次的効果として、ジオツーリズムサイトとしての広報効果も期待。)
2 事業の内容
(1)湖山池周辺にライブカメラを設置し、ユーストリーム等を通じてリアルタイムの映像(魅力ある湖山池)を発信する。
ア 優れた景観や地形学的価値
イ 親しみのある水辺空間や利活用の状況
ウ 改善された水質や豊かな生態系
(2)モバイルカメラで湖面の利活用の状況や池周辺で行われるイベントなどをリアルタイムで情報発信する。
ア ボート、ヨット、魚釣り、一斉清掃 など
イ マラソン、ウォーキング など
3 現状
近年、水質に芳しい改善が見られず、アオコやヒシが大量発生するなど、生活環境への悪影響や景観面等での負の印象が定着していたが、平成23年度に県、市が共同して策定した「湖山池将来ビジョン」に基づき、東郷池並みの塩分濃度を目標に海水導入が行われ、生活環境や景観面で著しい改善が図られた。
しかしながら、湖山池のかつての負の印象を払拭できるまでには至っておらず、特に周辺住民以外にとっては、湖山池への関心が低いこともあり、利活用の促進が十分に図られていない。
4 課題
湖山池に関する環境や利活用等の情報は、県や市が収集し整理、加工した状態で提供(公開・公表)されているものがほとんどであり、信頼できる情報ではあるが、提供までのタイムラグが大きいこと、提供者側の判断で提供する情報も選択されており、受け手側が判断できる余地が少ない。
近年のスマートフォンの普及などITの進歩に比べると、情報提供者としての意識が追いついていない感がある。たしかに水位など、一部リアルタイムで提供されている情報もあるものの、湖山池に関心が薄い多くの市民や県民等にとって興味を引く情報とは言い難い。 ⇒即時性や視覚的効果に欠ける。
⇒利用者にも偏りがある。(狭い)
5 対策
ライブカメラを活用してリアルタイムの情報発信(受け手側の誘引につながるプラスの情報※)を行う。
※災害情報は忌避を促すマイナスの情報
⇒即時性、視覚的効果が大きい。
⇒広く一般的かつ生の情報を提供。(受け手側が判断)
6 事業費
(1)ライブカメラ(固定3基)=2,620千円
(2)モバイルカメラ+配信機器 170千円×1=170千円
(3)インターネット回線使用料、電気代等 400千円
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
(1)東部生活局ホームページに湖山池コーナーを開設し、各種の情報を発信している。
(2)湖山池メーリングリストを開設し、参加者の間で情報共有を図っている。
(3)市民参加型の生態系調査(魚類)を目的に釣果情報を募集している。
これまでの取組に対する評価
・積極的に情報発信しているものの、反応はいまひとつ。
・対象がほぼ市民に限定されており、ジオパークとしての情報発信(国内、国外)が弱い。
・利活用促進に向けての取り組みがあまり進んでいない。
・リアルタイムでの情報発信は、災害情報などごく一部に限られており、誘引につながるプラスの情報発信が少ない。