知的障がい者の特性として、自分の気持ちや自分のことを上手に伝えることが困難ということがある。
各種福祉サービスの基盤整備が進んできた現在においても、知的障がいの特性から「親亡き後の不安」を訴える保護者は特に多く、本人や保護者の高齢化と相まってその不安は増大している。
そのため、親なき後、生活するために必要な情報や災害などの緊急時の対応などの必要な情報、本人の思いや家族の願いを記録しておくことで、今後支援を行う相談支援事業所、成年後見人等今後支援を行う方へ、「親亡き後」も絶え間なく支援するための引き継ぎ書として活用・普及していくことを目的に、「安心サポートファイル」を作成する。
○平成25年4月1日から施行される障害者総合支援法では、障がい者及び障がい児に対する意思決定支援に配慮し、常にその立場に立って支援を行うよう努めなければならないとされている。
支援する立場としても、安心サポートファイルにより、今までの経過や本人の特性を具体的に知ることができ、本人の意思決定を配慮した上で支援する際にも有益である。
また、作成したファイルを生活の中で活用していくことは、知的障がい者の権利擁護にも繋がる。
【他県での取組】
山口県(手をつなぐ育成会)、広島県(手をつなぐ育成会)、奈良県(手をつなぐ育成会)、神奈川県(横浜生活安心センター))、和歌山県(那賀圏域障害児・者自立支援協議会)など