概要
看護師不足の折、看護師が配置され、医療ケアが必要な重症児・者(重症心身障がい児・者(以下「重心児・者」という。)含む)が安心して利用できる指定放課後等デイサービス事業所等や指定生活介護事業所は少ない。
また、看護師を配置すれば吸引器などの医療ケアに必要な備品が必要になる。よって、放課後等デイサービス事業所等や生活介護事業所では看護師等の医療専門職は配置したいが、人件費のみならず、備品についても更なる負担となることから、重症児・者が利用できるような、放課後等デイサービス事業所等や生活介護事業所等が増えない要因となっている。
よって、医療ケアが必要な重症児・者の日中活動の場所を確保するために指定放課後等デイサービス事業所等や指定生活介護事業所等の人的整備と物的整備を図る。
施設医療機器購入助成事業
肢体不自由や発達障がい等の特にケアの必要な障がい児を預かる放課後等デイサービス事業所等や生活介護事業所に対して、医療専門職による医療ケアや治療を実施するにあたり必要な医療用具等に係る経費を支援し、指定放課後等デイサービス事業所等や生活介護事業所のより一層のサービスの拡大を図ることを目的とする。
事業対象施設 | 新規・既存は問わないが公立・公営を除く、指定放課後等デイサービス事業所等または指定生活介護事業所等を開設している事業所であり、医療専門職による吸引等の医療ケアやリハビリテーションを実施できる事業所。 |
事業対象 | 医療ケアやリハビリテーションの実施に必要な備
品購入等への支援 |
補助単価 | 1事業所あたり1,000千円以内(年間) |
補助件数 | 6件(各圏域2事業所) |
実施主体 | 市町村(間接補助) |
補助割合 | 1/2(県) 1/2(市町村) |
実施年度 | 25年度から27年度(3年間) |
所要額
1,000千円×6件×1/2(県負担分)=3,000千円
※とっとり支え愛基金充当予定
重症心身障がい児・者等受入モデル事業所看護師配置助成事業
在宅の重心児・者等、特に医療依存度の高い重心児・者が利用できるサービスに対するニーズは年々高まっているが、対応可能な事業所が不足している状況。
その大きな原因は、事業所が看護師の配置に踏み切れないことにあることから、新たに看護師を配置し、日常的に医療行為が必要な重心児・者等を受け入れる事業所に対し、看護師配置経費をモデル的に補助することで、重心児・者等の受入先を開拓する。
対象者 | (ア)放課後等デイサービス(旧児童デイサービス)事業所等、(イ)生活介護事業所等(ウ)生活介護事業所にてショートステイを事業拡大する事業所等
東・中・西部圏域にて放課後等デイサービス事業所、生活介護事業所各1箇所を想定(計6事業所) |
条件等 | (ア)通年で、学校登校日期間については4時間/日、長期休業期間については6時間/日以上看護師が業務に従事している事業所
(イ)(ウ)通年で、日常的に医療行為が必要な重心児・者等を受け入れるために基準以上看護師を配置(生活介護事情所は人員基準により1名は配置済み) |
対象経費 | 看護師の配置費用 (介護介護給付費との差額補填) |
負担割合 | 県1/2、市町村1/2 |
要求額 | 4,858(2,894) |
背景
障がい児・者の生活の質(QOL)を高めるためには、在宅等、地域での生活が望ましく、また、施設入所から在宅生活へのシフト、いわゆる「地域移行」は近年の障がい児・者施策の大きな流れでもある。
→ しかし、在宅生活を支援する法定給付は未だ不十分
特に、重心児・者については、
・入所施設(鳥取医療センター)はほぼ満床(H24年9月現在156床/160床 待機者0名)。以前は18歳以上の障がい者の入所が多かったが、最近は障がい児の入所もあり。
・医療的ケアが必要な障がい児・者の日中活動の場が少ない(生活介護事業所等)ことも施設入所志向につながっている(特に中部)。