1 事業の概要
境港水産振興ビジョンに基づき、
1 国の高度衛生管理基本計画策定の地域指定を念頭に、市場機能強化を図り、消費者の「安全・安心」のニーズに対応した高度衛生管理型、かつ、災害に強い漁港・市場整備を推進する。
2 境漁港の漁船の係留に関し、盛漁期や荒天時等において休けい岸壁が不足する現状にあるため、漁港区域内の係船調整や境漁港に隣接する港湾区域への係留について検討する。
(参考)『高度衛生管理』の考え方
水産物の陸揚げから荷さばき、出荷に至る各工程において、
・危害要因(生物的、化学的又は物理的)を分析・特定し、
・それらを取り除くためのハード及びソフト対策を総合的に講じ、
・取組の持続性を確保するため、定期的な調査・点検の実施及び記録の管理を行い、さらには、消費者等からの要請に応じてこれらの情報の提供が可能とする体制が構築されること。
2 事業内容
平成25年度
・現地調査及び高度衛生管理基本計画策定(国直轄)
・活性化協議会、WG(作業部会)、研修会(先進地等から講師を招く)の開催
・先進地視察(協議会委員)
・高度衛生管理型市場整備実施計画の策定
・高度衛生管理マニュアル(素案)の検討
・漁港施設の耐震化検討
・港湾区域と連携した係船計画の検討
平成26年度〜平成29年度
・実施計画に基づき、設計、施工
・活性化協議会、WG、研修会(先進地等から講師を招く)の開催
・高度衛生管理マニュアル策定、実施体制の整備
※ 国が策定した「高度衛生管理基本計画」に基づく漁港(市場)整備をする場合、国から2/3の補助がなされる。
3 背景
東北地方の特定第三種漁港を始め、多くの漁港で高度な衛生管理・市場機能を有する整備が進む中、老朽化が進む現状のままでは境漁港の衰退に繋がりかねない。
現在、「さかいみなと漁港・市場活性化協議会」において、境漁港を取り巻く現状とその課題を整理し、今後の境漁港の「あるべき姿」について意見集約を行っており、H24年度を目処にビジョンを策定する。
〈さかいみなと漁港・市場活性化協議会について〉
境漁港の活性化に向け、今後の漁港・市場の適正な整備や利用について検討するため、市場関係者や地元関係者、行政により構成。
具体的な検討は次の3つのWGにおいて行われている。
◆漁港WG
(休けい岸壁の充実、漁港利用者・船舶の利便性向上等)
◆市場WG
(高度衛生管理、流通機能高度化、減災(耐震、津波対策)に対応した施設整備、漁獲物の付加価値向上等)
◆食と観光WG
(水木しげるロード(観光)との連携、見学ツアーの充実、食育・魚食普及等)
4 効果
・「安全・安心」のニーズに対応した水産物の供給
・鮮度、衛生管理を組み合わせたブランド化の推進による付加価値の向上
・輸出の促進(のための基盤整備)
・災害時の避難場所
・安全・安心な漁港
5 所要経費
・研修会の開催 432千円
・漁港施設の耐震化検討 5,000千円
・港湾区域と連携した係船計画の検討 3,000千円