事業名:
「食のみやこ」を支える多様な野菜品目の生産安定技術の確立
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農林水産部 園芸試験場 野菜研究室
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事業費(A) |
人件費(B) |
トータルコスト (A+B) |
正職員 |
非常勤職員 |
臨時的任用職員 |
26年度当初予算額 |
1,032千円 |
13,156千円 |
14,188千円 |
1.7人 |
1.2人 |
0.0人 |
26年度当初予算要求額 |
1,032千円 |
13,156千円 |
14,188千円 |
1.7人 |
1.2人 |
0.0人 |
25年度当初予算額 |
1,212千円 |
14,299千円 |
15,511千円 |
1.8人 |
1.3人 |
0.0人 |
事業費
要求額:1,032千円 (前年度予算額 1,212千円) 財源:単県
一般事業査定:計上 計上額:1,032千円
事業内容
概略説明
県内で今後成長が期待される野菜品目について、栽培上の問題点を解決して生産量の増加を図り、「食のみやこ」の多様性を確保する。
1.事業の必要性
1)県内では主要特産野菜以外にも伝統野菜、新しく栽培拡大中の品目、GAPを活用した品目など特色ある野菜品目が生産されている。
品目名 | 生産概要 |
三宝甘長とうがらし | 本県固有の伝統野菜。東部地域で取り組み易い露地栽培による生産拡大を図っている。 |
アスパラガス | 軽量品目、価格安定品目として県内に栽培拡大。定植前の土壌改良労力が新規導入のハードルとなっている。 |
イチゴ | 冬季の主要野菜として新規就農者を中心に再び栽培拡大。生産量アップには冬季の効果的草勢維持対策が必要。 |
サツマイモ | ‘クイックスイート’は食味、収量性が良く、特産化が期待されているが、採苗効率が悪い。 |
ニンジン | 主要産地でGAP、エコファーマーに取り組み安全安心なニンジンを供給しているが、生理障害、病害で品質、収量が大幅に低下。 |
2)いずれの品目も生産拡大の障害となる栽培上の問題点を抱えており、生産の伸び悩みまたは減少する恐れがある。各品目の生産拡大に必要な栽培技術を早急に確立する必要がある。
2.試験の内容および効果
試験内容 | 期待される効果 |
伝統野菜「三宝甘長とうがらし」の露地栽培安定生産 | 栽培面積 30a → 1ha
収 量 1t/10a → 2t/10a
販売額 7,000千円増 |
アスパラガスの生産安定 | 生産量 25t増
販売額 20,000千円増 |
「クイックスイート」の効率的採苗技術の確立 | 栽培面積、販売単価増加
販売額 17,500千円増 |
イチゴの出荷量拡大技術の確立 | 生産量 80t増
販売額 76,800千円増 |
ニンジンの高品質・安定多収栽培 | 出荷量 520t増
販売額 62,400千円増 |
3.これまでの成果
試験項目 | 成果の概要 |
伝統野菜「三宝甘長とうがらし」の露地栽培安定生産 | ・4本V字整枝は露地栽培でも適応でき、従来の放任栽培よりも秀品収量が多い。 |
アスパラガスの生産安定 | ・定植部に堆肥を盛って畝立てすると深耕しなくても多収が可能。 |
「クイックスイート」の効率的採苗技術の確立 | ・硫安15g/m2の追肥で側枝伸長が促進された。 |
イチゴの出荷量拡大技術の確立 | ・EOD加温(日没後3時間、20℃)で、燃料消費量削減、量増加等の効果があった。
・‘章姫’着色異常はケイ酸吸収過剰の可能性があった。 |
ニンジンの高品質・安定多収栽培 | ・多施肥による草勢の増大が生理障害の発生要因である可能性が示唆された。 |
H26年度の試験内容
試験項目 | 試験内容 |
伝統野菜「三宝甘長とうがらし」の露地栽培安定生産 | ・露地栽培に適した整枝方法
・トンネル栽培による初期生育促進
・現地系統の特性比較 |
アスパラガスの生産安定 | ・簡易土壌改良の経年変化確認
・品種特性の経年変化確認 |
「クイックスイート」の効率的採苗技術の確立 | ・窒素施肥による茎葉伸長促進
・良食味品種の特性解析 |
イチゴの出荷量拡大技術の確立 | ・効果的なEOD加温方法の検討
・鳥取県に適した品種検索 |
ニンジンの高品質・安定栽培 | ・ミミズバレ症対策
・春まきニンジン早期出荷の検討 |
5.H26年度の要求内訳
内訳 | 要求額(千円) |
旅費 | 35 |
栽培資材・時金器具購入費 | 987 |
通信運搬費 | 10 |
合計 | 1,032 |
6.試験実施期間
平成23〜26年度
年度 | 試験内容 | 事業費(千円) |
H23
〜
H25 | ・三宝甘長とうがらし整枝方法、作型前進化
・アスパラガス土壌改良方法、品種特性解明
・‘クイックスイート’採苗効率向上
・イチゴEOD加温技術組み立て、‘章姫’着色異常原因究明、適品種検索
・ニンジン生理障害対策 | 3,636 |
H26 | ・三宝甘長とうがらし整枝方法、現地系統比較、作型前進化
・アスパラガス土壌改良方法、品種特性解明
・イチゴEOD加温技術組み立て、有望品種の栽培特性解明
・サツマイモ良食味品種の特性解明
・春まきニンジン早期出荷栽培 | 1,032 |
合計 | | 4,668 |
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
1)三宝:4本V字整枝は露地栽培でも適応でき、従来の放任栽培よりも秀品収量が多い。
2)サツマイモ:‘クイックスイート’の苗伸長促進に硫安15g/u施用が有効であったが、まだ採苗効率が不十分。
3)イチゴ:日没後3時間20℃加温は終夜8℃加温より増収となり燃料消費も少なくなった。‘章姫’着色異常果はケイ酸の過剰施用に起因する可能性があった。
4)ニンジン:多施肥による草勢の増大がミミズバレ症の発生要因と考えられた。
これまでの取組に対する評価
平成25年度 外部評価委員会議(中間評価)の結果
評点 11.3 判定○
(評点9以上で試験継続)
評価委員の主な意見
・食材の多様化は消費者としても喜ぶべきこと。
地道に研究を進めてください。
・効果的な結果が期待できる良い状態である。
〈自己分析〉
三宝甘長とうがらしは収量確保とともに8月以降の大果生産と作型前進化方法が必要となっている。重点化が必要と考えられる。アスパラガス、イチゴは問題解決に向け研究が進捗している。サツマイモは問題解決に向かっているが、新しい品種の活用を含めた検討が必要である。
ニンジンは生理障害対策だけでなく、新たに出荷期拡大のための技術確立が現地の課題となっており、研究内容の再構築が必要。
〈今後の取り組み〉
三宝甘長とうがらしは新たな整枝方法と現地系統の比較試験を行い、大果生産、前進化を検討する。サツマイモ、ニンジンは出荷規拡大技術を充重点に実施する。アスパラガス、イチゴは継続して年次変動、経年変化を調査し、情報を取りまとめる。
工程表との関連
関連する政策内容
安全・安心、高品質な農産物の生産技術の確立
関連する政策目標
新規導入野菜等の生産性向上
財政課処理欄
要求額の財源内訳(単位:千円)
区分 |
事業費 |
財源内訳 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
前年度予算 |
1,212 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
100 |
1,112 |
要求額 |
1,032 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
100 |
932 |
財政課使用欄(単位:千円)
区分 |
事業費 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
計上額 |
1,032 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
100 |
932 |
保留 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
別途 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |