1 趣旨・目的
○鳥取・島根両県共通の地域課題に対し、NPO等の発想力と実行力を活かした事業提案をもとに広域連携による協働事業を実施し、その解決を図る。
○事業実施により、両県の行政・民間の相互間のそれぞれの強みを生かした連携の促進と県境を越えたネットワークの構築を図る。
○県域をまたいだ住みよい地域づくり活動の活発化を促す。
2 広域連携の効果(ねらい)
(1)お互いの強みを活かし合うことで事業効果が高まる。
(2)県境を越えたネットワークの構築(拡大)により、それぞれのNPO等団体の活動の範囲に広がりが生まれる。
(3)この取組みを成功例として、その他の団体による県境を越えた広域連携の取組みが広がる。
3 事業概要
(1)概要
両県のNPO等と行政が連携して行う協働事業の提案を募集し、選考のうえ、当該事業に対して助成する。
(2)内容
区分 | 摘要 |
事業の募集 | ○「鳥取・島根両県の広域連携」をテーマとし、両県がそれぞれ共通の募集要項により協働事業の提案を募集する。
○募集事業は1事業とする。
※想定されるテーマ:環境、観光、子育て、防災など |
応募の条件 | ○両県共通の地域課題の解決に資する提案であること。
○鳥取・島根両県の団体(NPO法人又は住民グループ)の共同体からの提案であること。
○両県の事業担当課と事前に協議(協働協議)し、双方で合意形成が図られた提案であること。
○既に当事業を活用したものと同一の提案は対象外であること。 |
事業の採択 | ○両県の審査委員による公開審査会で審査し、採択事業を決定。
○公開審査会では、提案者からのプレゼンテーションを実施。 |
事業実施 | ○実施期間:26年度
○両県の行政・NPO等が「官・官」、「民・民」、「官・民」がクロスして協働・連携して実施。 |
助成額と
予算の執行 | ○1事業あたり400万円を上限として助成。
○対象となる経費は、事業実施に必要な経費
○提案事業の経費の積算単価は、両県共通とする。また、委託で実施する事業については、間接経費を直接事業費の3割を上限で認める。
○予算の執行は、提案に係る事業担当課が行う。(鳥取力創造課から配当替え) |
その他 | ○事業効果を高めるため、両県主催の協働研修会を開催。(予定:2回)
○事業実施後に、事業報告会等を実施し、事業成果を公表する。(27年度実施予定) |
(3)事業の流れ
1.「広域連携」をテーマに協働事業提案を募集 (両県同時) |
↓
↓
↓
3.事前研修
※採択事業に係る行政・NPO等を対象に「協働」ついて研修) |
↓
4.事業の実施(行政・NPO等が協働して実施)
※途中、中間研修を実施 |
↓
4 スケジュール
3月下旬(予算議決後) | 事業提案募集 (期限:4月下旬) |
5月下旬 | 公開審査会 |
6月〜翌年3月 | 協働研修会・事業実施 |
5 予算要求額
(1)事業助成:2,000千円(2,000千円)
※各県200万円ずつ負担
(2)その他 :449千円(686千円)
○審査会関係経費(公開審査会・審査委員会)等:129千円(216千円)
※審査会経費は鳥取県が負担、研修会及び事業報告会経費は島根県が負担する。
○標準事務費:320千円(470千円)
6 背景
○中海圏域においては、経済同友会、商工会など民間レベルの広域連携や、中海・宍道湖・大山圏域市長会など行政レベルでの連携が始まっている。
○両県知事会議においても、両県の広域連携推進の方向性が示されている。
○両県では、人事交流や両県若手職員による勉強会等も開催している。
7 その他
(1)「協働」とは
この事業における協働とは、提案者と県が共通の目的を達成するために、それぞれが有する資源を生かし、自立した対等の立場で相互に活動すること。
(2)協働提案事業の目的は
NPO法人・住民グループ等公益活動を行っている団体と県が協働して事業を実施することによって、地域課題の効果的な解決を図り、多様化する県民ニーズに対応したきめ細かなサービスを提供すること。
8 前年度との変更点
○審査会、研修、事業報告会の事務局体制の変更
H25 審査会、研修(年2回)、事業報告会…両県合同
H26 審査会…鳥取県が事務局
研修、事業報告会…島根県が事務局で開催
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
<政策目標>
・NPO等の発想力と実行力を活かした事業展開による山陰両県共通の地域課題の解決
・両県の官民の広域連携の促進と県境を越えたネットワークの構築
・圏域をまたいだ地域づくり活動の活性化
<取組み>
平成21年度
(1)フローラルの風〜空飛ぶ種〜事業
(2)山陰両県をむすぶ観光バリアフリーの推進事業
平成22年度事業
(1)鳥取・島根BDFネットワーク推進事業
(2)森と村の学校プロジェクト
平成24年度事業
(1)「中海の魅力ある文化」再発見・体験・創造事業
平成25年度事業(実施中)
(1)出雲国・伯耆国の文化資源を活かした魅力あるまちあるき体験プログラム
これまでの取組に対する評価
<自己分析>
・両県のNPOの発想力と提案力を活かし、行政だけでは対応しきれない取り組みをスタートさせることができた。
・両県の行政・民間の相互間のそれぞれの強みを生かした連携と県境を越えたネットワークが広がりつつある。
・両県のNPOと行政の知識とノウハウを結集することで、事業を進めることで、事業の質が高まりつつある。
・政策目標を達成するには、継続的に取組み、成功事例を積み重ねていくことが必要である。
<改善点>
・継続的に取り組んでいける質の高い事業にするためには、募集の段階で事業の精度をあげておく必要があるため、島根県とさらに協議し、工夫・改善を重ねていく。
・事業を共にする両県の団体が、より結びつきやすいような広報・情報提供が必要。