事業名:
EOD反応を活用した花き類の鳥取型栽培技術の確立
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農林水産部 園芸試験場 花き研究室
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事業費(A) |
人件費(B) |
トータルコスト(A+B) |
従事人役 |
現計予算額 |
2,882千円 |
7,739千円 |
10,621千円 |
1.0人 |
補正要求額 |
0千円 |
0千円 |
0千円 |
0.0人 |
計 |
2,882千円 |
7,739千円 |
10,621千円 |
1.0人 |
事業費
要求額:0千円 財源:国10/10
一般事業査定:計上 計上額:0千円
事業内容
1.補正の概要
(独法)農研機構が公募した「攻めの農林水産業の実現に向けた革新的技術緊急展開事業」に4月4日付けで採択された。この事業のうち園芸試験場は、EOD注1加温・EOD光照射法の改良や、新たに開発するLED照明の照射技術確立などで参画することから、受託収入が生じる。
これに伴い、当初要求した県単課題分(事業名:EOD反応を活用した花き類の鳥取型栽培技術の確立)を、その他財源に振り替えるもの。ただし、単県課題の一部は縮小して継続する。
注1:EOD(End of Day)=日没後の短時間のこと。日没後数時間は植物の活性が高まり、温度や光への感受性が強くなる。この時間帯に集中した加温や、生育に効果的な光を照射する処理をそれぞれEOD加温、EOD光照射と称している。
2.受託事業の概要
○委託元
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 生物系特定産業技術研究支援センター
○委託事業名
攻めの農林水産業の実現に向けた革新的技術緊急展開事業(うち産学の英知を結集した革新的な技術体系の確立)
○課題名
EOD技術による特産園芸産物の革新的な生産技術実証
○参画機関
(代表機関)
国立大学法人鳥取大学農学部
(共同研究機関)
園芸試験場
農業振興戦略監とっとり農業戦略課研究・普及推進室
株式会社フジ電機(岩美町)
○研究期間
平成26〜27年度(2カ年)
○受託事業要求額(概算)
2,525千円(うち報酬*405千円、財源振替2,120千円 10/10)
*:報酬は、管理運営費で要求
○研究内容
園芸産物の国際競争力強化のため、本県で冬春期に栽培される主要な園芸品目(トルコギキョウ、ストック、イチゴ等)に、EOD反応技術を適応実証するとともに、温度や光照射の技術精度を高めて経営試算し技術マニュアルを作成する。これにより、冬季低日照条件における園芸品目の生産コスト削減と、気象の影響を受けにくい安定生産技術確立を目指す。
○園芸試験場の担当業務
・EOD効果を高める日中の温度管理法の解明
・EOD処理で省エネ効果の高い花き60品目の検索
・試作照明の効果的な設置法の検討
3.委託事業に参画した理由
本県では、全国に先駆けたEOD試験により、トルコギキョウの年末・早春出荷で燃料費を3割削減しながら生育が促進することなどを明らかにしてきた。これらは省エネ栽培技術として注目され、農水省より「農業新技術2013」(早急に生産現場へ普及すべき重要な技術)に選定された。現在、トルコギキョウ以外の花き類でも、EOD反応の高い品目があることを明らかにしつつある。
ところが、以下の問題点により、十分な普及に至っていないのが現状である。
(1) | EOD効果を高める生理的メカニズムが不明 |
(2) | EOD加温に効果的な日中の温度が不明 |
(3) | 生産現場で利用しやすい遠赤色(FR)光源が無い |
(4) | EOD技術の新規導入者に対する技術フォローが出来ない |
(5) | 野菜・果樹などその他品目に対する効果が不明。 |
これらの課題解決が、EOD技術普及に繋がると考えられることから、以下の機関が連携して課題解決にあたることで、技術普及の拡大が期待できる。
● | 鳥取大学(EOD処理による作用機構の解明など) |
● | 園芸試験場(EOD処理法の改良など) |
● | (株)フジ電機(安価で効果的なLED(遠赤色:FR)光源の開発) |
● | とっとり農業戦略課研究・普及推進室(技術実証、マニュアル作成などによる技術の普及) |
4.受託事業の効果
(1) | 適品目 | ・・・EOD栽培が効果的な園芸品目が幅広く明らかになる。 |
(2) | 超低コスト管理 | ・・・環境調節指標により、主要園芸品目の効果的な1日の温度管理法が明らかになり、トルコギキョウ、イチゴの燃料費を50%以上削減、ストックの栽培期間を20%以上短縮する。 |
