事業名:
鳥取スイカのブランド強化に必須となる安定出荷技術の確立
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農林水産部 園芸試験場 野菜研究室
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事業費(A) |
人件費(B) |
トータルコスト (A+B) |
正職員 |
非常勤職員 |
臨時的任用職員 |
26年度当初予算額 |
1,420千円 |
10,061千円 |
11,481千円 |
1.3人 |
1.0人 |
0.0人 |
26年度当初予算要求額 |
1,420千円 |
10,061千円 |
11,481千円 |
1.3人 |
1.0人 |
0.0人 |
25年度当初予算額 |
1,625千円 |
11,122千円 |
12,747千円 |
1.4人 |
1.1人 |
0.0人 |
事業費
要求額:1,420千円 (前年度予算額 1,625千円) 財源:単県
一般事業査定:計上 計上額:1,420千円
事業内容
概略説明
鳥取スイカのブランド強化のため計画に沿った生産、出荷を確実とする安定栽培や出荷予測技術の確立や産地面積確保、出荷量拡大のための省力栽培技術を確立する。
1.事業の必要性
1)鳥取県のスイカは6月上旬から7月中旬にかけて出荷され、この時期の基幹産地として定着。
2)しかし、6月出荷は着果不良などから出荷計画との乖離がある、果実肥大予測などの精度が不十分で市場、消費地へ的確な情報提供ができないなど産地の信頼性を損ねる大きな要因となっている。
3)近年、異常裂果など生理障害の発生で出荷量が減少することがあり、原因究明と対策確立が求められている。
4)生産者数の減少で産地面積、出荷量が年々減少している。産地の信頼性には安定した出荷量確保が必要で、栽培面積の拡大が不可欠だが整枝作業などの労力が規模拡大の制限要因となっており、省力栽培技術の確立が求められている。
5)事業対象:県内スイカ栽培面積288ha
2.試験の内容および効果
試験内容 | 期待される効果 |
1)生産安定技術確立 | 着果安定対策 | 安定出荷による販売額向上
(出荷量1,000t増
→販売額17,000千円増) |
裂果の原因究明と対策 |
土壌病害に強い台木検索 |
ハウス栽培かん水指針作成 |
2)出荷予測技術確立 | 果実肥大予測の精度向上 | 市場との連携による有利販売
平均単価10円/kg増加
(販売額25,000円増) |
3)省力栽培技術確立 | 省力整枝法の開発 | 栽培面積増加(20ha)
(出荷量90t増
→販売額14,400千円増) |
3.これまでの成果
試験項目 | 成果の概要 |
1)生産安定技術確立 | 交配2週間前からの不織布による夜間保温強化で着果が向上した。
黒点根腐病に強いユウガオ台木‘KHN’を選定した。
ハウス栽培において土壌水分維持と果実肥大、品質からマルチ前に散水量、交配以降のかん水量、かん水切り上げ時期の指針を作成した。 |
2)出荷予測技術確立 | 交配後25日で収穫果実の80%の大きさになることを目安に推測するのが適当であった。 |
3)省力栽培技術確立 | 14、15節着果は果実肥大、品質に大きな影響はなく、蔓引き回数の削減が可能と考えられた。 |
4.H26年度の試験内容
試験項目 | 試験内容 |
1)生産安定技術確立 | 着果安定技術確立 | 花粉充実のための簡易保温方法の検討 |
裂果の原因究明と対策 | 果実肥大期後期の環境要因との関連調査 |
土壌病害に強い台木検索 | 黒点根腐病に強いユウガオ台木の栽培特性解析 |
ハウス栽培かん水指針作成 | 異なる土壌におけるかん水指標の適応性検証 |
2)出荷予測技術確立 | 果実肥大予測の精度向上 | 完了 |
3)省力栽培技術確立 | 省力整枝法の開発 | 低節位着果栽培の果実肥大促進
ハウス一条植え栽培の実証 |
5.H26年度の要求内訳
内訳 | 要求額(千円) |
旅費 | 73 |
栽培資材・時金器具購入費 | 1,332 |
通信運搬費 | 15 |
合計 | 1,420 |
6.試験実施期間
平成23〜26年度
年度 | 試験内容 | 事業費(千円) |
23
〜
25 | ・着果安定対策
・裂果対策
・土壌病害に強い台木検索
・ハウス栽培かん水指針作成
・果実肥大予測精度向上
・トンネル栽培省力整枝 | 4,875 |
26 | ・着果安定対策
・裂果障害対策
・土壌病害に強い台木の栽培特性解析および適正栽培法
・ハウスかん水指針実証
・トンネル栽培省力整枝 | 1,420 |
合計 | | 6,295 |
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
・交配2週間前からの不織布による夜間保温強化で着果が向上した。
・ユウガオ台木は‘KHN’は黒点根腐病に強く、果実品質も良好で急性萎凋症対策に有効である。
・ハウス栽培のかん水はマルチ前に180mm以上の散水、交配以降は深さ20cmの土壌pF 2.7を目安に一回当たり20mmかん水し、収穫2週間前にかん水を切り上げるのが土壌水分維持、果実肥大、品質の観点から適当である。
・交配25日以降で収穫果重の推定が可能であった。
・着果節位14〜15節としても果実肥大、品質に問題はなく、蔓引き作業を1回削減できる。
これまでの取組に対する評価
平成25年度外部評価委員会議(中間評価)の結果
評点 12.4 判定 ◎
〈評点9点以上で試験継続〉
評価委員の主な意見
・計画に沿った試験実施となっている
・研究を継続してより良い結果が得られることを期待する。
〈自己分析〉
花粉稔性と関連が高い時期を明らかにしたことで着果安定対策を効率よく組み立てられた。ハウス栽培は慣行のかん水量では土壌水分維持が難しいことを明らかにし、十分なかん水で急性萎凋症のリスクが軽減できた。黒点根腐病に強いユウガオ台木を選定した。これらは、すでに現地でも実証され、迅速な導入が期待される。しかし、異常裂果の原因究明、省力栽培技術組み立ては進捗が不十分。
〈今後の取り組み〉
・着果安定のための交配前の保温方法の簡易化を図る。
・ハウス栽培かん水指針の土壌適応性確認と土壌水分計測方法を検討する。
・耐病性ユウガオ台木の栽培特性を解析し、現地に適合した栽培方法を明らかにする。
・異常裂果の原因特定のため、果実肥大後期の果実周辺環境を制御して裂果の再現を試みる。
・低節位着果の年次変動の確認と果実肥大促進方法を検討する。
工程表との関連
関連する政策内容
低コスト生産・経営管理技術の開発
関連する政策目標
高位安定生産技術の開発
財政課処理欄
要求額の財源内訳(単位:千円)
区分 |
事業費 |
財源内訳 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
前年度予算 |
1,625 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1,625 |
要求額 |
1,420 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1,420 |
財政課使用欄(単位:千円)
区分 |
事業費 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
計上額 |
1,420 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1,420 |
保留 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
別途 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |