●漁獲量や魚価の低迷、燃油の高騰等、漁業者は厳しい経営を強いられる中、産地としての水産物供給体制を維持、強化するため、県内各地で定置網漁の導入が検討されている。
●定置網漁は、一定の漁獲量が期待できる上、漁獲される魚種が豊富で、水揚げギリギリまで海中で魚を生かしておける特性があり、魚が高鮮度であることから、市場で高い評価を得ている。
【定置網勉強会(漁協)の意見】(H23.9)
○メリット
・定置網漁は、他の漁法で魚が獲れない時でも安定した供給体制が可能。
・漁が少ない夏場に観光資源として活用できる。
・鮮度が良く、活魚としてまとまった量を出荷でき、外食産業ニーズに対応できる。
●平成24年度は定置網設置に向けてリスクが大きく設置に踏み切れない漁協のリスク低減を図るため、県内の2漁業協同組合合同による、定置網漁場調査及び漁獲実証試験を実施。
調査の結果、漁獲が見込まれる淀江沖、夏泊沖、浦富沖で平成25年度以降の設置に向けて検討が行われる。
●定置網漁は、漁獲の魚種及び量が豊富な上、高鮮度・活魚と して出荷を可能とし、県内外の外食産業者からも強い要望があり、産地として競争力向上に欠かせない漁業である。
●定置網漁業の導入支援により、漁業経営の安定化、地域振興及び雇用が期待できる。