(3) | 高付加価値化 | ・・・EOD処理による機能性向上効果などが品目毎で明らかになり、有利販売に繋がる。 |
(4) | LED(FR)開発 | ・・・慣行LED(FR)に比べ生育促進などの効果が高く、単位面積当たりの光源コスト/寿命が白熱灯の約3割、既存LED(FR)の約6割以下で導入しやすい照明を商品化する。 |
(5) | 照明の利用法 | ・・・品目毎に最も効果的なLED(FR)照明の設置シミュレーション・照射方法が明らかになる。 |
| | ↓↓ |
新たなEOD栽培により、冬春作の農業所得を30%以上向上
5.変更の内容
○受託事業が、県単課題「EOD反応を活用した花き類の鳥取型栽培技術の確立」と関連するため、受託事業を当県単課題に組み込み、重複する業務を受託事業で実施(県単→その他財源振替)する。
○受託事業に関する業務は2カ年
単位(千円)
区分 | 当初事業費 | 補正後 |
予算区分 | 県単 | その他 | 合計 | 県単 | その他 | 合計 |
26年度 | 2,882 | | 2,882 | 762 | 2,120 | 2,882 |
27年度 | 762 | 2,120 | 2,882 | | | |
28年度 | 2,882 | | 2,882 | | | |
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
・平成19〜21年度に実施された新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業「EOD反応を活用した花き類の効率的生産技術の開発」に参画し、この成果は農業新技術2013に選定された。このうちトルコギキョウに関する内容は、当該試験場によるものである。
・その後、単県事業「EOD反応を活用した花き類の鳥取型栽培技術の確立」でストック、キク、花壇苗に対する効果と処理法を検討中である。イチゴに対しても、EOD栽培による低コスト効果を明らかにしつつあるところである。
・平成23〜24年度に実施した(財)鳥取県産業振興機構からの受託事業「次世代環境産業創出プロジェクト事業」で、(株)フジ電機とLED(FR)照明器具を試作し、利用法に関する検討を行ってきた。
・平成26年4月に、試作LED(FR)照明の購入希望アンケートを、ストックと花壇苗生産者に対して行ったところ、全県下で300灯以上の希望があった。
これまでの取組に対する評価
・これまでの試験により、全国に先駆けて、日照条件の悪い本県でもトルコギキョウ等を効率良く生産できる可能性が明らかになった。今後は、他品目への応用や現場普及に足りないを部分を早急に整理し、データを積み上げる必要がある。
・現在遂行している単県事業「EOD反応を活用した花き類の鳥取型栽培技術の確立」の外部評価は以下のとおりである。
<H25年度の外部評価(中間)の結果>
評点:12.8 判定:◎
委員の主な意見
(1)早期に成果を出し、鳥取県が先進地となるよう普及を図ることが必要。
(2)成果が大いに上がっているので新たに花き栽培を始める方へのPRなども検討願いたい。
・実用技術開発事業終了後から、技術普及室と連携して普及に向けた取り組みを行っているが、技術導入に踏み切れない生産者が多い。これまでの知見を基に、普及に最も効果的な技術組み立てが必要である。
財政課処理欄
要求額の財源内訳(単位:千円)
区分 |
事業費 |
財源内訳 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
現計予算額 |
2,882 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2,882 |
要求額 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2,120 |
-2,120 |
財政課使用欄(単位:千円)
区分 |
事業費 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
計上額 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2,120 |
-2,120 |
保留 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
別途 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
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